特集
学内の情報環境整備に伴い、各大学・短期大学では教育方法の一手段として、電子教材開発や既存の教材・資料の電子化を進める努力が個人レベルでなされ、大学レベルでの取り組みも始められているところもあります。しかし、これらが容易に進まないという問題をどの大学でも抱えており、原因の一つとして、支援体制の不足があげられることは言うまでもありません。
本特集では、このような現状を踏まえ、私情協加盟校から一部の大学を対象に、教育の情報化の支援体制について、取り組み状況と今後の課題をアンケート形式で紹介することにしました。教材開発や教材電子化については、回答校の大半が「これからの課題」としていますが、その他の支援(ヘルプデスク、学生へのリテラシー教育、ファカルテイディベロップメント、情報機器管理、等)については、問題点も含めて具体的に記述いただきました。
本特集を通して、大学関係者に現状を再認識いただくとともに、教育の新しい支援体制づくりに向けて参考にしていただきたいと思います。
アンケートにご協力いただきました大学の方々に深く感謝申し上げます。
中央学院大学 |
(1)支援組織や意思決定組織
情報システム運営委員会(7名)は全学組織として、商学部、法学部各2名、事務職3名の委員から構成されており、情報教育に関わる唯一の審議機関である。情報システム部情報メディア課(8名)は、同委員会の決定を受けてコンピュータ環境の整備と授業のヘルプデスク、パソコンに関するQ&A等の支援をしている。
(2)教材資料の電子化
実施規模と教員・学生数:教員個人で取り組んでいる(教員1名、学生120名)。
対応組織:専任職員の直接の対応はない。
問題点・今後の課題:事務組織の情報システム部情報メディア課が教育支援の一端を担っていることと、この組織の責任者が事務ラインのため、教育に関わる企画立案の遂行にやや無理がある。今後の課題は、教員組織として情報メディアセンターを設置し、教員主導で全学的な取り組みとして、教育の情報化を推進すること。
(3)教材開発
実施分野と学生・教員数:心理学(学生60名、教員1名)、消費経済学(学生70名)
対応組織:専任職員やアルバイトなどは直接対応しておらず、全学的な組織の取り組みはない。
問題点・今後の課題:情報メディアセンターの組織を作り、全学的なコンセンサスのもとに、人的資源と予算を政策的かつ戦略をもって投入すべきことを認識している。
(4)ヘルプデスク
実施規模、対応組織と人数:大学全体、情報システム部情報メディア課内支援組織としてメディア準備室を設置(専任職員1名、非常勤職員1名、業務委託2名)
パソコン教室を使用する授業すべてを対象とし、一般的なパソコンに関するヘルプデスクとQ&Aの業務を担当している。
問題点:授業に密着したヘルプデスクとなっていないため、教員にとっては不十分。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模、対応組織と人数:大学全体、情報システム部情報メディア課(専任職員8名、派遣1名(事務システムと兼務))
使用授業のコマ数、分野、教員数:59コマ、社会科学、語学(教員数24名)。
問題点と今後の課題:専任職員のスタッフが事務システムの開発・運用管理と兼務しているため、一貫したサポートが困難である。教室系のPC管理のスタッフは教員組織に移行することが今後の課題。
(6)学生へのリテラシー教育
実施規模と学部:1年生全員(4,570名)必修課目
「情報リテラシー」(商学部)、「情報処理論」(法学部)
実施回数と教員数:1年に30回(1年次必修科目)、商学部・法学部の各教員11名(6コマは、外部講師に委託)
現在大学で行われている情報リテラシーを高校までの間に終了してくると、大学独自のリテラシー教育が必要。特に、大学の目玉としてはマルチメディア教育が情報リテラシーの中心となると思われる。
(7)メディアリテラシーに対するファカルティディベロップメント
日本IBM/GBS社と提携して、情報教育の専門インストラクターを通常講義に招き、その授業方法やテキストを公開して、ファカルティディベロップメントの一環とし、教室環境等が異なった場合は、不定期に教員等を対象に講習会を実施したが、専任教員の関心が高まらず、効果をあげているとは言えない。教員の新しいものに挑戦する意識改革の不足を実感している。
(8)著作権処理関係
現在、特に取り組み事例はない。学術情報の発信が積極的に実施されてくると、著作権のクリアが問題となってくる。特に、ホームページを利用した情報発信については、画像に関する肖像権について慎重に調査をして使用する必要があると認識している。
担当部署:中央学院大学・情報メディア部
回答者:相馬一幸(情報メディア部部長)
E-mail:soma@adm.cgu.ac.jp
日本福祉大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
メディア教育センター運営委員は、教員は全学教務委員がすべて兼務し、情報ネットワーク課職員(教育・研究システム担当)が加わって、メディア教育センター運営委員会を構成する。なお、センター長は全学教務委員長が兼務する。メディア教育センターは、「情報教育カリキュラム開発」、「メディア教材開発」等々を、全学的・統一的に推進するため、2001年4月に設置された付置機関である。事務機構上は、総務部情報ネットワーク課が分掌し、各キャンパスに要員を配置し、情報関連事業の支援を行っている。
(2)教材資料の電子化
実施規模と関連授業分野・教員数:大学全体、社会科学系(教員14名)
