翻訳

2004年版米国高等教育機関における実態調査(5)
Core Data Service Fiscal Year 2004 Summary Report



翻訳はEDUCAUSEの許可を受けて行い、5回に分けて掲載しており、今号が最終です。
第1章〜4章の訳文および原文は、以下のサイトよりご覧いただけます。

訳文 第1章 http://www.juce.jp/LINK/journal/0602/10_01.html
  第2章 http://www.juce.jp/LINK/journal/0603/08_01.html
  第3章 http://www.juce.jp/LINK/journal/0604/09_01.html
  第4章 http://www.juce.jp/LINK/journal/0702/10_01.html
原文 http://www.educause.edu/apps/coredata/reports/2004/

第5章 情報システム

 第4章では、ネットワーキング、遠隔アクセスの方式、帯域幅、学内テレビ会議の開催能力、新規技術の展開、ネットワークセキュリティの実施についての調査結果に焦点を当てる。

ネットワークスピード、形態

 短期大学や大学がY2Kの準備を始めてから、長年軽視していた多くのケースで、管理システムが学内情報技術部門における主要な関心事となった。データ集積を伴う学内決定事項支援システムの必要性も重要になった。事業計画財政プランニング(一般的にERPsと呼ばれる)をサポートするシステムは学内IT施策で重要な役割を担っている。
 本章では、ERPシステムと関連費用の財源、同時に情報技術の実施方法について検討する。特に、学内情報システムで最も一般的に利用されている7種について、年代、最も一般的な業者、後継プランなどの視点から探索する。

ERPシステム

 ERPシステムは多くの大学で非常に注目され、同時に関心事となっている。本システムに関連した目標は、過去5年間のEDUCAUSE最新調査における最新の2発表に見られる。これらのシステムは標準的になりつつあるが、実施のコストと複雑さは続行している。
 表5-1によれば、全体のほぼ70%がERPを実施、進行中、RFP状態にあり、20%だけが計画なしと答えている。実施レベルは博士号取得者、修士課程修了者、学士で類似しているが、アドミニストレーター課程修了者とその他のレベルでは比較的低い。ERPプロジェクトの実施を完了している率が最も高い(約半分)のは学士である。全般的に、ERPプロジェクトの実施を完了している大学は増加しており、2003年と2004年を比較すると38.6%から43.9%になった。

表5-1 ERPプロジェクトの実施状況
  ALL DR MA BA AA OTHER
実施完了 43.9% 44.8% 45.6% 49.7% 37.4% 40.7%
実施進行中 23.0% 29.3% 26.1% 20.1% 22.3% 14.3%
REP状態 2.1% 1.1% 1.2% 3.6% 1.2% 4.3%
検討中 10.8% 10.3% 10.4% 8.9% 10.8% 14.3%
計画なし 20.1% 14.4% 16.6% 17.8% 28.3% 26.4%

 表5-2は、ERPを実施、進行中、RFP状態にある大学について、RFPプロジェクトにかかったコストの比率を7要素ごとに示した。博士号取得者はソフトウェアとソフトウェアメンテナンスの費用が相対的に少ないが、これはコンサルタント料に大きな費用をかけた直接的な結果であるように思われる。博士号取得者はまた、組織内スタッフの費用にかける割合が顕著であり、これはシステム全体、複合機関への実質的な職員のコミットを反映したコンサルタント費用と組み合わさっている。しかし、研修では博士号取得者は学士、修士課程修了者よりも低率である。ハードウェア費用は大学のタイプを通して類似している。

表5-2 EPRプロジェクトに伴う経費の区分別割合
  ALL* DR MA BA AA OTHER
ソフトウェアとライセンス 24.9% 17.6% 25.6% 32.0% 25.6% 23.0%
ソフトウェアメンテナンス 11.4% 7.6% 12.6% 14.3% 11.1% 11.2%
研修 7.8% 6.1% 8.3% 9.7% 7.9% 6.8%
学内スタッフ経費 19.6% 23.0% 18.9% 17.8% 18.2% 20.4%
コンサルタント料 18.6% 25.9% 19.3% 11.2% 13.1% 23.5%
ハードウェア 11.8% 11.9% 10.3% 11.8% 14.2% 12.1%
その他 5.8% 7.8% 5.1% 3.1% 9.8% 3.0%
*N=615

