また、主要科目のすべての講義をe-Learningコンテンツに編成して講義情報に追加し、学生が講義を再度視聴できるように配慮しました。このため、すべての講義教室において、板書はすべて液晶タブレットを用いてプロジェクタで投射するという方法を採用しています。e-Learningコンテンツは、教室内を撮影したビデオ映像(教員のジェスチュアが重要になることがあるため)と音声にこの板書記録をシンクロさせる方法で作成しています。
図1 神奈川大学法科大学院におけるe-Learningの構成
次に、第二の問題点に対処するために、「遠隔双方向通信システム」を導入しています。これは、各拠点にUSBカメラを備えたPCを設置し、多地点間を相互に接続して動画像と音声をやりとりしつつ、同時に画面上に置かれたホワイトボードやアプリケーションソフトを共有して共同作業をするというものです。
図2 講義情報データベース画面
そして、これらの仕組みに統一感をもたせるために学習ポータルページを構築し、上記の「講義情報データベース」「ディスカッションデータベース」「遠隔双方向通信システム」「学習管理システム(LMS)」にはすべてここから入ることができるようにしています。事務関係のお知らせや教員からの情報提供、あるいは外部業者の各種データベースサービスへのリンクなどもこのポータルページに搭載しており、また毎日1問ずつ基本的な法律知識に関するミスクイズを載せるなどして、学生がほぼ毎日このポータルページにアクセスすることを期待しています。
図3 学習管理システム(LMS)画面
図4 学習ポータルページ
参考文献 中村壽宏:法科大学院におけるe-Learningの意義と活用―ハイブリッド四層モデルとコンテンツの標準化. 九州国際大学法学論集第9巻第1号, pp.1-.21. |