賛助会員だより
関西大学管財局
管財課課長補佐
服部 真人氏関西大学総合情報学部
教授 喜多千草氏
1886年開校の関西法律学校を前身とし、日本を代表する名門校として知られる関西大学。千里山・高槻をはじめとする五つのキャンパスに13学部、15の大学院と1留学生別科を擁し、総学生数約30,000人を数える全国でも屈指の大規模校です。
同学では、2013年5月にアドビ システムズ社との教育機関向け包括契約(ETLA)、および8月から高槻キャンパスにてStudent Optionの積極的な活用により研究教育用途はもちろん、学生の主体的な学習やスムーズな事務運営に貢献するツールとして、アドビ製品の活用の幅を広げ始めました。きっかけは2013年春、アドビ製品を使う実習が多い総合情報学部から包括契約の希望が挙がったことです。その声を受け、管財課の服部真人氏を中心に運用やコストについてご検討後、大学全体でのETLA締結に至りました。
独立したキャンパスにある総合情報学部で生まれた、理想の「キャンパスクラウド」構想契約にあたり大きな推進力となったのが高槻キャンパス・総合情報学部です。同学部は、マルチメディアを含む高次情報機能を備えた同学の次世代教育の拠点。カリキュラムにはアドビ製品を活用した実習が組み込まれ、知識と技能の両面から実践的な教育が行われています。技術史と映像制作に関する教育に携わる傍ら、高槻キャンパスの施設管理委員長を務め、ETLAを推進する立場となったのが、総合情報学部 教授 喜多千草氏です。当初、若手教員の間から立ち上がった構想が、仮想デスクトップ(VDI)によるMacベースのマルチOS環境への変更と、学生が持参するコンピューターでも仮想OSが呼び出せるBYOD(Bring your own device)にも対応した、キャンパスクラウド化の推進でした。
契約後、本部・千里山キャンパスのITセンターでは学生が自由に使えるコンピューターの一部に、最新のアドビ製品を導入。事務職員の間でも、PDF書類に加工ができるAdobe Acrobat Proの活用が広がりました。総合情報学部では早速部分的にVDIの運用を開始。「まずは学校が用意したモバイルデバイスを用いる形で、実習室の外でも実習環境が呼び出せる仕組みが実現できる見通しです」と喜多氏。さらに高槻キャンパスでは、Student Optionにより学生が所有するコンピューターにもアドビ製品のインストールが可能となりました。それにより、実習室だけでなく自宅で自由に課題に取り組めます。契約をきっかけに、動画とポスターの学部内コンテストも開催。
同学部では、全員がプロのグラフィックデザイナーやWebデザイナーなどのデザイン関係の職業を目指しているわけではありません。「広告代理店に就職する学生も多いのですが、例えば仕事を発注する際、自らの経験があれば、作業の手間や時間が予測でき、見積金額が妥当かの判断もできます。時には自分で制作することも。」アドビツールの活用は、デジタル世代の学生たちにとって、もはや誰にも備わっているべき能力。一般的なITリテラシーに含まれており、社会からも要求されているのです。
ETLAの締結により、ITの柔軟な活用による学生の主体的な学びを支援し、能動的に社会に貢献する知力と創造力、行動力を持つ人材を育成する同学の動きが、ますます加速することは間違いありません。
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