システムの実施計画

 システムの変更や購入を含む情報システムの開発および実施について質問した。構築の適切さと管理システムの購入については活発な議論が続いている。2002ECAR研究によると、基本購入者コードの変更は経費超過に関わる最も重要なファクターであり、当該大学の目標達成が必要である。
 表5-3に一般的な実施方法を示す。複数回答を許可しているので合計は100%にはならない。実施計画に関する所見を以下に示す。

表5-3 情報システムの入手方法
  ALL DR MA BA AA OTHER
学内開発システム 53.6% 69.5% 44.8% 47.9% 44.6% 66.4%
業者共同開発システム 35.1% 42.0% 34.4% 24.9% 33.7% 41.4%
カスタマイズなしの市販製品購入 65.2% 73.6% 69.3% 68.6% 56.0% 54.3%
市販製品購入とカスタマイズ 71.3% 83.9% 68.0% 63.3% 66.3% 77.1%
ベストオブブリード・アプリケーションの購入 44.2% 60.9% 40.2% 37.9% 31.9% 52.1%
統合システムパッケージの購入 57.0% 66.7% 61.4% 59.8% 45.8% 47.1%
レガシーシステムの強化と
ウェブインターフェイスの供与
43.3% 61.5% 35.3% 40.2% 39.8% 42.1%
管理システムの外注 8.3% 9.2% 6.2% 8.9% 10.8% 7.1%
その他 2.4% 2.3% 3.7% 1.2% 1.8% 2.1%

 市販ソフトウェアパッケージの変更は予想以上にすべての大学で一般的に利用されている。この質問は2004年の調査結果を換言したものであり、傾向の分析は不可能であるが、表5-4によれば、ALLの約68%が市販ソフトウェアパッケージの購入または変更を答えており、博士号取得者が最も多い。ゆえに、変更の種類とその差異を知ることが重要である。表5-5は、ソフトウェアを購入し変更した大学の内で、システム構成の変更、外部モジュールの変更の割合を示している。

表5-4 市販ソフトウェアパッケージの購入と変更
  ALL DR MA BA AA OTHER
Yes 68.2% 87.9% 67.2% 57.4% 55.4% 73.6%
No 31.8% 12.1% 32.8% 42.6% 44.6% 26.41%
表5-5 市販パッケージの変更範囲
  ALL* DR MA BA AA OTHER
構成コードの変更 37.6% 49.7% 32.7% 24.7% 42.4% 35.0%
コンフィギュレーションの変更 82.7% 89.5% 75.3% 85.6% 78.3% 85.4%
外部モジュールの変更 72.8% 77.8% 72.8% 66.0% 63.0% 80.6%
その他 3.1% 4.6% 3.1% 2.1% 4.3% 1.0%
*N=607

情報システムの7タイプ

 学内で一般的に用いられている7タイプの情報システムについて質問した。調査結果は、学内におけるこれらのシステムの有無、新システムの実施計画の有無、大学がマルチキャンパスシステムや業者購入システムに参加した場合の区域レベルについて示している。
 表5-6は各タイプの平均比率を示している。表から明らかにわかることは、

 システム別の実施年を見ると、その平均および中央値には比較的大きな差がある。統計的な平均は必然的に中央値よりも低い値となる。その結果、システムの実施年が早い時期の場合、平均は中央値よりも低くなる。これはレガシーシステムによってデータが1970年代後半あるいは1980年代前半の戻されることと似ている。

表5-6 主要情報システムの所有割合
  ALL DR MA BA AA OTHER
学生情報システム 99.3% 100.0% 100.0% 98.8% 98.8% 98.6%
財政情報システム 99.0% 100.0% 99.2% 100.0% 97.0% 98.6%
人材システム 95.4% 98.3% 97.5% 92.3% 95.8% 91.4%
開発システム 76.6% 89.1% 88.4% 93.5% 45.2% 57.9%
図書館システム 90.0% 89.1% 92.5% 89.3% 85.5% 92.9%
コース管理システム 95.7% 100.0% 98.3% 93.5% 91.6% 93.6%
助成金管理システム 41.2% 83.3% 33.2% 24.3% 22.9% 45.0%

 表5-7によれば、最も古いシステムは博士号取得者による学生システムである。このシステムは平均して12年経過している。財政情報システムは次に古く、やはり博士号取得者によるものが最も古い。コース管理システムはすべてのシステム中で最も新しいが、この10年間に市販された他のシステムよりも新しく市場に出たので驚くには当たらない。数字に有意差は見られないが、博士号取得者が最初に実施したことは注目に値する。2003年から2004年にかけての傾向としては、開発システムを除くすべてのシステムの交換が増加した結果、実施年の平均値が高くなった(より最近となった)。

