■開催日程:平成28年2月25日〜27日
■会 場:大阪経済大学
■参加者数:31名(26大学、1短期大学)
■講習会の目標
本講習会は、私立大学教員の教育技術力の向上を支援するため学外FDとして開催し、事前・事後の学修を促進するための教材作成、学生が能動的に学ぶための授業方法など、ICT(情報通信技術)を活用した教育改善手法の習得を目的とした。
■実施結果
@ 共通講義では、「アクティブ・ラーニングに関するモヤモヤが晴れた」、「授業にどのように取り入れるのか、何に注意すべきかがわかった」、「能動的に学ぶ講義とは、どのような工夫をすれば良いか勉強になった」などの感想が得られ、主体性を引き出す授業イメージが共有できた。
A 電子書籍型教材作成コースでは、教材作成技術の獲得について「見通しがたった100%」であった。参加された教員から「電子書籍に興味があり問題点を解決できた」、「発想を膨らませることができた」などの感想があった。
全体的には、意欲的に教材作成へ取り組むとともに、プレゼンソフトの効果的な活用や電子書籍作成の工夫などのアイデアが獲得できた。
B LMS活用コースでは、ICTを利用したアクティブ・ラーニングの手法とLMSの活用方法の理解について「達成できた30%、見通しがたった70%」であった。参加された教員から「LMSを使う可能性と期待感を持つことができた」、「意見交換を通じて自分だけでは思いつかないアイデアが生まれた」、「授業設計やカリキュラムとの整合性などを見直すきっかけとなった」などの感想があった。
全体的には、予習、授業、復習の流れにそってLMSの使い方を概ね理解することができた。また、LMSを活用した授業設計についても見直すなど、意見交換を行う中で改善に向けた姿勢を確認することができた。
C 双方向・参加型授業コースでは、アクティブ・ラーニングの進め方について「達成できた25%、見通しがたった75%」であった。参加された教員から「自分の授業に取り入れるにはどのようにしたら良いか見通しがたった」、「ベースとなるシナリオが作成できて良かった」、「時間をかける努力をして実行したい」などの感想があった。
全体的には、授業設計にアクティブ・ラーニングを積極的に活用しようとする意欲が感じられ、授業の到達目標を意識してアクティブ・ラーニングをどのように組み入れて知識の定着・活用を図るかなど、授業デザインに対する主体的な取り組みが確認できた。
D 参加者に講習会への要望をアンケートした結果、コースの在り方については、「知識の定着と活用を達成するアクティブ・ラーニング」に6割の希望があった。また、共通講義のテーマについては、「アクティブ・ラーニングの総論」よりも、「アクティブ・ラーニングの失敗事例」や「アクティブ・ラーニングの分野別事例」の紹介に大半の期待が寄せられた。
研修の模様