令和3年度分野連携アクティブ・ラーニング対話集会の結果報告 | 公益社団法人私立大学情報教育協会

開催趣旨

　新型コロナの感染が弱まりこそすれ蔓延が続く中にあって、大学では対面授業と遠隔授業の長所を組み合わせたハイブリッドな授業がニューノーマルな教育として受け止められつつあります。

　学びのデジタル変革は、対面による物理的空間の学びと、時間・場所を越えた遠隔・オンラインによる仮想空間の学びを組み合わせることにより、多様な「知」や「体験｣との融合を可能にする学びの高度化と、学修者個々の可能性を伸長する学修者本位による教育への転換を加速する点で、必須の教育のパラダイムシフトと考えます。デジタル技術の導入が目的ではなく、それを手段として活用し、学生が生涯に亘り主体的に問題発見・解決に関与し、価値創造につないでいくなど、社会貢献の幸せを享受できるように支援していくことが教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)ではないかと考えます。

　そのような観点から本対話集会では、ポストコロナ社会で質の向上を目指す新たな学びの創出として、思考・判断の考える力を訓練するハイブリッドな授業を如何にデザインし、学生に最良な学びを提供することができるかを探求し、改革行動につなげていく場としました。

対話集会のねらい

　ポストコロナ社会におけるアクティブ・ラーニングの新しい学びの創出及び推進普及を目指すため、次の観点を意見交流します。

①地域の社会課題やSDGsなどをテーマに、学修者の可能性を伸長する教育への転換、遠隔と対面を効果的に組み合わせた問題発見・課題解決型教育(PBL)の工夫と課題、戦略を研究します。
②ネット上で多分野の知識を組み合わせ、知の創造を訓練する授業モデルの可能性を研究します。
③対面と遠隔の複合形態による学修プラットフォームに必要な機能と課題について整理します。
④クラウドを活用したビデオ試問による思考力等の点検・評価・助言モデル構想のニーズを確認し、学生に点検評価の結果をフィードバックする仕組みの実現可能性について研究します。

プログラム

Ⅰ．社会福祉学・英語教育・法律学・社会学・教育学・統計学・情報教育・体育学・政治学・国際関係学・コミュニケーション関係学グループ
開催日時

令和3年12月18日（土）13：00～17：00

開催場所

オンラインによるテレビ会議室（Zoom使用）

参加者

109名

話題提供
1. ①社会福祉学分野
  「実習教育にICTを活用することで見えてきた効果と課題」～コロナ禍での社会福祉教育とアクティブラーニング～
  藤林　慶子　氏（東洋大学社会学部教授）
2. ②英語教育分野
  「学修者相互評価のモバイルアプリを利用した英語プレゼンテーション授業の評価」
  小張　敬之　氏（青山学院大学名誉教授）
3. ③政治学分野
  「政治学科における全演習の紹介と修学支援のオンライン化の取組み」
  清滝　仁志　氏（駒澤大学法学部教授）
4. ④国際関係学分野
  「オンラインで実施する国際協力に関する海外研修の可能性～学生本位による学びへの取組み」
  柏崎　梢　氏（東洋大学国際学部助教）
5. ⑤教育学分野
  「実技演習が不可欠な大学授業のオンライン実施の工夫とICT活用の可能性の取組み」
  三尾　忠男　氏（早稲田大学教育・総合科学学術院教授）
6. ⑥統計学分野
  「実課題・実データによる反転授業の教材及び仮想空間を活用したPBL型授業の取組み」
  サイバー・キャンパス・コンソーシアム統計学グループ運営委員会
意見交換
1. ①学修者本位の教育への転換、遠隔と対面を効果的に組み合わせたPBLの工夫と課題及び戦略
2. ②ネット上で多分野の知識を組み合わせ、知の創造を訓練する実験授業モデルの可能性
3. ③対面と遠隔を組み合わせたプラットフォーム作りと課題の整理
4. ④ビデオ試問による思考力等の点検・評価・助言モデル構想の具体的なイメージ確認と課題
　＊会員専用ページのID、PWが必要です。
Ⅱ．経営学・経済学・会計学・心理学・数学・機械工学・経営工学建築学・電気通信工学・土木工学・物理学・化学・生物学・被服学・美術デザイン学グループ
開催日時