表5-7 情報システム別実施年
  ALL DR MA BA AA OTHER
学生情報システム
平均 1994.4 1992.9 1994.2 1995.4 1999.3 1996.4
中央値 1996 1995 1996 1997 1995 1999
財務情報システム
平均 1995 1994 1995.2 1995.5 1994.4 1996.2
中央値 1997 1996 1997 1997 1997 1998
人材システム
平均 1996.1 1995.3 1996.5 1996.8 1994.7 1997.5
中央値 1998 1999 1999 1997 1997 1999
開発システム
平均 1996.6 1996.8 1996 1995.8 1998.4 1997.7
中央値 1998 1997 1997 1999 1998 1998
図書館システム
平均 1996.7 1995.8 1996.8 1996.8 1996.6 1997.5
中央値 1998 1997.5 1998 1998 1998 1999
コース管理システム
平均 2000.2 1999.6 2000.2 2000.4 2000.4 2000.4
中央値 2000 2000 2000 2000 2000 2000
助成金管理システム
平均 1997.8 1997.3 1998.2 1998.8 1994.4 1999.4
中央値 2000 2000 200 2001 2000 2001

 表5-8は、向こう3年間における新システムの実施希望を示している。システムの年齢と新システムの実施プランとの間にほとんど一貫した相関関係が見られる。例えば、学生情報システムの実施年が最も古い博士号取得者では、その31%が向こう3年間に新システムの実施を計画している。この相関関係は、ある種のタイプのシステムや実施計画を持たないグループの傾向にも関係する。例えば、開発システムを持つアドミニストレーター課程修了者およびその他のレベルは少数だが、その実施を計画しているものはさらに低い比率である。

表5-8 向こう3年間の実施希望新システム
  ALL DR MA BA AA OTHER
学生情報システム 26.4% 31.0% 28.2% 18.3% 32.5% 20.0%
財政情報システム 21.6% 28.2% 23.2% 16.0% 25.3% 12.9%
人材システム 21.2% 25.9% 21.6% 14.8% 25.9% 17.1%
開発システム 14.4% 16.1% 18.3% 16.6% 10.2% 7.9%
図書館システム 9.7% 8.6% 9.1% 7.1% 15.7% 7.9%
コース管理システム 12.9% 13.8% 12.0% 14.8% 9.6% 15.0%
助成金管理システム 14.6% 31.6% 12.0% 6.5% 9.0% 14.3%

 2003年と比較して2004年の調査結果で最も劇的な変化は、すべての学校で新図書館システムの実施計画が約13%から10%以下に落ち込んだことである。この傾向はすべてのカーネギーグループで維持しているが、学士およびアドミニストレーター課程修了者で顕著である。
 表5-9は、区分レベルに供給された情報システム別の割合を示している。全般的に見て、アドミニストレーター課程修了者は他のグループよりも高率である。表5-6で示したようにアドミニストレーター課程修了者における開発および助成金管理システムの普及が低率であることを除けば、ほとんどのシステムは2ないし3回以上区分レベルによって供給されている。これらの学校の大多数はパブリックコミュニティカレッジであり、その区分には幅があるため、この見解は驚くに当たらない。

表5-9 システム別供与システム/ディストリクトレベル
  ALL DR MA BA AA OTHER
学生情報システム 19.3% 14.4% 14.1% 11.8% 44.6% 13.6%
財政情報システム 24.3% 21.3% 24.5% 13.0% 44.0% 17.9%
人材システム 24.4% 21.3% 25.7% 12.4% 44.0% 17.1%
開発システム 7.3% 8.6% 7.5% 7.1% 8.4% 4.3%
図書館システム 21.5% 14.4% 20.7% 13.6% 39.2% 20.0%
コース管理システム 15.6% 8.6% 16.2% 7.7% 33.1% 12.1%
助成金管理システム 6.3% 12.6% 4.1% 3.6% 4.8% 7.1%