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
資料・小設問・前年度試験のHTML化やPDF化によりWeb上で公開したり、あるいは、メーリングリストや共有フォルダによって教材を提供するなど、担当教員により特徴は異なる。
問題点・今後の課題:現在は、内容、品質、運用方法等が教員毎に異なるので、今後、標準化された全学のガイドライン(マニュアル)作りが必要である。これができれば、未着手の教員に対しても働きかけが可能になり、サポートも容易になると考えられる。また、教材・資料の電子化には著作権の問題が必ず付きまとい、足かせとなっている。
(3)教材開発
実施規模と関連授業分野・教員数:大学全体、社会科学系(教員3名)
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
学生のパソコン所有を前提条件として、2001年4月に開設した通信教育課程を中核に据え、教材開発を進めている。通信教育課程では、アチーブメントテストや科目修了試験などをWeb上で行っており、これを通学課程にも順次、応用したいと考えている。動画や教材をCD-ROMに焼き付け、配付することを目標に現在検討中。
問題点・今後の課題:一般的には、個々の教員からの自主的な申し出がない限り教材開発は進まないが、通信教育課程の開設は、通学課程を担当する教員に良い刺激を与えつつある。今後は、メディア教育センターと教務委員会が連携することにより、教員組織への働きかけをさらに強め、教材開発に対する意識改革をさらに進めたいと考えている。新センターが立ち上がったばかりなので、具体的な推進計画は今後の課題である。なお、実際に教材開発を進める上で、教育工学および情報科学を専門とする教員の配置が必須であり、常勤のセンター所属教員制度の確立が急務である。
(4)ヘルプデスク
実施規模と関連授業分野:大学全体、社会科学系
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
各キャンパスにTA相談室を設け、TA(企業経験のある社会人)・学生を常時配置している。また、情報教室の一般開放時間帯には、情報教室の各フロアに学生アシスタント(UA:User Assistant)を原則1名配置し、質問対応に当たらせている。これらのTA・UAが教員のコンピュータトラブルを含めて対応し、TA・UAでは解決できない場合に専任・派遣職員が対応する。
問題点・今後の課題:相談内容や技術分野の拡大・高度化により、TA・UAでは対応できない問い合わせが増加してきている。学内の情報機器やネットワークの拡大、予約・申請など利用者向けの様々なシステムの稼動もその要因である。定期的に技術研修を実施してはいるが、一朝一夕に身につくものではなく、レベルアップが難しい。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模と使用授業の分野・学生数:キャンパス単位、社会科学系(学生4,000名)
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
全学生にアカウントの発行を行っており、3キャンパスにLAN接続された約1,000台のパソコン(学生の所有を除く)があり、PC機器管理は、専任・派遣職員の統括の下、前述のUAが巡回・管理して対応している。また、半田・名古屋キャンパスでは、ノートPCの貸し出しを行っており、学内の情報コンセントに接続して利用することができる。個人所有パソコンの相談も窓口で受け付ける。
問題点・今後の課題:全学における情報化の重要性に比して、美浜キャンパス内のPCの不足、PC利用教室の不足がある。情報教室が授業で使われているときには、空きを待つ学生の列ができることもある。また、ゼミなどの小規模学習環境でプレゼンテーションが行えるよう、プロジェクター整備が必要である。情報化を推進すればする程、大学の情報化投資負担が重くのしかかる。
(6)学術情報の提供(美浜・半田・名古屋を対象に記述)
実施規模と関連授業の分野:大学全体、社会科学系
対応組織と人数:付属図書館、研究委員会(専任職員7名、派遣3名、アルバイト12名、業務委託13名)
インターネット・CD-ROMのLANでの提供等、電子メディアの学術情報の提供を行っている。また、インターネットサイトで購読した洋雑誌の電子ジャーナルの提供、レファレンスを中心とした学術情報の利用紹介、利用指導を実施している。その他、専任教員の研究者要覧をWeb公開するとともに、教員個別の判断により研究論文を独自にWeb上で公開している。
問題点・今後の課題:学術情報の利用教育を全学の利用者を対象に実施するための十分な体制がない。今後は、メディア教育センターの支援を借りて充実を図る。
(7)学生へのリテラシー教育
実施規模、学部、回数:学部単位、社会福祉学部(前期)、経済学部・情報社会科学部(通年)
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
1年次の「情報処理演習」は、99%を超える学生が履修している(社会福祉学部は希望者全員履修、経済学部と情報社会科学部は全員履修)。特に、社会福祉・経済の両学部では、年間の完全統一シラバスを作成し、全講師が同じ内容で授業を進行させている。毎週、講師定例会を開催し、問題点や授業進度の調整を行っている。また、メディア教育センター主催の各種講座、資格取得講座を開催している。この他に、日常的に情報機器に触れさせるよう、事務情報類を電子的に提供するなど、大学を挙げて学生の情報リテラシーの向上に努めている。