令和3年12月25日（土）13：00～17：00

開催場所

オンラインによるテレビ会議室（Zoom使用）

参加者

101名

話題提供
1. ①会計分野
  「遠隔で現場情報を集め、会計的視点から課題発見・解決策を考察するPBLモデルの提案」
  岸田　賢次　氏（名古屋学院大学名誉教授)
2. ②経営工学分野
  「対面と遠隔でグループワークの質向上を実現したPBL授業の取組み」
  田隈　広紀　氏（千葉工業大学システム科学部准教授）
3. ③建築学分野
  「ICTを活用した反転授業のオンライン化に伴う運営・評価・課題の取組み」
  柳沢　学　氏（摂南大学理工学部長）
4. ④機械工学分野
  「PBL授業におけるハイブリッド型授業の実践の取組み」
  藤本　雅則　氏（金沢工業大学准教授）
5. ⑤土木工学分野
  「『持続可能な社会づくりに参画するための実践力(SD)』育成に重点を置いた全学PBLのねらいと、遠隔による授業方法の取組み」
  五艘(ごそう)　隆志　氏（東京都市大学建築都市デザイン学部准教授）
意見交換
1. ①学修者本位の教育への転換、遠隔と対面を効果的に組み合わせたPBLの工夫と課題及び戦略
2. ②ネット上で多分野の知識を組み合わせ、知の創造を訓練する実験授業モデルの可能性
3. ③対面と遠隔を組み合わせたプラットフォーム作りと課題の整理
4. ④ビデオ試問による思考力等の点検・評価・助言モデル構想の具体的なイメージ確認と課題
　＊会員専用ページのID、PWが必要です。
Ⅲ．栄養学・薬学・医学・歯学・看護学・リハビリテーション学グループ
開催日時

令和4年1月22日（土）13：00～17：00

開催場所

オンラインによるテレビ会議室（Zoom使用）

参加者

94名

話題提供
1. ①栄養学分野
  「反転授業で興味・関心をリクエストし、学修意欲の向上を目指す遠隔講義の取組み」
  由良　亮　氏（中京学院大学短期大学部健康栄養学科准教授）
2. ②薬学分野
  「実務実習前後に実施したオンラインによる参加型学修の工夫、成果、課題の報告」
  菊地　真実　氏（帝京平成大学薬学部教授）
3. ③医学・歯学・薬学・看護学分野
  「医療に必要なデータサイエンスのアクテイブラーニングモデルの提案」
  渡辺　淳　氏（元関西医科大学大学情報センター准教授）
4. ④医学・歯学・薬学・看護学・栄養学分野
  「ICTを活用した医療系学部合同の生命倫理教育の取組み」
  廣井　直樹　氏（東邦大学医学部医学教育センター教授）
5. ⑤医学・歯学・薬学・看護学・栄養学・情報コミュニケーション学分野連携
  「ICT活用による分野横断型実験授業の取組み」
  片岡　竜太　氏（昭和大学歯学部歯科医学教育推進室主任教授）
意見交換
1. ①学修者本位の教育への転換、遠隔と対面を効果的に組み合わせたPBLの工夫と課題及び戦略
2. ②ネット上で多分野の知識を組み合わせ、知の創造を訓練する実験授業モデルの可能性
3. ③対面と遠隔を組み合わせたプラットフォーム作りと課題の整理
4. ④ビデオ試問による思考力等の点検・評価・助言モデル構想の具体的なイメージ確認と課題
　＊会員専用ページのID、PWが必要です。