賛助会員だより

日本システム技術株式会社

GAKUEN EduTrack/GET Recorder導入による教育サポートシステムの構築
〜広島経済大学での取り組み事例〜

■大学の紹介

　広島経済大学は、「ゼロから立ち上げる」興動人、すなわち斬新な発想と旺盛なチャレンジ精神、そして仲間と協働して物事を完遂する力を備えた人材の育成を目的に、独自の「興動館教育プログラム」を採用。様々な経験と実践を重ねる中で実社会において活躍できる人材の育成に取り組んでいます。

■導入システム概要

　2014年度に補助金（私立大学等教育研究活性化設備整備事業）の採択を受け、従来の教育支援システムとして運用を実施していた「UNIVERSAL PASSPORT 授業（クラスプロファイル）」に加え、本格的な学修管理システム（LMS）の「GAKUEN EduTrack」と、LMSと自動的にデータ連携する授業収録システム「GET Recorder」17台を導入し、2015年４月より本格的に運用を開始しました。

＜導入済みパッケージ＞

• 事務職員向け業務システム
  GAKUEN EX　入試、教務、学費、Crep
• 学生／教職員向けWebサービスシステム
  UNIVERSAL PASSPORT EX　ポータル、教務、モバイル、授業支援、学生カルテ、教員業績、IC出欠管理
• 教育サポートシステム
  GAKUEN EduTrack（新規導入）
• 授業自動収録システム
  GET Recorder　17台（新規導入）

■システム導入の経緯

　本学では、2015年度のカリキュラム改革の中で１年生に対して週５日、毎日45分の英語授業を実施しています。学力テストを経ず入学してくる学生（推薦入学者等）も少なくはなく、毎日繰り返しトレーニングをさせる取り組みを模索する中、週の最後の45分授業の中で小テストを実施したいという発想がシステム導入検討の始まりでした。これまで、e-Learningを導入し、コンテンツを充実させ、教育効果を高める活動は行ってきましたが、全体の学修の進捗状況や学修効果を把握することはできませんでした。新教育サポートシステムでは、アクティブラーニングが実現でき、かつ学修状況が管理できるシステムであることが必要条件でした。
（広島経済大学教育・学習支援センター高野修氏談）

GAKUEN EduTrack画面

■選定のポイント

　本学では６年以上前から、学生／教職員向けWebサービスシステムの「HUE NAVI」（UNIVERSAL PASSPORT）を導入し、LMS機能としても利用をしていましたが、カリキュラム改革に伴い、教員サイドでも新教育サポートシステム導入の検討が開始しました。複数のLMS製品が候補としてあがり、様々な視点で検討を行いました。LMSとしての機能は、各社とも特徴はあるものの決め手となる大きな機能差はありませんでした。
　しかし、全学で運用することを前提とした場合、授業コース作成などの教員の業務負荷が軽減できることや、既存システムとのデータ連携コストが増大しないシステムが望ましいと考えました。また、教員へのフォローなどサポートサービスが充実していることも重要な検討項目でした。
　最終的には、基幹システムとの自動データ連携が標準装備されている点や基幹システムと同等のサポート体制でシステム保守が依頼できることから、GAKUEN　EduTrackを採用することにしました。
　加えて、授業の予習・復習用のコンテンツ作成のため、教員の授業改善のために「授業収録システム」を同時に導入することにしました。これも、ITスキルが高くない教員でも、タッチパネルで簡単に操作ができること、収録した動画ファイルがLMS（GAKUEN EduTrack）に自動連動する点を評価してGET Recorderの採用を決定しました。（高野氏談）

英語小テスト（単語テスト）画面

■導入システムの特徴と期待

　GAKUEN EduTrackとGET Recorderは、基幹システム（GAKUEN EX）とデータが自動連携されるため、ユーザー情報や各種マスタの設定が不要なところが便利です。
　また、収録した授業の様子もGAKUEN EduTrackに自動的にアップロードされ復習用コンテンツと簡単に配信できるため、コンテンツ作成が苦手な教員の利用促進にも繋がり、将来的には予習用のコンテンツ作成にも取り組んでいくことができれば、教員のITリテラシーの向上にもつながると考えています。（高野氏談）

GET Recorder画面

■今後の課題と展望

　LMS機能に関しては、「HUE NAVI」（学生／教職員向けサービスシステム）と重複している機能の整理が直近の課題です。将来的な展望としては、出欠データと連動させることで、復習機能として利用できるようにしたり、公欠や欠席した学生にも見てもらえるような環境を作りたいと考えています。また、入学前教育にも利用範囲を拡大させ、統合的な学修環境を構築し、本学の特色である「興動人の育成」に寄与していきたと思います。（高野氏談）