問題点・今後の課題:かなり情報リテラシー教育を重視し、実施フォローも行っているつもりではあるが、それでもリテラシーを獲得できない学生が少なからずいる。また、専門教育における情報機器活用が不十分であり、高学年になるにつれて情報機器利用が低下する傾向があり、教員の情報機器利用が課題である。
(8)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模と回数:キャンパス単位、随時
対応組織と人数:メディア教育センター(専任職員3名、派遣4名)
MS-Word、Excel、電子メールなどの基礎的なシステムの使い方、およびホームページの作成について、年に1回程度実施。その他、新規導入時の説明会はその都度実施している。
問題点・今後の課題:教材作成方法・著作権に関する研修を実施する必要がある。
(9)著作権処理関係
実施規模、対応組織と人数:大学全体、メディア教育センター(専任職員4名、派遣2名、アルバイト25名)
取り組みの現状は不十分と認識。現状は、1年次の情報処理演習および新規アカウント取得講習会において、情報倫理(著作権含む)に関して30分程度、説明を行っている。今年度、情報倫理に関するガイドライン(パンフレット)を作成し、全学生・教職員に配布した。
問題点・今後の課題:情報倫理の捕え方が個人により異なり、大学独自でガイドラインを出すことが難しい。できれば、情報倫理学を専門とする研究者(委員会)が一定の解釈を私情協などを通じ、各大学に指針として示してくれると在り難い。情報化の進展した学校教育に著作権制度が適応しきれていないのも大きな問題と感ずる。
(10)その他の実施内容
ATMを使った遠隔授業(美浜・半田キャンパスでライブ配信による同時授業の開催)、Webによる履修登録(リアルタイム卒業・進級・資格判定)
実施規模:遠隔教育は大学全体(13科目)。
対応組織と人数:メディア教育センターおよび教務委員会(専任職員3名、派遣1名、アルバイト7名)
問題点・今後の課題:学生の履修希望
<今後の予定・将来構想>
できるだけ早くインターネット授業の単位認定に取り組みたい。当面は、通信教育のスクーリングが可能性としてあり得るかと思う。最終的には、学生生活に必要なすべての情報を、Web上でやりとりできるようにしたい。
<支援体制について貴学で知りたいこと>
担当部署:情報ネットワーク課
回答者:佐藤、中野、杉山
E-mail:m-satou,yasushi,sugiyama
(xxxxx.mihama.n-fukushi.ac.jp)
武庫川女子大学 |
(1)支援の対応組織と意志決定組織
現在、情報化への対応組織として全学的に見直しを行っている。
(2)教材資料の電子化
学部単位で実施(薬学)。現状として、教員個人または小グループの取り組みが主である。
(3)教材開発
現在、組織対応のため体制を検討中である。
(4)ヘルプデスク
実施規模:大学全体、学部単位
全学的対応は情報教育研究センターで、学部・学科単位では学科の助手が行っている。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:大学全体、学部単位
対応組織名:全学対応は情報教育研究センター、学部・学科はそれぞれ独自対応。 全学、学部、学科、いずれにおいてもスタッフが不足している。
(6)学術情報の提供
大学全体(図書館)、電子情報による学術情報の対応を実施しつつある。
(7)学生へのリテラシー教育
実施規模、対応組織と人数:大学全体、各学科及び情報教育研究センター(専任職員約50名、派遣約30名)
(8)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模、受講教員数、実施回数:大学全体、約120名、年12講座
対応組織と人数:情報教育研究センター(専任職員1名、派遣約15名)
規模の拡大を図る必要がある。
(9)著作権処理関係
教材開発体制の確立と平行して何らかの組織的対応が必要である。
(10)その他の実施内容
現在、学内情報関連組織を集約し、全学的な情報環境整備の拠点となる「マルチメディア館」を建設中であり、ハードの整備に併せ、ソフト(組織)の整備にも取り組む予定である。
担当部署:情報教育研究センター
回答者:上元晋也(事務室事務長)
E-mail:uemoto@mwu.mukogawa-u.ac.jp
東京工科大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
全学的な組織であるメディアセンター委員会の基に設置されているノートPCワーキンググループ(WG)において、学生に持たせるノートPCの機種、サポート体制など必要事項の検討を行っている。同WGにおいて作成した案について必要に応じ、メディアセンター委員会、学部教授会および大学評議会の承認を得て実行に移している。
学生に必携としているノートPCのハード上のサポートについては、学内に常駐している業者に委託している。
(2)教材資料の電子化
学部単位で実施し、教員個人が必要に応じて授業ごとに作成している。各教室には情報コンセントがあり、学生は各自のパソコンに教材をダウンロードできる。
問題点・今後の課題:電子化によるメリットをさらに発揮できる教材の開発が必要。
(3)教材開発
各教員は各自の責任で教材を作成している。
