大学におけるコンピュータ利用教育は、従来、語学教育やタイプ練習などの分野で、CD-ROMやクライアント・サーバシステム上で実施されてきた。この1〜2年、米国の企業や大学を中心に教育用イントラネットシステムを利用したWBT:Web Based Trainingの導入が急速に増えている。
WBTシステムの導入により、学生は学習における一つの理想的形態である「いつでも、どこでも、自分のペースで」という条件で学習をすることができ、一方、教育する側にとっても、コンテンツの更新がタイムリーに実施でき、成績集計・分析が容易になるなど多くのメリットが享受できるようになる。
WBTシステムがすべての教育分野で有効であるわけではないが、WBTシステムの利用により、従来のクラスルーム授業中心の大学教育が大きく変わる可能性が出てくる。同時に教員の役割も従来の「知の伝達者」中心から「知恵を授ける人」あるいは「教育プロデューサー」的なものに変化していく可能性が出てくる。