■重要なお知らせ■

参加希望者数が会場の定員を満たしたため、参加者の募集を締め切らせていただきました。沢山のご応募誠にありがとうございました。

対象:英語教育に携わる大学教職員及び関係者
日時:2005年3月30日(水) 13:00〜17:30
場所:早稲田大学総合学術情報センター国際会議場第三会議室 地図
  住所:〒169-0051東京都新宿区西早稲田1-20-14
費用:2,000円

振込先:りそな銀行 市ヶ谷支店 普通口座0054409
名義人:(社)私情協
※お振込みは3月25日までにお願いいたします。
※当日受付にてお支払いいただいても構いません。

開催趣旨

既にご承知の通り、「我が国の高等教育の将来像(答申)」では、高等教育に対する問題として、教育機能の軽視が指摘され、教育の「質の保証」、「国際的通用性」、「人材養成の社会のニーズへの対応」等が要請されています。その施策の一環として、学問分野ごとのコア・カリキュラムを策定し、教育目標の標準化を通して教育内容、教育方略の均質化を図ることが提言されています。これを英語教育の問題に置き換えてみますと、「読む・書く・聞く・話す」の四技能を実践的に活用できる能力について、到達に向けた教育方略を提示するとともに、社会が求める英語活用能力を保証する必要があります。

そのためには、対面授業での可能性と限界を整理し、さらに情報技術の活用をも組み合わせて、学生一人一人の能力を着実に向上させる工夫が要請されます。その手段の一つとして、学生個々の進捗状況や理解度を把握し、到達目標に向けた適切な助言や指導を行うLearning Management Systemの活用を挙げることができます。しかし、最適な環境で行うには、大学の支援体制や担当教員の負荷、教材開発等の課題があり、一大学で全てを賄うには、自ずと限界があります。多くの大学関係者が、共通の教育目標(コア・カリキュラム)を構築し、授業改善に向けて連携していくことも重要な課題であります。

そこで、私立大学情報教育協会英語教育IT活用研究委員会では、英語教育の更なる授業改善の方途を模索することを目的に本研究集会を企画しました。

プログラムは、特別講演として鈴木 佑治 氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)をお迎えし、自身の実践されたカリキュラム変革とe-Learningの活用を踏まえた、次代の「英語教育プログラム」のグランドデザインを提起いただくほか、Learning Management Systemの実践事例と今後の課題、Common European Frameworkとの対比による今後あるべき日本の英語教育カリキュラムを検討することにしております。

本研究集会を通じて、先生方の授業改善の一助となることを願っております。皆様方の積極的なご参加を心よりお待ちしております。


プログラム

13:00

開会 挨拶・・・北出 亮 氏(拓殖大学商学部教授)
13:10 特別講演 「次世代メディアとプロジェクト発信型英語教育」
  鈴木 佑治 氏 (慶應義塾大学環境情報学部教授)
略歴: 慶應義塾大学文学部英文学卒、 早稲田大学大学院英文学研究科修士課程、 ハワイ大学大学院修士課程、 ジョージタウン大学大学院博士課程修了。現在は慶應義塾大学環境情報学部教授並びに同大学政策・メディア研究科委員。 専門は言語学(意味論、語用論)、英語学。
14:00 休憩
14:15 委員会報告1「Learning Management Systemと英語教育」
司会:田中 宏明 氏(京都学園大学経営学部長)
  <実践報告1> 淡路 佳昌 氏(中部大学国際関係学部助教授)
略歴:東京外語大インドシナ語学科卒、上越教育大教科領域専攻(英語教育)修了、出版社勤務の後、木更津高専、拓殖大学などを経て、現在は中部大学に勤務。
  <課題と提案1>鈴木 広子 氏(東海大学教育開発研究所教授)
報告要旨
テクノロジーとコアカリキュラムが今後の大学における英語教育の両輪であると位置づけ、委員会報告1では比較的テクノロジーの部分に主眼をおいた実践報告と課題を議論する。ほぼすべての大学にCALL教室が設置され、ユビキタス環境も整備されつつある。だが、その活用に関しては未だ十分であるとは言い難い。コンピュータやネットワーク上の仕組みが扱いやすくなったため、今後はコンテンツの充実や協働作業のあり方を検討する必要がある。実践報告ではLearning Management System (LMS)であるMoodleや、Content Management System(CMS)であるXoopsを用いた実践報告、その特質や可能性、方向性についての報告を行う。課題と提案ではe-learningを教育支援システムとしてどのように活用できるかを検討する。また、コアカリキュラムに基づいたソフトウェアの複数の大学間での共通プラットフォームのあり方やサイバー・キャンパス・コンソーシアムの構想に関しても議論したい。
15:20 委員会報告2「大学英語教育とコアカリキュラム」
司会:小林 悦雄 氏(立教大学コミュニティ福祉学部教授)
  <実践報告2> 原田 康也 氏(早稲田大学法学学術院教授)
略歴:早稲田大学法学学術院教授(法学部英語・言語情報副専攻担当)ならびに早稲田 大学総合研究機構情報教育研究所所長、専門分野はは文法理論・計算言語学なら びに教育の情報化・情報倫理教育。現在興味を持っているテーマは言語学習・言 語教育における言語処理技術ならびに言語資源の有効活用ならびに language e-learning
  <課題と提案2>山本 涼一 氏(帝京科学大学コミュニケーション科目教授)
略歴:神戸外国語大学卒業、西東京科学大学(現、帝京科学大学)の大学設立時から参画、非常勤・専任を経て、現在同大学、理工学部コミュニケーション科目主任教授。専門は教育工学及び学習科学で、CALL教材を多く開発、著書には「コンピュータ利用の英語教育」「新しい世代の英語教育」など
報告要旨
原田氏:
本報告では、発表者が法学部で担当する英語の授業で試みてきた授業実践の経験 と学生のスピーキング/リスニング試験のスコアについて報告する。この試験は 音声認識技術とテスト理論をたくみに組み合わせた自動試験で、開発・運用して いる会社の報告では Common European Framework による評価との関連性も高い。
関連して、早稲田大学法学部のカリキュラム改革の動向についても紹介する。


山本氏:コア・カリキュラムへ向けての共通評価基準の提案
まず、大学における英語教育の在り方と枠組みを外国語・第二言語・社会文化的側面から検討し、日本の大学英語教育の現状を分析・対比してCommon Assessment Frameworkの背景を議論する。次に、その枠組みから形成される目標基準準拠評価フレームの基本的考え方を、言語の熟達度・社会文化能力・’Can Do’ 自己評価・ポートフォリオによるパスポート概念等、評定尺度を多面的に検討してガイドラインを提案する。最後に、今後取り組むべき具体的な評価分野・項目と尺度値及び観点別評価とルーブリックの作成指針を課題検討する。
16:25 休憩
16:40

全体討議「どうする教育保証、めざせ大学間協力」
パネラー:鈴木 佑治 氏、淡路 佳昌 氏、鈴木 広子氏、原田 康也 氏、山本 涼一 氏
司会:安間 一雄 氏(玉川大学外国語学部助教授)


申込方法
申込フォームよりお申込いただくか、所定の用紙(excelファイル)をFAXにて送信ください。

お問い合わせ  
社団法人私立大学情報教育協会
TEL:03-3261-2798 FAX:03-3261-5473 email:hideki@juce.jp hideki@juce.jp