公益社団法人 私立大学情報教育協会　向殿　政男　会長

　三つのポリシーはほとんどの大学で定められているが、実際の教育活動との整合性・関係性が意識されていないことなども指摘されている。問題は、大学が掲げる育成すべき力を確実に身につけさせるには、入学者受け入れ方針を入口として、人材養成目的である出口としての学位授与方針と学位プログラム中心のカリキュラム編成の整合性など、教員個人と教員組織による教育内容へのＰＤＣＡによる内部質保証の仕組みと理解が喫緊の課題となっている。

　教育の国際標準化に向けた学修質保証システムを構築するために、アクティブ・ラーニングを中心とした学修成果の可視化を地域の産業界と協働して成果指標を開発し、ポートフォリオ、ステークホルダー調査、ＩＲなどを用いて多面的に教育改善に取り組んでいる。

　アクティブ・ラーニングが様々な分野で広がり、深化・発展していくときに、これまで体験した失敗の原因と結果について振り返り、多くの関係者に授業設計するための留意点及び対策について「アクティブ・ラーニング失敗事例ハンドブック」として知識化を試みた。

　学問と社会のつながりを理解し、考え、行動できる「課題解決人材」の育成の一貫として、「地域」「社会」の現実的な課題をケーススタディとして取り上げ、ワークショップや学生主体による実践的な課題解決のアクティブ・ラーニング手法の開発推進に取り組んでいる。

　健康社会の実現に貢献できる医療人を育成するため、多職種の視点を多面的に組み合わせる中で、最適な解決方法を考えるクリティカル・シンキングを中心としたＰＢＬ学修が必要となり、多方面の有識者からの知見を教材にしてネット上などで知識の創造を目指した学びのモデルを考察した。

大学・企業連携によるＩＣＴ導入・活用事例（ポスターセッション）

アクティブ・ラーニング、ＬＭＳシステム、ラーニングコモンズ、ポートフォリオシステム、
ＩＲシステム、教学マネジメントシステムなど