　　【集会の模様】

　インターネットの爆発的な普及に伴い、電子メールでの迷惑行為、Ｗｅｂサイトでの詐欺行為、不正アクセスによる情報漏洩、著作権の侵害、文化摩擦など、日常生活において、これまでにないトラブルが顕在化している。情報社会を秩序ある社会とするためには、技術や法制度による対応には限界があり、情報に接する一人ひとりが加害防止、被害防止を自覚できるよう、教育を通じて心に働きかけることが重要である。
　当協会では、コンピュータやネットワークを利活用する上での情報の取り扱いを大学教育の中で振興普及するため、１０年以上に亘って「情報倫理教育」の研究を続けており、平成１６年度には、教員が授業の中で活用可能なｅ－ラーニング教材を構築した。同教材は、本研究集会にて寄せられた改善意見・要望を踏まえて見直し、本年４月に更新版を加盟大学・短期大学に配信している。
　今回の研究集会では、ｅ教材更新の経緯を説明し、コンテンツの充実と授業方法の向上を目指した教員連携の可能性を検討する。さらに、大学として実施すべき情報倫理教育の範囲と内容を再確認し、本協会として支援可能な事項について模索することにしている。

13:00	開会、趣旨説明
１．	『情報倫理教育ｅ教材2005年版』更新の経緯と改善内容の報告
２．	ｅ教材の使用に伴う感想、意見の紹介
３．	ｅ教材の充実と活用方法（説明、課題提起と全体討議）　（１）教材更新のための仕組み作り（教員連携による教材の充実化）　（２）ｅ教材の効果的な活用方法（モデル的な活用方法の紹介）
４．	情報倫理教育の教育効果を高めるための対応策 ※　授業での教育効果を高めるため、大学または社会として対応すべき被害防止、加害防止、被害回復の具体的な取り組み、授業に取り入れることが望ましい体験教育の範囲と内容などについて討議するとともに、今後の本協会としての活動方針について意見交換する。
17:30	終了

　加盟大学・短期大学の教職員で、情報倫理教育に関する教育に携わっている方、あるいは情報倫理教育を今後担当する方、自大学における情報倫理教育の普及に取り組んでいる方とします。