特集 コロナ禍のオンライン学生支援
新型コロナが収束する兆しが見えない中、大学では対面授業とオンライン授業による複合型の授業がニューノーマルな教育として定着しつつあり、質の向上に向け教職協働でデジタル変革に挑んでいる。他方、学生はオンライン授業によるメンタル面での「学修不安」、学生同士の交流機会制限による「生活不安」、入構制限・窓口相談制限などによる「就活不安」などの問題が生じてきている。また、大学の経営面では、対面によるキャンパスツアーが制限される中で受験生確保が喫緊の課題となっている。
これらの難題に即応できるよう、ICTやAIなどを手段として活用し、教員・職員・OB/OGが協働して学生一人ひとりにオンラインで相談・助言などにチャレンジしている工夫や、受験生の側に立った大学選択情報の対話型支援への取組みを通じて、デジタル変革に向けた準備の一端をたずねてみた。
柳澤 広美(上智大学 学生局長)
2020年1月に国内で初めて確認された新型コロナウイルス感染症(以下、「コロナ」と略す)は2月には身近な脅威となり、初旬に入試を無事終えて一息ついたのも束の間、月末には対面による学生の課外活動が全面禁止になりました。その後は、次々と学位授与式をはじめ式典やイベントが中止となり、学生及び教職員はいまだかつて経験したことのない混乱の中で2020年度を迎えました。オンライン授業、在宅勤務と学び方も働き方も変化の一年でしたが、その中で見えてきたこと、気づかされたことも多く、筆者が所属する学生局(学生支援を行っている学生センター、キャリアセンター、保健センター、カウンセリングセンターの4センターで構成)が試行錯誤しながら取組んだことを中心に紹介し、今後の課題についてまとめてみたいと思います。
3月に入ると、学内のシステム関係を管轄している情報システム室はオンライン授業とともに在宅勤務に対応できるよう準備を進めました。VPN接続とVDI(仮想デスクトップ)環境により、職員は自宅でも大学と同じ環境で就業できることが可能となったため、在宅勤務においても学生サービスを維持することができるようになりました。また、教職員にはZoomアカウントが付与され、4月以降定例の会議体はすべてオンライン開催に切替わりました。Zoomの利用開始は携わる業務によってタイムラグはあったものの、役職者のみならず職員全員にアカウントが付与されたため、オンラインによる学生支援の基盤が整いました。加えて、学生同様に在宅勤務の支援として、パソコン、Wi-Fiルーターの貸出もあり、早期の環境整備がその後の迅速な対応につながりました。
新入生は、キャンパスに入構できないまますべての情報を一人でWebから取得し、オンライン授業を受けることになりました。本学は他大学と比べて春学期の開始が遅かったこともあり、学期早々に課題が多くてついていけないといった声が学生センターに入ってきました。図1に示すとおり、6月下旬から7月初旬にかけて行った春学期のオンライン授業アンケート(全学生の約1/4にあたる3,511人が回答)では、教育効果につながるメリットも確認できた一方で、思い描いていた大学生活とのギャップからくる不安や不満の声が多く寄せられました。同アンケート結果を受けて、全学的な支援が喫緊の課題であるという共通認識を教職員がもつことになりました。
アンケートでは、オンライン授業のデメリットとして「課題の多さ」があげられ、続いて「友達と一緒に学べないことに孤立感を感じていること」が明らかになりました。そこで、修学については学長から履修や授業に関する相談体制の充実や対面企画等について各学部学科等へ協力依頼がなされ、加えて職員中心に正課外での支援も並行して行うことで縦や横のつながりを増やせるよう、対面及びオンラインの様々な企画の検討を開始しました。7月になると長期化するコロナ感染の状況により、秋学期もオンライン授業を継続せざるを得ないことが確定となりました。また、著名人の自死がメディアに取上げられ、学生が影響を受けて自死の連鎖につながらないよう交流する場の設定が急ぐ必要がありました。カウンセリングセンターは、学生が春学期を終えても解放されない特別な夏を迎えることになるので、夏期休業中の様々なリスクについて懸念しており、当面の目標として学生が無事秋学期を過ごせる仕掛けづくりに着手しました。
図1 春学期オンライン授業アンケート
上述の状況を踏まえて、まず夏期休業に入る前に「Sophia Online Commons」というTwitterアカウントを学生センターが立上げました(図2参照)。同アカウントは学生が大学や友人とつながることができる仕組みを意図したものです。学内には、すでにラーニング・コモンズやアクティブ・コモンズといった学びや交流を目的としたスペースがあったことから、実際にキャンパスに来られなくてもつながることができるツールとしてオンライン上のコモンズを作った訳です。これまで学生用のイントラネットの掲示板やホームページ等でバラバラに掲出していた情報が、このサイトによって一元化され、情報へのアクセシビリティの向上も図ることができました。企画に積極的に参加して交流したい学生もいれば、発言せずに参加できるほうがよいと思っている学生もいることを想定し、内容はできるだけバラエティーに富んだものを目指し、学生や教職員、事務部署等が主催するものを掲出しました。オンラインでは対面よりもコミュニケーションがとりにくい点は否めないので、所属に関係なく誰でも参加可能な教員の専門分野をわかりやすく学べる企画や若手職員が大学に関心のある学生と大学で働くことについて気軽に話す会等、早々に工夫した企画があがってきました。日頃学生と直接関わりのない職員もオンライン授業のアンケート結果を共有し、学生支援に参画してくれたことはSD(スタッフ・ディベロップメント)の視点からも意義があると感じています。