問題点・今後の課題:より効果的な教材開発の体制整備が必要である。
(4)ヘルプデスク
大学全体で実施しており、学生に対しては業者に委託し、教員は相互に支援している。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模、使用授業のコマ数:大学全体、71コマ
学生・教員数:(学生1,993名、教員49名)
学生は各自ノートPCを購入するが、大学で購入PCを斡旋している。所要ソフトおよび環境については、プリインストールして販売している。故障した場合は、代替PCの貸出しを行い、ソフトについても再インストール等のサービスを行っている。
(6)学術情報の提供
大学全体として実施。学内LANを経由して国立情報研究所のネットワーク(旧学情ネットワーク)へのアクセスや、本学図書館の蔵書検索が可能である。
(7)学生へのリテラシー教育
実施規模と学部・対象学生数:大学全体、工学部、メディア学部の全学生
(8)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
教員の自主修得、教員間のヘルプメール
(9)著作権処理関係
基本ソフトについてはキャンパスアグリーメントでカバーし、その他の著作権については研究支援センターで実施。
(10)その他の実施内容
園田学園女子大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
情報教育に係る教育研究並びに電子計算機システムの運営および管理を行うことを目的に、大学・短期大学部の附属機関として情報教育センターを設置している。
情報教育センターの運営に関する学長の諮問機関として、情報教育センター運営委員会を設置し、さらに、センター業務を円滑に遂行するため、その下位組織として教育研究利用連絡会と事務システム連絡会を置き、双方連携を取りながら情報教育を推進している。また、情報教育を担当する教員で構成する教員会議を随時開催し、日々教育研究に係る点検・評価・改善等を続けている。
(2)教材資料の電子化
対応組織と人数:そのだインターネットキャンパス(専任職員20名、アルバイト3名)
インターネット技術を利用した学習支援システムを使って、大学の専門の授業が受けられる「インターネット・キャンパス」を運営している。これは、受講者が一方的に与えられた教材を学習してテストを受け、教員がそれを添削する、という従来の通信教育とは異なって、電子的な仮想キャンパスに受講生と教員が寄り合い、インターネットの教材をもとに教員や受講生同士が対話や会話をしながら学習を進めていくという、まったく新しい授業法。
(3)ヘルプデスク
実施規模、関連授業の分野・学生数:大学全体 社会科学、語学、人文科学系(学生約2,000名・聴講生等含む、教員93名)
対応組織と人数:情報教育センター(専任職員11名、派遣1名、その他11名)
学生(聴講生・科目履修生も含む)のヘルプデスクは主としてTA、SAが行っている。
また、教職員に対しては情報教育センター事務職員のヘルプデスク担当者を中心に行っている。教職員のヘルプデスクは、依頼事項をWeb上で入力してもらい、それを順次処理していく形を原則としている。
問題点・今後の課題:どこまでの範囲のヘルプデスクを引き受けるのかが不明確な点もあり、今後検討する必要がある。
(4)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模、使用授業コマ数と分野:大学全体、約70コマ、社会科学系
学生数・教職員数:学生約2,000名、教職員約10名
対応組織と人数:情報教育センター(専任職員11名、派遣1名、その他11名)
機器管理は、情報教育センター教職員とTA、SEと連携をとりながら日々点検している。
情報コミュニケーション専攻の1年次生にはノートパソコンを全員に1年間貸し出して、日常的活用を基盤とする情報活用能力の育成を図っているが、情報機器貸出規程に基づく貸出申請書を学生に提出させ、貸出時に機器一式のチェックリストを作成し、返却時にはそのリストと照合して機器の確認及び動作確認を行っている。
(5)学術情報の提供
実施規模、関連授業の分野と教員数:学部単位 社会科学、人文科学系(教員約10名)
対応組織と人数:生活文化学科、近松研究所(専任職員約10名)
(6)学生へのリテラシー教育
実施規模:大学全体
学生数と学部分野:基礎情報処理(1)・情報処理(1) 履修者約700名、社会科学・語学・人文科学系
実施回数:1年に30回
対応組織と人数:情報教育センター、一般情報教育担当(専任職員11名、派遣1名、その他11名)
電子化した教材と自己学習支援システム(学習状況を管理するシステム)とを組み合わせ、授業時間外などでも学習や評価確認をすることができる。
問題点・今後の課題:同じ教育目標を達成するために、習熟度、個人特性(使用言語)、課題で利用する素材などによって、適切な教材を選択できるように、教材全体のレパートリ展開を推進中。
(7)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模:大学全体
受講教員人数と分野、実施回数:約10名(社会科学・語学・人文科学系)、随時
対応組織と人数:情報コミュニケーション専攻、情報教育センター(専任職員11名、派遣1名、その他11名)
基礎情報処理の授業を一般の学生と混じって受講する形で、年間を通して研修を行っている。
