社団法人私立大学情報教育協会
平成18年度第4回医学教育IT活用研究委員会議事概要

T.日時:2006年8月21日(月)午後5時から午後7時まで

U.場所:私情協事務局会議室

V.出席者:内山委員長、中木、吉岡、高松、渡辺各委員、井端、木田

W.議事進行

(1)コアカリキュラムを意識した教育の到達目標

 吉岡委員より原稿について説明がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、以下の旨の意見があった。

○ もう少しコンパクトにまとめていただきたい。(2/3に縮める)
○ ITに関する論点はここでは削除した方が良い。
○ コアカリに関するコンセンサスが得られているのであれば、国際化に関する論点を増やした方がよいのではないか。
○ 2行目の年度(2007年度)は2006年度、6行目の年度(2007年度)は2005年度の誤りなので修正する。

(2)教育現場での課題

 高松委員より原稿について説明がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、以下の旨の意見があった。

○ 1〜2行目は(1)コアカリ・・・の方に移行して、ここでは「少子化により・・・」から始めた方が良いのではないか。
○ 「学士入学はこれらを克服する一つの施策」とあるが実態を反映しているのか。
→ ゆとり教育を補完・克服するための手段として学士入学があるわけではないのでは。
→ 学士入学制に対して特別な措置を施している大学は少ない。
→ 「学士入学は・・・過重な負担を強いている」をカットする。
○ 10行目「これらの領域では、一大学に全ての専任教員を配置できる経済的基盤はない」とあるが、これを書いてしまうとやるべきことを放棄しているという印象を与えてしまうのでは。
→ 表現を柔らかくしていただく。
○ 14行目「少人数教育の実施には・・・不足している」というのは大学の方針により、様々なのではないか。
○ 16行目「講座間の連携」は、来年度から講座制が廃止されるので表現を変えたほうが良い。
→ ここで事務局より参考資料の配布。

※教員組織制度の改正に関する根拠法は下記URLを参照のこと。
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxmiseko.cgi?H_RYAKU=%8f%ba%93%f1%93%f1%96%40%93%f1%98%5a&H_NO=%95%bd%90%ac%8f%5c%8e%b5%94%4e%8e%b5%8c%
8e%8f%5c%8c%dc%93%fa%96%40%97%a5%91%e6%94%aa%8f%5c%8e%4f%8d%86&H_PATH=/miseko/S22HO026/H17HO083.html

○ 19行目「さらに、我が国・・・」は、教育現場での課題というよりも医学教育全体に関わる問題なので、(1)コアカリの方で移行した方が良いのではないか。

(3)教育改善のための授業設計・開発・運営の方向性

内山委員長より原稿について説明がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、以下の旨の意見があった。

第1パラグラフ
○ 2行目「未履修者・・・」という点については、大学自ら入学試験制度を否定する印象を与えてしてます。表現を柔らかくして、「多様な学生に対応して」という風にした方がよいのでは。
→ 本来は理科3科目を入学試験で課すべきであるが、大学の経済事情でそれを実現することが難しい。
→ 第一パラグラフは削除する。

第2パラグラフ
○ 第2パラグラフの目的としては、最初から知識の欠落した学生の興味を喚起する工夫が必要であること、基礎医学分野での難しい事象を説明することの2点にある。それを明確化したほうが良い。
○ 「アジアの近隣諸国」は削除したほうが良い。

第3パラグラフ
○ 電子カルテは診療システムと教育システムを分離させるのが理想的であるが、実際は非常に難しい。教員もシステムが分離していると使いづらく入力ミスなども生じてしまう。
→ 「基本的には、診療システムと・・・原則である」という一文は削除する。
○ EBM,エビデンスを活用した教育の必要性も臨床教育において触れた方が良い。

第4パラグラフ
○ 第4パラグラフ「学生実習」については他の箇所と性質が異なるのでは。
→ 本節で記述するのが適切でない(授業設計と直接的な関わりはない)のでペンディング。

第5パラグラフ
○ 「(OSCEに代わる)効率のいい(臨床試験の)方法を工夫する必要がある」とあるが、この点は問題提起に近いのでカットした方がよいのではないか。
→ カットする。

第7パラグラフ
○ 少人数教育はチュートリアルの箇所(第3パラグラフ)と重複するのでは。
→ チュートリアルに限らず医学教育全般として少人数教育は必要。
○ 医療倫理教育の方向性についても触れた方が良いのでは。
○ 学習意欲向上のためのPBL、といった点にも触れていただきたい。
→ 一般的には、アーリー・クリニカル・エクスプロージャーによって、なるべく早期に学生に自らの将来像を想像させるために外来に入れ込んだ方が良いと言われるが、現実には難しい面もある。ただし、プライミング効果は期待できる。

(4)ITを活用した授業モデル

@EBMによる臨床前教育
渡辺委員より、原稿について報告いただいた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

○ 「2.シラバス」の項目名は「2.シナリオ」に変更していただき、授業の進行を記述いただく。
○ 「5.今後の課題と展望」は「5.問題点」として、問題点のみを列挙いただく。
○ 画像は3枚程度にしていただく。
○ 「3.IT活用の詳細」では、IT教材を使った授業方法を具体的に記述いただきたい。(画像に従い進行を説明?)
○ 「1.授業のねらい」も分量として半分程度に縮めた方が良い。

A患者データを用いた臨床医学教育

○ 「1.授業のねらい」「2.シナリオ」を圧縮いただく。
○ 「4.授業の効果」の「電子化診療録では・・・なりつつある」、「なお、電子化された・・・なりつつある」はカットする。
○ 「5.問題点」は8月25日のセミナーの結果を反映して分量を圧縮する。
○ 画像データはDVDに収録する。
○ タイトルに「PBL」を加えた方が良い。

BITを活用した基礎的知識の自習モデル

中木委員より、原稿について報告いただいた。詳細は配布資料を参照されたい。その後意見交換したところ、以下の旨の意見があった。

○ 図1は小さくし、その他のコンテンツの画像を3枚(動画、自己型形成的評価のところ)入れる。
○ 「4.授業効果」では、学生の生の声も入れた方が良いのでは。
→ 中木委員は把握していないので取りやめ。
○ 「4.授業効果」(2)二重盲験法による本モデルの検証は、3分の1程度に圧縮していただく。
○ タイトルを「Web based trainingとアセスメント」にしていただく。

CITを活用した学習モチベーション向上モデル

○ 他のモデルと異なり、授業の側面を打ち出すことが難しい。そこで、本委員会では3モデルとしてこのモデルはエッセンスをBに含めた方が良いのではないか。
→ 本モデルは見送ることとなった。