賛助会員だより

東日本電信電話株式会社

アクティブラーニングを考慮したPC教室環境整備に用いた
シンクライアント環境と機能により運用管理を改善
〜獨協医科大学〜

 獨協医科大学では、コンピューター教室(PC教室)更改にあたり、目的の一つとしてアクティブラーニングの視点を取り入れることにし、「学生の自主的な学習を支援するPC教室環境」および「グループ学習など様々な授業デザインを適用できる環境」を考慮した整備を実施しました。また、今回の整備では、ネットワークブート方式のシンクライアント環境とともに、多数の機能改善を取り入れ、管理面での向上をも考慮した先進的な設備を導入しました。

写真1 大学校舎

■導入の背景

 獨協医科大学には、医学部、看護学部、附属看護専門学校があり、日々、医師や看護師を目指して勉学に励んでいる学生が約1,500名います。従来からPC教室は2カ所あり、普段から学生がPCを利用できる環境が提供されていました。
 しかし、最近の動画教材の増加や、eラーニング基盤システムであるLMS(学習管理システム)の学内における利用普及、また、自主的かつ創造的な学習を目指すアクティブラーニングの概念をもとにした新たな授業デザインの展開、さらには昨今の情報セキュリティへの対応などを考慮し、新しいPC教室環境への移行が必要な状況でした。それらの要求条件に合う仕組みを検討するとともに、シンクライアント方式による端末の一括管理の導入や、機器・ネットワークの可用性向上のための構成等、技術面での向上についても検討を行いました。また、技術面では、医学部4年生全員がCBT(Computer Based Testing)といわれるPCを利用した試験を受験するため、機能的にもその試験に対応できることが必要でした。

写真2/3 アクティブラーニング教室

■システムの概要

 NTT東日本栃木支店では、獨協医科大学のPC教室更改の主担当である情報教育部門/情報基盤センター長坂田教授の考えをもとに検討を重ね、授業支援システムを含めたPC教室全体の設備構築を行いました。ネットワークブート方式でのシンクライアントシステムとともに、AD管理、プリンター管理、ライセンス管理、バックアップ管理、ストレージ装置等の基盤システムも含めて構築をしました(システム構成図参照)。

システム構成図

 基幹となるネットワークスイッチ等については、2台をスタック構成とし、コアスイッチとの接続はリンクアグリゲーションにより耐障害性を高めています。またネットワークブート方式のシンクライアントは、イメージ配信サーバの分散負荷を行い、全台数(約210台)のPC同時起動や、ネットワーク負荷調整により、動画等の再生にも十分に対応できる構成としています。
 PC教室の一つであるA102教室では、アクティブラーニングの実施を想定した環境とし、グループ学習に対応できる勾玉テーブルや、ノート型PCおよび資料閲覧用の中間モニターを設置しています。その環境は、従来はできなかった机のレイアウトを変えることも可能なPC教室環境となっています。また、もう一方のPC教室A108教室及びA109教室においては、モニターマウント型のデスクトップPCを導入し、省スペースでの設置を実現しました。また、プリンターとして複合機を導入することにより、学生証によるカード認証が可能となり、使い勝手とともにスキャンやコピーなど多機能な環境を提供しています。

写真4 アクティブラーニング教室(A102教室)
写真5 A108教室とマウント型デスクトップ端末写真

■導入の効果

 今回の導入では、アクティブラーニングの視点を取り入れた環境構築により、ICTを活用したグループ学習や、様々な授業デザインに利用可能な、新しい形態としてのPC教室環境となりました。運用管理面においても、システム全般の信頼性向上や、PCメンテナンス時や故障時の復旧までの時間短縮、さらにはセキュリティ面での向上などが実現しました。
 今後、自主的な学習や、新しい授業デザイン実施の取り組みにこのPC教室環境が活用されることが期待されています。

問い合わせ先
東日本電信電話株式会社
ビジネス&オフィス営業推進本部
ビジネス営業部第三ビジネス営業部門
教育ICTイノベーションプロジェクト
TEL:0800-8007004(通話料無料)
E-mail: edu−ICT@ntte.jp
(アドレスは全角文字で表示しています)
URL:http://www.ntt-east.co.jp/univ

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