問題点・今後の課題:定められた授業時間帯での研修のため、研修を受ける教員もある程度限られてしまうことが避けられない。今後は、授業以外でも研修の機会を設ける必要がある。
(8)著作権処理関係
対応人数:派遣1名
問題点・今後の課題:小・中・高等学校による情報教育の取組を受け、大学としては、早期(1年次前期)の段階での情報倫理に関する取扱い姿勢を示す必要がある。
担当部署:情報教育センター
回答者:谷口一男
E-mail:kazz@sonoda-u.ac.jp
産能大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
学内委員会として、情報システム運営委員会を、事務部として情報センター、情報管理課が対応している。
(2)教材資料の電子化
実施規模と実施授業分野:大学全体、経営・経営情報
対応組織と人数:情報センター(専任職7名、派遣2名、パート1名)
(3)教材開発
実施規模と実施授業分野:大学全体、経営・経営情報
対応組織と人数:情報センター(専任職7名、派遣2名、パート1名)
(4)ヘルプデスク
実施規模と実施授業分野:大学全体、経営・経営情報
対応組織と人数:教職員に対しては外注し、学生に対してはシステム利用相談員制度(アルバイト12名)を利用。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:大学全体
使用授業のコマ数と分野:前期 939コマ・後期 1,005コマ、経営・経営情報
使用授業の学生・教員数:学生3,043名、教職員40名
対応組織と人数:情報管理課(専任職員6名、派遣2名、アルバイト12名、その他1名)
(6)学生へのリテラシー教育
実施規模:大学全体
対象学生数と学部分野、実施回数:3,043名、経営・経営情報、随時
対応組織:情報センターおよび教員(専任教職員46名、派遣2名、アルバイト12名、その他1名)
(7)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模、受講人数と分野:学部単位、40名、経営・経営情報
対応組織と人数:各学部、専任教員40名
(8)著作権処理関係
実施規模:大学全体
対応組織と人数:大学全体、教職員全員
ポスター掲示や教育を随時実施
(9)その他の実施内容
携帯PC制度支援対応
対応組織と人数:情報管理課(専任職員6名、派遣2名、アルバイト12名、その他1名)
担当部署:情報管理課
回答者:福森幸久
支援体制に関する関連URL:http://www.mi.sanno.ac.jp
国際基督教大学 |
(1)ヘルプデスク
実施規模:大学全体
関連授業分野と学生・教員人数:情報基礎教育プログラム(全学生3,004名、教員1名)
対応組織名:情報基礎教育プログラム(業務委託2名)
情報基礎教育プログラムで学生へのリテラシー教育のために契約しており、プログラムがない期間はヘルプデスクサービスを行っている。
問題点・今後の課題:人材・予算の確保が困難
(2)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:大学全体
使用授業のコマ数と分野:65コマ、社会科学・語学・理系・他(情報基礎教育プログラム)
使用授業の学生・教員数:学生 3,004名、教職員16名
対応組織と人数:IT センター(総合学習センター)、(専任職員3名、派遣1名)
問題点・今後の課題:人材・予算の確保が困難
(3)学生へのリテラシー教育
実施規模、対象学生数:大学全体、775名(新入生対象)
実施回数:1年に2回
対応組織と人数:情報基礎教育プログラム(専任教員1名、アルバイト8名、業務委託2名)
新入生を対象に単位は付与しないが全員必修で行う。
問題点・今後の課題:スケジュール調整が困難。短期間で全員に対して実習をおこなうのは難しい。
毎年内容を見直す必要がある。
担当部署:IT センター(総合学習センター)
E-mail;ilc-office@icu.ac.jp
大阪電気通信大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
情報処理委員会:大学全体の情報処理に関する事項を審議
(2)ヘルプデスク
実施規模:大学全体
関連授業の分野と人数:理系、その他(一般)、全学生
対応組織と人数:情報処理教育センター(専任職員6名、アルバイト52名)
パソコンを設置している演習室の授業で使用していない時間帯を 「自由開放」として一般学生に開放している。この時間帯には、授業の課題や授業内容の不明な点等について、指導できるアルバイトの学生を雇用して、利用者への質問などに応答できるようにしている。このアルバイトの学生間の連絡手段として、メーリングリストを開設し、業務の引継ぎ、利用者からの質問と助言等の情報を相互に提供し合うことにより、情報の共有化と利用者へのサービスの向上を図っている。
問題点・今後の課題:授業において使用しているソフトウェアの多様化と専門性により、専門知識を持った人間でなければ、サポートできない状況も発生している。また、OSやアプリケーションソフトなどのバグによる問題なのか、機器等の故障によるものなのかの見極めが困難になってきており、その見極めは経験を積むしかないという状況である。
(3)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:大学全体
使用授業のコマ数と分野:117コマ、理系・その他(リテラシー教育)
使用授業の学生・教員数:全学生5,400名、教職員50名
