■開催日程:平成25年2月26日(火)〜28日(木)
■会 場:大阪経済大学
■参加者数:57名(43大学、2短期大学)
■講習会の目標
文部科学省中央教育審議会の答申に能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要であるとの見解が表明されていることに鑑み、本講習会では、ICT(情報通信技術)を活用した双方向授業を実現するための教材作成や授業設計の技能や知識の習得を目的として、ICTを活用した双方向授業を実現するために授業のマネジメントや環境などについて理解を共有する導入部分と3つのコースを設定して実施した。
■共通講義の目標
授業を効果的に行うためICTをどのように活用できるか、授業での事例を通して可能性と課題について体験を踏まえて説明し、その上で「教員が教える授業」から「学生が能動的に学ぶ授業」を実現するための授業マネジメントや環境について理解を共有することにした。
■コース別の到達目標
@ プレゼンテーションコース
パワーポイントの使用を前提として、アクティブ・ラーニングを見据えた教材作成と効果的な授業の構成法の習得を目的とした。
A プレゼンテーションアドバンスドコース
知識の理解と定着を効果的に促進するため、アクティブ・ラーニングを見据えた新たな視点によるビジュアルプレゼンテーション技法の習得を目的とした。
B 授業デザインコース
ICTを用いた双方向授業の設計と授業の進め方について、学生が能動的に学ぶ授業を実現するための基本知識と技能を深めることを目的とした。
■実施結果
@ 共通講義では、アクティブ・ラーニングのイメージを共通理解するため主体的な学修を展開するための授業の仕組み、「実際のプロジェクトベースドラーニングによる授業事例」、「学部教育全体でICTを用いて予習・復習を徹底した授業の事例」、「理解度把握のクリッカー技術活用事例」、「能動的学びを実現する話し合い学習法の紹介」、「教材作成に求められる著作権の解釈の紹介」を通じて、アクティブ・ラーニングへの転換に向けたICT活用の視点について気づきをもたらすことができた。
A プレゼンテーションコースは、アクティブ・ラーニングを意識して、これまでの一方通行の教材から、学生の能動的な学びにつながるような双方向型の教材を作成することに配慮した点が確認された。
B プレゼンテーションアドバンスドコースは、目標が明確な参加者が多く積極的な取り組みが確認され、学生の能動的な学びを促進するために授業で使用する先進的で効果的なプレゼンテーション教材を参加者のほとんどが作成することができた。
C 授業デザインコースは、学生が自ら学修する仕組みの授業を目指して、参加者同士によるプロジェクトベースドラーニングを実際に体験する中で自らの教育手法を振り返り、問題点を発見し、授業を能動的学修に変容させることの重要性と基本的知識を深めることができた。
D 講習会を受けた後のFD活動について尋ねたところ、「学内や学部のFD委員会で講習会の成果を共有したい」、「講義で実践して公開授業などのFDに結び付けたい」、「科目間連携からカリキュラムデザインまで発展させたい」などの意見が確認された。
研修の模様
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