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株式会社朝日ネット

クラウド型学習支援システム『manaba course』による
UPO-NET教材の配信
〜東洋大学における全学的な入学前教育〜

 東洋大学では、2014年度附属高校からの推薦入学者を対象とした入学前教育として、ToyoNet-ACE(製品名:manaba course)によるUPO-NET教材の運用を全学的に開始しました。

■manaba courseとUPO-NET採用の背景

 東洋大学では、高校までの学習内容の確認と大学で必要な基礎知識の習得を目的に、各学部主導でDVDの配布や教材の添削指導、e-Learningによる通信教育を中心とした入学前教育に取り組んできました。しかし、取り組みの拡大に伴い、管理の人的・経済的負担が大きいことが課題になりました。
 そこで、入学前教育を各学部の管理に委ねるのではなく、全学的に推進すべく、経済学部にて運用実績のあったUPO-NET(「オンライン学習大学ネットワーク」の通称)を運用することが決定されました。
 UPO-NET(https://upo-net.ouj.ac.jp/)は、初年次教育やリメディアル教育の内容を中心にe-Learning教材として放送大学により開発、安価に提供されています。教材配信サーバでは豊富な教材が管理されており、オリジナル問題を作成する負担を軽減することができます。また、学習履歴や成績はLMSに保存・管理されるため、学習実態をリアルタイムで把握可能になり、効率的なe-Learning教材の運用と学習履歴の管理を両立することができます。LMSとしてmanaba courseが採用された理由には、manaba courseがこれまでmoodleしか対応していなかったUPO-NETのSCORM (e-Learningコンテンツの標準規格)に対応したこと、全学学修支援システムとして高い評価があったこと、運用の負担が軽く、入学生も事前に操作に慣れることができる等の利点がありました。

■manaba courseによるUPO-NET教材の運用概要

 2013年度の実施概要は、下記の通りです。

 manaba courseには教材単位で対象生徒を登録し、問題を配信しました。UPO-NET教材の多くは、設問毎に個別に正解と解説が表示されるため、自学自習には適している一方、本当に理解した上で回答しているかを判別するのは困難という事情がありました。そのため、問題は何度でも受験可能なテストとして、週1回反復学習をさせる一方、生徒の進捗状況や理解度に応じて特定の問題を抽出し、一度のみ受験可能な中間テストとして5週間毎に提示し、理解度の確認を図りました。

ログイン後のマイページでは受験すべき教材を表示
スタートボタンのクリックによりUPO-NET教材を表示

■統計情報の取得とアンケートにみる利用結果

 manaba courseでは、15週間に亘る生徒の学習実態をログとして取得すると共に、「入学前教育アンケート」(回答率53%)を行いました。アンケートの結果から、学習環境や教材に関する回答の他、e-Learningによる入学前教育への肯定的回答が89%と高い満足度が明らかになりました。(以下一部抜粋)

■今後の展開

 今後は、全推薦入学者を対象として、生徒が計画的かつ主体的に学習を継続できるよう環境を整えること、入学前後の教育課程に一貫性を持たせ、初年次教育にも活かすこと、そのために学部と高校とが細やかな学習指導体制を築くこと(高大連携)等、学習環境の構築に一層力を入れていく予定です。

クラウド型ポートフォリオシステム『manaba folio』とグローバル人材育成
〜愛知県立大学への導入〜

■愛知県立大学とクラウド型ポートフォリオ「manaba folio」導入の背景

 愛知県立大学は、多数のグローバル企業が集結する地域特性を背景に、少人数教育の強みを活かした語学教育に力を入れてきました。真面目に学習に取り組む学生が多い一方で、自分で課題を見い出せない、あるいはグループで積極的な発信をすることに苦手意識を持つ学生が多い、などの課題を抱えていました。
 以上の問題意識にたち、語学力とともに課題発見・解決できる行動力をもった人材育成を目指し、 2012年度より文部科学省の「グローバル人材育成推進事業」の助成を受け、外国語学部で新たな教育プログラム「グローバル人材プログラム」を実施しています。
 このプログラムでは、留学前から留学後までの体系的な指導を目指し、留学中の学生にも「双方向のコミュニケーション」に基づいた指導をしています。このような、遠隔地にいる学生の指導および、自律学習支援を目的に、朝日ネットのクラウド型ポートフォリオシステム「manaba folio」を2013年2月より導入しました。

■課題と改善

 現状における課題改善に向けて、正課および多言語学習センターでの授業や留学中の学習に、以下のような仕組みを作りました。

「自分で課題を発見する」

 目標を意識せずに課題を発見したり、改善したりすることはできません。そこで、現状の自分と比較する材料の一つとして、定期的に目標や学修計画を立て、記録を残す仕組みを作りました。これにより、学生は自分の現状把握や自身の変化を細かく認識できるようになりました。

これまでの外国語学習方法の振り返りと新しい目標をmanaba folio にしっかり記録

「自発的に意見を述べる」

 仲間内でのコミュニケーションは得意でも、課題を解決するためや改善のために発言することには慣れていませんでした。そこで、manabaのピア・ラーニングできる機能を活かし、学生が実施した調査や学びを随時共有し、他の学生にフィードバックするという学習を継続することにより、少しずつ「自分の意見を伝える」ことに慣れてもらいました。このような学習機会を増やすことで、自発的に意見を述べる習慣をつけていきます。

遠隔地の学生と画像や音声データをmanaba folio で共有
留学中の日誌やゼミでの卒論ピアフィードバック等も manaba folio に記録として蓄積

■今後の展開

「入口」から「出口」までを意識した学生指導

 入学時ガイダンスにて、学生にポートフォリオに記録する意味や外国語学習の動機づけを十分に行うことで、在学中の目標設定を明確にイメージさせます。そして到達目標に基づいた外国語学習Can-doリストに定期的に記録し、学習進度を「見える化」します。 さらに、キャリア支援と連携し、就職活動に活用できるポートフォリオづくりと周知活動を行います。以上の取り組みを通して、学生自身が意思決定し計画・行動する力を養成することが狙いです。

manaba活用ノウハウの共有勉強会の開催

 「こんなことに使える!」といったmanaba活用ノウハウやメリットを教員間で共有し、正課科目での利用の増加を目指します。 これにより、大学での学びが総合的に記録できる「ポートフォリオ」としての魅力を向上させていきます。

問い合わせ先
株式会社朝日ネット 営業二部
TEL:03-3541-191
E-mail:info@manaba.jp
(アドレスは全角文字で表示しています)
URL:http://manaba.jp

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