法政大学の3ヶ所のキャンパス(市ヶ谷・小金井・多摩)は光ケーブルによるギガビットネットワークによりダイレクトに結ばれています。アメリカ西海岸のシリコンバレーにある法政大学アメリカ研究所から配信された授業は、市ヶ谷にある法政大学IT研究センターで受信され、全学教育学術ネットワークシステムを使って3キャンパスの遠隔講義専用の教室に同時配信されます。現在、IT研究センターでは年間9科目の遠隔授業を実施しており、学部授業では次に述べる福祉工学系科目の他に、キャリアデザインケーススタディー(日米間)やスポーツ指導論(3キャンパス)などの科目を開講しています。
(a)アメリカ研究所−IT研究センター (b)3キャンパス間接続 図1 リアルタイム遠隔講義システム
授業は、アメリカ研究所副所長を兼務している工学部システムデザイン学科の小林尚登教授が前半の第1回から第5回を担当し、アメリカ・スタンフォード大学教授でIT研究センター学術担当教授を兼務するMaichel Van der Loss教授が後半の第6回から第9回を担当します。また今年度からは韓国先端科学技術大学とも連携して、同大学の教授でIT研究センター学術担当教授を兼務するZenn Bien教授にも後半の第10回から第13回を担当してもらっており、日・米・韓でのグローバルな双方向リアルタイム遠隔授業が行われています。
表1 国際遠隔講義:福祉ロボットデザイン
第1回 受講ガイダンス 第2回 介護・看護と先端技術 第3回 ロボット・先端技術の基礎 第4回 先端福祉機器の現状 第5回 福祉機器の将来動向 第6回 介助リハビリテーションロボット 第7回 リハビリテーション療法で使用されるロボット 第8回 臨床リハビリテーション研究ツールとしてのロボット 第9回 リハビリテーションにおけるバーチャルリアリティーシステム 第10回 福祉指向型サービスロボットシステムの概要 第11回 車椅子をベースにしたロボット 第12回 手のジェスチャーによる人に優しいインタフェース 第13回 高齢者のための高性能住宅
3.教育支援システム「Edu2003」
図2 国際遠隔講義の様子
それぞれの課題名をクリックすると、学生の教材のダウンロード状況やレポートの提出状況、提出レポートの内容などの詳細情報が表示され、取り組み状況がひと目でわかるようになっています。もちろん、インターネットに接続可能な環境があれば学外からいつでもアクセスが可能です。
図3 Edu2003のWeb画面