対応組織と人数:情報処理教育センター(専任職員6名、派遣4名)
本学では、1978年に日本で最初にパソコンを利用した対話型教育を始めた。この体験から「電通大方式」と呼ばれる教育支援システムを実現し、現在でも旧来の理念を変えることなく、最新の機器を利用してより良い教育支援環境を求めて進化し続けている。また、学生が利用するコンピュータ環境も、様々な教育要求に答えるために、BeOSとLinux ならびにWindows NTを起動時に選択できるトリプルブート、ならびにWindows NTとLinuxを起動時に選択できるデュアルブートシステムを構築している。
特に、BeOS の本格的な導入は、日本のみならず、世界でも最初の試みであるといわれている。
問題点・今後の課題:以前まで、コンピュータを設置した演習室を利用する授業は、コンピュータ言語などの実習であり、時間割もそれ程過密ではなかった。しかしながら、昨今のメディアプレゼンテーションや一般の授業においても、演習室を利用する授業が増加し、時間割が過密化してきている状況にある。
現在、朝の1限目から晩の7限目まで、ずっと演習室が授業で使用しているといったケースは珍しくなく、メンテナンスの時間を割くことができないため、やむなく土曜日などを利用してメンテナンスを行っている。また、ネットワーク型コンピュータにより、サーバ、ネットワークに大きく依存しているため、それらに、もしもの事態が発生した場合の授業への影響は図りしれない。
(4)学生へのリテラシー教育
実施規模、対象学生数、学部分野:学部単位、約1,000名、理系
実施回数:コンピュータ入門1(前期13回)、コンピュータ入門2(後期13回)
対応組織と人数:情報共通教育運営会議、情報処理教育センター(専任教員4名、非常勤講師38名、専任職員5名、TA31名)
情報基礎教育の共通化という理念のもと、数年にわたる議論を重ね、平成12年度より工学部第1部の6学科(現在は7学科)の1年生を対象に、情報リテラシーの教育科目である「コンピュータ入門」をスタートした。
これまでの本学でのコンピュータを用いた演習は、学科ごとにそれぞれの独自性を出しながら教育を実施してきた。しかし、上記科目の運営は、学科の枠を超えた情報共通教育運営会議において決定され、それぞれの授業毎の課題ならびに授業の手順書を配布してどの授業においても同一の内容で実施されるように配慮している。
カリキュラム内容は、タッチタイプからワープロ、表計算、ペイント、インターネット関連といった情報リテラシーの領域に相当し、これをWindows NT上で実施している。
実施体制においては、1クラスに数名のTAを配置し、かつ、TA には授業のサポート体制ならびに受講生への指導方法等に関しての事前教育を行っており、サービスの斉一化と向上を目指している。
さらに、TAが受講者の質問に即座に対応できるように助言データベースを構築する。この助言データベースは、毎年学生がTAに質問する内容ならびにその助言内容が格納され、検索できるシステムである。
TAは授業中に携帯型端末を携帯し、受講生から質問があったときには、その携帯型端末を用いて、助言データベースにアクセスし、得られた結果をもとに受講者に助言する。また、新たに質問があれば携帯型端末から助言データベースに追加する。さらに、TA間で情報を交換できるメーリングリストを構築し、授業を担当した後に業務報告書をメーリングリストに送信することを義務付け、ノウハウを共有できる体制をとっている。
問題点・今後の課題:コンピュータ入門(以下入門)は共通科目であるため、統一された評価基準の確立が問題となった。コンピュータ入門は、技術習得と単位認定の両方を満たさなければならないため、毎回出題するレポートの評価点と出席点で判定することとした。
しかしながら、レポートの評価において、各教員間で差が生じないような評価方法に関して種々の議論もあり、共通教育における公平な評価の難しさに直面している。
<今後の予定・将来構想>
今まで「電通大方式」で培われたノウハウをベースにした「e-Learningシステム」の構築を予定しており、着々と準備を進めている。
担当部署:情報処理教育センター
回答者:早野 秀樹、伏本 和人
E-mail:ecip-staff@ecip.osakac.ac.jp
支援体制に関する関連URL:http://www.osakac.ac.jp/ecip/edstyle/index.html
金沢工業大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
意思決定から支援対応まで、一貫して情報処理サービスセンターが行っている。
(2)教材資料の電子化
実施規模、授業分野:大学全体、工学系
学生数・教職員数:全学生7,513名、教員256名
対応組織と人数:情報処理サービスセンター(専任職員6名、派遣2名、アルバイト14名)
講義ノートや参考資料などの補助教材を、簡単な操作で学生のノート型パソコンへダウンロードする「教材配信システム」を開発し運用している。
(3)教材開発
実施規模、授業分野:大学全体、工学系
学生数・教職員数:全学生7,513名、教員256名
対応組織と人数:情報処理サービスセンター(専任職員2名、派遣3名、アルバイト12名)
本学では昭和53年からCAIシステムを導入し、積極的に電子教材の開発・運用を行ってきた。以前は専用のシステムで開発・運用を行っていたが、Web環境の急速な進展により、現在はWeb環境へ移行している。