 最後に、カーネギーグループごとの情報システムの業者別傾向を表5-10から表5-16に示した。特定のシステム業者を表現する説明の言葉は保障する。リストでは5%以上を占める業者について降順に並べた。業者は個別の製品ではなく会社名で区分されている。したがって、数種の製品は、単一の業者が合同したものであり、企業買収により合併した会社の場合もある。大学が自らシステムを開発した場合は、この種の大学はこの施策を自ら選んだという意味で、「自家製」(homegrown)に分類してある。システムの購入と同様に、自家製の解決法に最低限5%の回答があれば分析に含まれる。
 調査結果にオンラインデータサービスを通じて利用可能なデータがあれば、そのリストを集計して、特定の商品名と同様に利用可能である。本レポートの目的を単純化すると、データを集計(正規化)することである。また、5%以上の回答があった業者をリストにしてあるため、表中の合計は100%にならない。
 調査結果に業者の比率を示すのは、読者に、高等教育領域に関連する業者の相対的な現状の理解を助けるためである。EDUCAUSEでは市場のシェアや業者の優劣を示すデータはなかった。

表5-10 5%以上を占める学生情報システム業者
ALL institutions
SunGard SCT 34.5%
Homegrown 17.3%
Datatel 13.7%
PeopleSoft 13.2%
jenzabar 11.7%
90.4%
DR institutions
SunGard SCT 45.4%
Homegrown 27.0%
PeopleSoft 20.1%
92.5%
MA institutions
SunGard SCT 41.1%
Datatel 18.7%
jenzabar 12.9%
PeopleSoft 12.9%
Homegrown 10.0%
96.5%
BA institutions
jenzabar 30.1%
SunGard SCT 25.9%
Datatel 18.7%
Homegrown 6.6%
PeopleSoft 6.6%
87.9%
AA institutions
SunGard SCT 33.1%
Homegrown 21.5%
Datatel 16.6%
PeopleSoft 11.0%
jenzabar 8.6%
90.8%
OTHER institutions
Homegrown 26.1%
SunGard SCT 20.9%
PeopleSoft 15.7%
Datatel 7.5%
jenzabar 6.0%
77.2%
表5-11 5%以上を占める財政システム業者
ALL institutions
SunGard SCT 27.7%
PeopleSoft 16.6%
Datatel 13.4%
jenzabar 10.5%
Homegrown 10.2%
78.4%
DR institutions
SunGard SCT 36.4%
PeopleSoft 23.1%
Homegrown 14.5%
Oracle 6.9%
80.9%
MA institutions
SunGard SCT 30.1%
PeopleSoft 19.2%
Datatel 17.6%
jenzabar 11.3%
Homegrown 7.9%
86.1%
BA institutions
jenzabar 28.6%
SunGard SCT 25.0%
Datatel 18.5%
PeopleSoft 7.1%
79.2%
AA institutions
SunGard SCT 29.2%
Homegrown 16.8%
Datatel 16.8%
PeopleSoft 13.7%
jenzabar 7.5%
85.0%
OTHER institutions
PeopleSoft 18.5%
SunGard SCT 14.1%
Oracle 11.9%
Homegrown 9.6%
Datatel 8.1%
SAP 5.2%
67.4%
表5-12 5%以上を占める人材システム業者
ALL institutions
SunGard SCT 23.8%
PeopleSoft 20.4%
Homegrown 12.2%
Datatel 12.1%
jenzabar 6.9%
75.4%
DR institutions
PeopleSoft 31.5%
SunGard SCT 29.8%
Homegrown 16.1%
Oracle 5.4%
82.8%
MA institutions
SunGard SCT 26.0%
PeopleSoft 19.9%
Datatel 16.9%
Homegrown 11.7%
jenzabar 6.5%
81.0%
BA institutions
SunGard SCT 23.2%
jenzabar 21.9%
Datatel 17.9%
PeopleSoft 9.3%
ADP 8.6%
80.9%
AA institutions
SunGard SCT 25.3%
PeopleSoft 18.8%
Homegrown 17.5%
Datatel 15.6%
jenzabar 5.8%
83.0%
OTHER institutions
PeopleSoft 21.6%
Concept 12.0%
Homegrown 11.2%
SunGard SCT 10.4%
Datatel 5.6%
SAP 5.6%
76.4%
表5-13 5%以上を占める開発システム業者
ALL institutions
Blackbaud 22.4%
SunGard SCT 18.6%
Datatel 12.2%
SunGard BSR 10.4%
jenzabar 9.2%
Homegrown 7.2%
80.0%
DR institutions
SunGard BSR 29.0%
SunGard SCT 20.6%
Homegrown 10.3%
JSI/Best 8.4%
Datatel 7.7%
Blackbaud 6.5%
PeopleSoft 5.2%
87.7%
MA institutions
Blackbaud 26.4%
SunGard SCT 21.2%
Datatel 16.0%
jenzabar 9.0%
