賛助会員だより
玉川学園は10年後を見据えた「Tamagawa Vision 2020」を構築し、「教育の質保証」をキーワードに新たな玉川ブランドの確立と社会の要請に応える教育に取り組んでいます。
2015年春、従来の図書館を「学修の場にシフトする」というコンセプトに基づき「大学教育棟 2014」を建設。図書館と併設するアクティブ・ラーニング室を含むICT設備、デジタルサイネージなどを導入し、複数の学生が調べ学修した内容を持ち寄り、共有・議論して発表できる協同学修環境を提供しています。
玉川大学教育棟2014 外観(東京都町田市)
(1)ラーニング・コモンズ
図書館と併設するラーニング・コモンズは、グループ学修や討論など学生自らが「交流し、表現し、学修する」場となっています。フロア全てがオープンな空間であり、グループワークに適した机や椅子が各所に多数配置されています。それらを区切るパーティションは固定されることなく、集まる人数に応じて並びを自由にレイアウトできます。授業以外の時間にも自主的に集まり話し合いをする多くの学生で賑わっています。
学修エリアの中央に位置する「アカデミックスクエア」は壁に180インチ相当の映像を投写でき、階段形式のフリースペースに腰掛けて自由に聴講できるようになっています。外部から講師を招く公開講座などのイベントにも活用でき、スピーカーの音に誘われ自然と人が寄り集まると好評です。
アカデミックスクエア
見通しのよいガラスで区画された19室のグループ学修エリア「カンファレンスルーム」には、自由に動かせるホワイトボードと60インチ電子黒板用ディスプレイを整備。電子黒板はフロア内に計12台配置され、自由に動かせるホワイトボードと共に学生が情報の共有や発表に活用しています。
組合せ自由なラウンド型机を配置した「ラウンドテーブル」(プレゼンテーションルーム)では、電子黒板の他に高輝度プロジェクターを天井に常設しています。また、「ワークショップルーム」にも高輝度プロジェクターを常設し、2室を分割しても合同でも利用できる設計となっています。
(2)講義室
430名収容の大講義室は、5・6階二層のひな壇形式で3面の大型スクリーンに映像提示でき、授業収録に対応。撮影中の映像を他の教室にリアルタイムに配信できます。AV操作卓の鍵は、各教員が持っているICカードで解錠できます。教室ごとの専用キーが必要なく、紛失のリスクも回避でき、準備がスムーズになったと喜ばれています。ICT機器を操作するAVコントローラーは、他の教室と使い勝手を揃え、さらに備え付けのタブレット端末でも操作できるため、授業以外の様々な催しに展開できています。
430名収容 大講義室
小規模から中規模までの講義室は22室あり、従来の座学形式からゼミ形式、グループ学修など様々な授業形式に対応します。横に広い講義スタイルにより教員と学生の距離が近いことも特長です。プロジェクターは部屋が明るいままでも視認できる高輝度タイプを採用。左右2面もしくは片側に電子黒板を設置し、ホワイトボードと併用して授業を進められます。机と椅子をグループでレイアウトし、タブレットやスマートフォンを活用して活気あふれる授業を実践しています。
30名収容 講義室
(3)デジタルサイネージ
1〜6階の全フロアに15台の液晶ディスプレイを設置。近くにいる学生や移動中の学生が立ち止まって気軽に見られるよう、文字を含む画像が15秒ずつ転換します。また、緊急時には一斉に画面を切り替えられる仕組みになっています。
デジタルサイネージ
「大学教育棟2014の計画段階から、あるテーマについて話し合い、コミュニケーションし、自らの意見を発表する『アクティブ・ラーニング』がキーワードとなり、全学の教職員が一丸となって試行錯誤を繰り返しました」と語ってくださったのは、芸術学部の橋本順一教授。
「ラーニング・コモンズでは教職員の予想を超えた大勢の学生が活発に集まり自主学修しています。講義室ではiPadなどノートPC以外の端末も利用できるようになり、ますます授業の幅が広がりました。まだ戸惑いの中にある教員も少なくはないですが、少しずつ意識改革が進み、棟全体の利用はさらに増えてくるでしょう。すでに学生はこの新しい教育環境を使いこなしています。明確な成果が学生に表れるのはこれからですが、確実に効果があると確信しています。」
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