平成23年度 FDのための情報技術講習会 開催報告

■開催日程:平成24年3月1日(木)〜3日(土)

■会   場:大阪経済大学

■参加者数:57名(40大学、3短期大学)

■講習会の目標 

 教員の教育技術力向上を目指すため、情報通信技術を用いた教材作成や授業設計に関する技能や知識の習得を目的として、情報通信技術を用いた授業の方向性などのイメージを共有する導入部分と3つのコースを設定して実施した。

■コース別の到達目標

@ プレゼンテーションコース
 パワーポイントの使用を前提として、授業シナリオに基づいた教材作成と効果的な授業の構成法の習得を目的とした。
A プレゼンテーションアドバンスドコース
 知識の理解と定着を効果的に促進するための新たな視点に立ったビジュアルプレゼンテーション技法の習得を目指した。
B 授業デザインコース
 情報通信技術を取り入れた効果的な授業の設計と授業の進め方について、授業マネージメントの観点から授業デザインの構築に必要な基本知識・技能の理解を深めることを目指した。

■実施結果

@ 導入部分では、授業改善白書の結果からパワーポイントだけでは成績向上につながらないことの紹介、動機づけや学習意欲の向上、理解度把握のクリッカー技術、振り返り授業、学習ポートフォリオの授業事例、著作物の取扱いなどを紹介した。参加者からは、動機づけや双方向授業のイメージ、クリッカーの利用、著作権の取扱いで誤解をしている部分に気がついたなど授業でどのように情報通信技術を活用すれば良いか気づきを共有できた。

A プレゼンテーションコースは、パワーポイントの使用を前提として、授業シナリオに基づいた教材作成と効果的な授業の構成法の習得を目指した。授業の課題解決が講習で達成できたかについては、「達成できた12%、見通しがたった81%、達成できなかった6%」と概ね目的を達成できた。なお、参加者各自の授業改善の中で、グループワークなど学生が参加する授業形態の取り入れ、授業の振返りなどの工夫を導入した授業モデルが比較的多くみられた。

B プレゼンテーションアドバンスドコースは、知識の理解と定着を効果的に行うビジュアルプレゼンテーション技法の習得を目指した。授業の課題解決が講習で達成できたかについては、「達成できた27%、見通しがたった73%、達成できなかった0」と概ね目的を達成できた。種々のツールを効果的に利用し、授業を組み立てるようにしたい。また、スライドに動画・音声などのコンテンツを貼り付け、必要な情報を抜き出してプレゼンすることが可能な新しいソフトを用いた授業での実践などに関心が高まった。

C 授業デザインコースは、授業マネージメントの観点から授業デザインの構築に必要な基本知識・技能の理解を深めることを目指した。授業の課題解決が講習で達成できたかについては、「達成できた9%、見通しがたった91%、達成できなかった0」。授業を見直す良い経験になり、概ね理解が深まった。今後の課題としては、具体的にどこまでの達成を目指すのか、実習の前に具体例を提示し、改善の指針を明確に準備しておくことなどが考えられる。

D 講習会を受けた後のFD活動について尋ねたところ、学内やFD委員会で講習会の成果を共有し、同じ科目やさまざまな分野の教員で議論して授業改善につなげたい、双方向授業として学生に問いかけ考えさせる展開を考えたいなどの意見が確認できた。

研修の模様



共通講義コース講習・実習

 

 

 


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