問題点・今後の課題:Web環境へ移行することにより、教材の開発・運用は格段に進化しているが、それに伴い教材内容の高度化が望まれ、開発期間が長期化する傾向が顕著である。
(4)ヘルプデスク
実施規模、授業分野:大学全体、工学系
学生数・教職員数:全学生7,513名、教員256名
対応組織と人数:情報処理サービスセンター(専任職員2名、派遣4名、アルバイト8名)
ヘルプデスクは9:00から17:00まで開設しており、パソコンの操作から再インストール、障害の切り分けなどを実施している。また、ハードウェア障害が発生したパソコンを引き取り、現場での修理が不可能であれば、修理業者への発送・回収を行っている。
問題点・今後の課題:最近のパソコンはトラブルが起きても症状が不安定なものが多く、窓口での再現性が困難であり、切り分けに苦慮する局面が頻発している。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模とコマ数・分野:大学全体、約345コマ、工学系
使用授業の学生・教員数:学生7,513名、教員28名
対応組織と人数:情報処理サービスセンター、コンピュータ教育コア(専任職員3名、派遣6名、アルバイト約400名)
LCCMや瞬間復元ツールが充実してきたことにより、OSはもとより、アプリケーションソフトウェア群の信頼性は向上している。
(6)学術情報の提供
実施規模、授業分野:大学全体、工学系
学生数・教職員数:全学生7,513名、教員256名
対応組織と人数:ライブラリセンター(専任職員4名、派遣3名、アルバイト10名)
(7)学生へのリテラシー教育
実施規模、授業分野、学生数:大学全体、工学系、全学生7,513名
実施回数:50コマ(正規演習)、随時(講習会)
対応組織と人数:情報処理サービスセンター、コンピュータ教育コア(専任職員2名、アルバイト53名)
全学生がノート型パソコンを所有しており、いつでも、どこでもコンピュータを活用できる環境を整えている。コンピュータ基礎演習(30コマ)、コンピュータ演習(20コマ)を開講して、リテラシーの涵養につとめている。
問題点・今後の課題:ここ2年程度の間に、入学者のスキル差が顕著に現れだしており、リテラシー教育全般の見直しが必要となっている。
(8)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模、受講教員数と分野:大学全体、126名、工学系
実施回数:3回/月
対応組織と人数:情報処理サービスセンター(専任職員2名)
(9)著作権処理関係
大学規模で学内出版物を検閲し、著作権侵害の有無を調査・指導する。
対応組織と人数:著作権審査委員会(専任職員14名)
担当部署:情報処理サービスセンター
回答者:センター所長 北村 彰
E-mail :kitamura@kanazawa-it.ac.jp
関西学院大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
教材の電子化、教材開発等の支援体制は未整備である。情報環境の整備、情報リテラシー教育に関する授業の提供、情報・マルチメディア設備の運用については組織化されている。主要関係組織図は次のとおり。
(2)教材資料の電子化
教員個人レベルで試みている程度。
実施授業分野:人文・社会科学・語学系
対象学生数と教員数:学生約500名、教員約10名。
問題点・今後の課題:電子化のための設備は不十分で、支援する組織・学内体制も未整備の状況にある。ファカルティディベロップメントについても、ようやく検討の端緒に付いた段階である。
(3)教材開発
教員が個人レベルで行っている。
実施授業分野:人文・社会科学・語学・理系。
対応組織と人数:具体的な開発、授業での利用に関しては、組織的には実施していない。しいて上げるならば、教材開発の研究所として、総合教育研究室、情報メディア教育センター。(専任職員約3名、アルバイト約2名)
問題点・今後の課題:教材の電子化と同様、設備・組織・実施体制とも未整備である。
(4)ヘルプデスク
実施規模:サービス内容を限定してキャンパス単位で実施。
関連授業の分野:人文・社会科学・語学・理系
対応組織と人数:情報メディア教育センター(委託1、2名)
PC等の操作指導、プログラム相談、個人研究室教員PCの設定等に限定し、PC教室の管理・運用を含めて業者に委託している。
問題点・今後の課題:PC教室がキャンパス内に分散していることにより、サポートの濃淡ができる。教材作成支援を含め、マルチメディア関連のサポートについて、次年度に向けて検討中である。
(5)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:大学全体・学部単位
使用授業のコマ数と分野:1週約計50コマ以上、人文・社会科学・語学・理系
使用授業の学生・教員数:学生計約3,000名、教職員約30名
対応組織と人数:情報メディア教育センター、各学部、情報システム室(専任職員約10名、アルバイト約5名)
問題点・今後の課題:PC教室がキャンパス内に分散しているため、集中的な管理・運用が難しい。学生にノートPCの所有を推奨しているが、セキュリティ等の問題から、持ち込みPCを情報コンセントに繋いで自由に使えるような環境ができない。
(6)学術情報の提供
実施規模:(図書館の業務と限定して)大学全体
関連授業の分野、学生・教員数:人文・社会科学、語学、理系 全学生と教職員を対象
対応組織と人数:図書館(職員数十名)
2キャンパスとも、図書館内に検索用以外に60台ほどの学生利用PCを設置。神戸三田キャンパスでは、図書館と情報メディア関係が一体的に運用されている。