SunGard BSR 6.6%
JSI/Best 5.7%
84.9%
BA institutions
SunGard SCT 22.1%
jenzabar 20.1%
Blackbaud 18.2%
Datatel 16.9%
77.3%
AA institutions
Blackbaud 43.8%
jenzabar 9.6%
SunGard SCT 8.2%
Homegrown 8.2%
69.8%
OTHER institutions
Blackbaud 31.2%
Homegrown 15.6%
SunGard SCT 10.4%
Datatel 9.1%
jenzabar 6.5%
SunGard BSR 5.2%
88.0%
表5-14 5%以上を占める図書館システム業者
ALL institutions
Innovative Interfaces 25.0%
Endeavor 20.8%
Sirsi 17.1%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 7.8%
Ex Libris 6.5%
77.2%
DR institutions
Endeavor 28.6%
Innovative Interfaces 27.9%
Sirsi 16.2%
Ex Libris 9.1%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 5.8%
87.6%
MA institutions
Innovative Interfaces 26.9%
Endeavor 24.7%
Sirsi 15.2%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 7.2%
Ex Libris 5.8%
79.8%
BA institutions
Innovative Interfaces 34.0%
Sirsi 20.0%
Endeavor 16.7%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 6.0%
76.7%
AA institutions
Sirsi 19.9%
Endeavor 12.8%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 12.8%
PALS 9.2%
Innovative Interfaces 8.5%
Homegrown 6.4%
Ex Libris 5.7%
75.3%
OTHER institutions
Innovative Interfaces 26.0%
Endeavor 18.1%
Sirsi 15.0%
Epixtech (Dynix,Horizon,NOTIS) 7.9%
Ex Libris 7.9%
Homegrown 6.3%
81.2%
表5-15 5%以上を占めるコース管理システム業者
ALL institutions
Blackboard 41.3%
WebCT 34.7%
Homegrown 5.0%
81.0%
DR institutions
WebCT 42.0%
Blackboard 36.8%
More than one 6.9%
Homegrown 5.7%
91.4%
MA institutions
Blackboard 52.7%
WebCT 28.7%
81.4%
BA institutions
Blackboard 48.0%
WebCT 24.3%
jenzabar 6.1%
78.4%
AA institutions
WebCT 40.7%
Blackboard 32.0%
Desire2Learn 11.3%
84.0%
OTHER institutions
WebCT 41.0%
Blackboard 29.0%
Homegrown 12.1%
85.1%
表5-16 5%以上を占める助成金管理システム業者
ALL institutions
Homegrown 33.2%
SunGardSCT 19.0%
PeopleSoft 9.2%
Blackbaud 5.4%
66.8%
DR institutions
Homegrown 43.5%
SunGardSCT 15.3%
PeopleSoft 11.5%
MIT COEUS 9.9%
Oracle 6.9%
infoEd 5.3%
92.4%
MA institutions
SunGardSCT 24.3%
Homegrown 21.4%
PeopleSoft 10.0%
Datatel 8.6%
Blackbaud 7.1%
jenzabar 5.7%
77.1%
BA institutions
SunGardSCT 38.2%
Homegrown 17.6%
jenzabar 11.8%
Blackbaud 11.8%
Datatel 5.9%
85.3%
AA institutions
SunGardSCT 25.9%
Blackbaud 18.5%
Homegrown 14.8%
Datatel 7.4%
jenzabar 7.4%
74.2%
OTHER institutions
Homegrown 42.6%
Reseach Master 14.8%
PeopleSoft 11.1%
Blackbaud 5.6%
SunGardSCT 5.6%
79.7%

ウェブポータル

 伝統的な情報システムでない限り、ウェブポータルは、主要な管理システムを含む多様な学内の資源へのアクセスを提供している。表5-17は、各カーネギーグループを特徴づけるポータルの展開状況を示している。全体のほぼ90%がウェブポータルを実施あるいは進行中か計画している。博士号取得者は他のグループと比較して展開率が最も高い。アドミニストレーター課程修了者は展開率が最も低く、グループ内では進行中が少ない。しかし、アドミニストレーター課程修了者のほぼ40%が計画中と答えている。学士およびアドミニストレーター課程修了者は他の学校よりも計画なしが多い。ポータルを実施している学校の割合は、2003年の約31%から2004年はほぼ39%に増加した。この傾向はすべてのカーネギーグループに見られる。

