建築学の教育における情報技術の活用
寺尾 道仁(神奈川大学工学部建築学科教授)
この授業ではイラストが中心的役割を担っており、この時間に使うイラストは約20枚です。ビューアとしてはACDSeeを主とし、適宜PowerPoint、PFDなどを併用しています。イラスト作成には主としてIllustratorを用いていますが、設計図例の場合にはAutoCADのDWFデータも用意して設計作業の実演を可能にしています。
写真1 正体不明の突き出し物体 図1 ガス燃焼器具の給排気口の説明イラスト
(2)授業時間外・自主学習支援
図2 ダクト網自動設計の実演
図3 VRML設計画像空間チェックの自習
(2)反省点
1) 自主的勉学支援・個別対応 授業時間外のWeb教材により自主的勉学支援が、電子メールにより個別対応が容易になります。 2) 生きた情報伝達 印刷教材に比べ更新性が高いため最新情報が速やかに反映できます。 3) 変動現象の説明 窓外の明るさに連動した照明制御などの説明には動画が、また、機器のうなり音などの理解には、「百見(楽譜やスペクトル・インパルス応答波形など)は一聞に如かず」、WAVEが有効です。 4) シミュレーション個別体験 配管類は2D図面では把握できません。学生が個別に機器配置し、配管類の自動設計・3D表現ツールを試行して空間的な収まりが体得できます。 5) 個性的授業の実現 視聴覚マルチメディア活用授業は一期一会のライブ感覚があり、書物にできない未確定要素の多い未来展望、個性的見解、惜しみないノウハウや貴重な情報なども気軽に開陳できます。ただし、独自開発のマルチメディア教材は独善的になるおそれがあるため、定説教材・印刷物を併用しています。