問題点・今後の課題:将来に向けての課題として、図書館と情報システム部門との組織的な統合(学術情報センターとしての一体化)の問題が考えられる。
(7)学生へのリテラシー教育
実施規模:授業として、大学全体・学部単位で実施
対象学生数と学部分野:約 3,000名、人文・社会科学・語学・理系、その他
実施回数:授業として1学期(春学期、秋学期)当たり1週約計40コマ
対応組織と人数:各学部、情報メディア教育センター(非常勤講師を含む教員約20名、SA約25名)
上ヶ原キャンパスでは、1学期を前半・後半に分割するハーフセメスターで、「コンピュータ初歩」を開講している。その他、文学部、理学部、および神戸三田キャンパスの総合政策学部は独自の教育を行っている。
問題点・今後の課題:高等学校における教育との関係で、早い段階で見直しの必要が出てくると思う。非常勤講師中心の授業による対応から、アウトソーシング化する方向に向けての検討を始めている。
(8)リテラシーに関するファカルティディベロップメント
実施規模:PC講習会レベル以外は、組織的にはほとんど実施していないが、大学全体・学部単位・キャンパス単位で試みを始めようとしている段階である。
実施回数:随時
対応組織と人数:情報メディア教育センター、各学部(教員と数名の職員が対応)
問題点・今後の課題:高齢の教員やPCやインターネットの利用を頭から否定される教員への対応が問題。
(9)著作権処理関係
実施規模:大学全体の問題として取り組むべきであるが、まだ体制が未整備。
対応組織と人数:担当すべき部署としては大学院・研究課(専任職員4名)
問題点・今後の課題:著作権問題に関する認識が低くバラバラである。体制が未整備で、情報関連についても情報システム部門との連携ができていない。
(10)その他の実施内容
本学は、理学部を除いて、文系学部が多い大学である。それら文系学部においても、心理学をはじめ、商学や法学部で個別にではあるが、特異的な教育用あるいは研究用システム開発が行われている。
<今後の予定・将来構想>
神戸三田キャンパスに、理学部を移転して理工学部に名称変更し、その中に新たに情報科学科を新設する。また、総合政策学部内に、情報メディア学科を新設する計画が進行中である。情報関連の教育と研究に関する人的、物的資源が大幅に増加するので、本学全体としての情報処理とマルチメディアに関する教育と研究の水準アップが期待できる。
上ヶ原キャンパスにおいても、文系学部の学生や教員を対象に、神戸三田の新設学科との連携をはかりながら、情報とマルチメディアを利用した授業・教育について、新たなる展開を行う。またマルチメディアの教育に関しては、アウトソーシングによる支援も視野に入れて検討中である。
<支援体制について貴学で知りたいこと>
特に、情報関連授業をアウトソーシングし、単位として認めている大学、教材資料の電子化と開発を組織的に行っている大学、それぞれについて、その実施体制と具体的なサポート内容、実施に際してのポイントとなるような事項等についての情報を得たいと思っている。
担当部署:情報メディア教育センター(情報システム室)
回答者:海野雅経E-mai:umino@kwansei.ac.jp
支援体制に関する関連URL:
情報メディア教育センター http://www.media.kwansei.ac.jp/
青山学院大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
大学情報化推進委員会が学長の諮問機関として、必要に応じてプロジェクト発足。事務取り扱いは大学事務システム室。
(2)教材資料の電子化、教材開発
教員個別に実施している。
(3)ヘルプデスク
全学生を対象に情報科学研究センター(専任職員9名、派遣10名、アルバイト5名)が対応している。
(4)PC(ノート含む)等機器管理
使用授業のコマ数、学生数・教員数:225コマ、学生11,201名、教員105名
対応組織と人数:情報科学研究センター(専任職員9名、派遣10名、アルバイト5名)
(各学部管理のPCについては不明)
(5)学生へのリテラシー教育
対象学生数:700名
対応組織と人数:情報科学研究センター(専任職員5名、派遣10名)
講習会形式希望者のみ受講している。
法政大学 |
(1)支援の対応組織と意思決定組織
意思決定組織としては、教学組織としての総合情報センター運営委員会があり、支援対応組織としては事務組織としての総合情報センター事務部がある。
(2)教材資料の電子化および教材開発
教員個人が対応しているだけで組織的対応はしていない。
(3)ヘルプデスク
実施規模と分野・人数:キャンパス単位、社会科学・語学・理系、その他(全分野)、全学生約25,000名
対応組織:総合情報センター事務部(市ヶ谷事務課・多摩事務課・小金井事務課)
対応人数:専任職員13名、派遣1名、アルバイト14名、その他2名)
(4)PC(ノート含む)等機器管理
実施規模:キャンパス単位
使用授業のコマ数と分野:約330コマ
使用授業の学生・教員数:学生約20,000名、教職員 約170名
対応組織:総合情報センター事務部(市ヶ谷事務課・多摩事務課・小金井事務課)
対応人数:専任職員13名、派遣1名、アルバイト14名、その他2名)
研究室・教員個人で購入の機器管理は行っていない。
(5)学生へのリテラシー教育
実施規模と学生数、実施学部分野:学部単位
実習授業の中で行っている。
担当部署:総合情報センター事務部