表5-17 ウェブポータルの開発状況
  ALL DR MA BA AA OTHER
実施 38.5% 53.4% 38.6% 33.7% 24.1% 42.9%
進行中 20.8% 19.5% 16.2% 23.1% 21.7% 26.4%
計画中 29.2% 19.0% 34.4% 28.4% 39.8% 21.4%
計画なし 11.5% 8.0% 10.8% 14.8% 14.5% 9.3%
表5-18 ウェブポータルの開発および調達方法
  ALL* DR MA BA AA OTHER
学内開発 21.3% 13.8% 11.2% 22.9% 15.5% 21.3%
購入製品 62.2% 66.9% 68.4% 61.8% 71.8% 62.2%
オープンソースベース 12.6% 13.8% 14.0% 12.5% 8.5% 12.6%
その他 3.9% 5.6% 6.5% 2.8% 4.2% 3.9%
*N=788

 調査結果を見ると、カーネギーグループ間に、ポータルの調達計画と特徴に関連して、かなり明確な差異が認められる。表5-18から明らかなように、無数の方法が報告されているが、全体的に購入した製品が最も多い。表5-19および表5-20によれば、実施または計画されたポータルのカスタマイズの可能性は、カーネギーグループ内で異なる。博士号取得者のポータルが個人によるカスタマイズの可能性が最も高い。
 ウェブポータルを実施または計画中の学校では、標的視聴者として入学希望者と卒業生との間に有意差がある。
 博士号取得者および修士課程修了者の各々約74%、学士の71%がウェブポータルを入学希望者向けにデザインしたり、またはデザインを予定しており、それに対して、その他のレベルおよびアドミニストレーター課程修了者は各々約64%および55%に留まっている(表5-21)。同じ傾向は卒業生の視聴者に対しても見られ、博士号取得者、修士課程修了者、学士はアドミニストレーター課程修了者、その他のレベルよりも高率である。在校生、教員、スタッフのためのウェブポータルのデザインはほぼ一般的に行なわれており、各グループの90%かそれ以上が視聴者として想定している。外部コミュニティは相対的に想定されておらず、全体の約35%が想定しているにすぎない。
 ポータルを持つ主要な理由の一つは、学生が授業登録や学内の事業活動に必要な情報にアクセスしやすくすることである。表5-22は、ポータルを実施あるいは進行中か計画中の内で、学内ポータルが管理システムと接続あるいは接続の予定があると答えた割合を示している。全体の約96%がウェブポータルと統合した、あるいは統合の計画があると答えている。管理システムとウェブポータルとの統合を示す割合は、カーネギーグループ内で一貫して高い。 (終)

表5-19 個人によるウェブポータルのカスタマイズ
  ALL* DR MA BA AA OTHER
Yes 83.4% 92.5% 83.7% 78.5% 84.5% 75.6%
No 16.6% 7.5% 16.3% 21.5% 15.5% 24.4%
*N=788

表5-20 個人に対するウェブポータルのカスタマイズ

  ALL* DR MA BA AA OTHER
Yes 85.4% 91.9% 86.0% 82.6% 80.3% 85.0%
No 14.6% 8.1% 14.0% 17.4% 19.7% 15.0%
*N=788

表5-21 特定顧客に対するウェブポータルのカスタマイズ

  ALL* DR MA BA AA OTHER
在校生 98.0% 97.5% 99.5% 98.6% 97.2% 96.1%
入学希望者 68.4% 73.8% 74.0% 70.8% 54.9% 64.6%
教職員 96.2% 96.3% 97.7% 96.5% 96.5% 92.9%
スタッフ 93.4% 95.6% 96.7% 86.8% 90.8% 95.3%
外部コミュニティ 34.8% 38.1% 37.2% 31.9% 30.3% 34.6%
卒業生 55.3% 55.0% 63.3% 56.3% 45.1% 52.8%
その他 2.9% 1.3% 2.3% 4.9% 2.8% 3.9%
*N=788
表5-22 ウェブポータルと学内管理システムとの統合
  ALL* DR MA BA AA OTHER
Yes 96.3% 98.8% 98.1% 95.8% 95.1% 93.7%
No 3.4% 1.2% 1.9% 4.2% 4.9% 6.3%
*N=788

(次号に続く)


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