図2 Sophia Online CommonsのTwitter
ここ数年多様な学生への対応に取組んでいる学生局も、この機会に局内の4センターに加えて教員や卒業生を巻込んで9月半ばからYouTubeによる動画配信を開始することにしました。動画は、漠然とした不安を抱えている学生やオンライン授業でパソコンに向かう時間が増えて生活リズムを崩している学生等が自身でこころとからだのバランスを整えられるようになるヒントを盛込んだ内容とし、「いしき・からだ・いのちをつなぐプロジェクト」というチャンネル名をつけました(図3参照)。一週間を乗り切ってほしいという願いから毎週月曜の夜に配信することとし、コロナ禍であるからこそ、本学の教育精神「Men and Women for Others, with Others(他者のために、他者とともに)」の涵養がより重要になると考えて「意識」をテーマにした第一週、外出制限等による運動不足がメンタルにも影響することからヨガの実践を第二週、東洋医学の知恵をヒントに免疫力をあげる「養生」の生活スタイルについて学ぶ講座を第三週、第四週は先行きが見えない不安の中にあっても将来の自分について考えるきっかけとなるような卒業生からのメッセージ、といった四部構成で2021年3月まで発信を続けていくこととなりました。
図3 「いしき・からだ・いのちをつなぐプロジェクト」のラインナップ
対面で計画していたイベント等は4、5月の実施を断念しましたが、6月以降はオンラインに順次切替えていきました。留学生が多く在籍する本学では、学生センター内に留学生と日本人学生との交流促進を目的としたSSIC(Sophia Student Integration Commons)という場所とセクションを兼ねた仕組みがあります。SSICはZoomでの英語による落語会や書道体験を企画・実施しました。また、京都の寺院に協力をいただき座禅体験等も実施することができました(図4参照)。成果物が伴う体験型企画は当初難しいと思われましたが、企画協力先もコロナ禍で時間的に余裕があったことが幸いし、実現の目途が立ちました。講義形式より実感や達成感があることに加え、出来栄えもシェアできる点から人気が高いということもわかりました。和菓子作りや風鈴絵付け体験の企画は、文化や歴史背景も学ぶことができるというメリットもあり、イベント告知後すぐに満席になりました。
図4 京都妙心寺退蔵院とのオンライン企画
直営寮でもオンラインを活用した取組みが春学期から始まりました。本学は、学生寮を単に生活するだけでなく、学生がともに暮らすことによって成長する場として学則上に位置付けています。マンションタイプの男子寮と男女が入居する国際寮二棟を有しており、通常であれば留学生を含む約550人の学生が居住しています。コロナの影響により、春期休業期間に帰省や帰国をした寮生や新入の留学生が入国できなかったケースを含めると入寮者数は1/3程度に落込みましたが、教育寮としての使命を果たすべく、対面の教育プログラムをはじめ、恒例行事もすべてオンラインに切替えて実施しました。各種プログラムはオンラインの利点で、地方のみならず海外から参加する寮生もおり、入寮が叶わなかった新入生にとっては不安の軽減になりました。国際寮には生活スペースのユニット毎にリーダーを配置していますが、そのリーダーを対象とした研修も計画どおり行った結果、その成果が様々な形で現われました。寮内の感染防止に協力してくれたことは言うまでもなく、制限のある寮生活でも快適に暮らせるよう、リーダーが交代でインスタグラムを利用したラジオ放送の配信やタイムリーなBLM(Black Lives Matter)、SDGsをテーマにした勉強会を開催し、これまで以上に活動が活発化した年になりました。場所が離れている3つの寮もオンラインを活用すると容易に合同イベントを開催でき、交流が深まるという新たな発見もありました。コロナが終息した後も、さらに有効活用していく余地がありそうです。コロナ禍のような非常事態は、学生が自ら考えて行動する最良の機会と捉えると、まさに「ピンチをチャンス」に変えることができたという好例ではないかと思います。海外では学生寮を閉鎖した大学がかなりあったようですが、感染防止に努め、一時的に帰省、帰国する寮生の寮費や入国後の待機期間中にかかる宿泊費の経済支援を講じながら運営を続けた成果であったと思われます。
学生が自発的に発信した動画等にも注目すべきものがありました。キャンパスに来られない新入生のために先輩学生がリアルな学生生活を丁寧に紹介したものはメディアにも取上げられました。対面での活動が全面停止となっている体育会本部の学生も「大切な人をみんなで守ろう!」と呼びかけた感染防止のリレー動画をあげ、新入生のみならず多くのステークホルダーが共感しました。これらは、畑山氏が述べている「母校を土台とする諸活動に参加することから愛校心が育まれ、教室内外におけるトータルな活動を通じて建学の精神を再認識することにつながる」[1]行動であり、他者を思いやる本学の精神が具現化された大変嬉しいニュースでした。私立大学の場合、学生の人間的な成長は教育理念や建学の精神を抜きにして考えることはできません。成長には、バーチャルであってもキャンパスという場での出会いが重要であり、多様な出会いが多様な成長につながるのであれば様々な交流を充実させていくことはコロナ禍であっても必須です。また、渡邉氏は「雑談という形式の構造や目的が曖昧な会話形態が必要な学生にとってはダメージが大きかったようだ。目的志向的でない人間関係は、青年期の成長課題に重要な役割を果たしている」[2]と述べています。ふとした出会いによって受ける刺激、何気ない会話やさりげない一言に救われたり、傷ついたりする中で学び、成長する時期が大学時代ならば、そのことを今一度認識する必要があります。
コロナ禍で学生がいちはやく影響を受けたのが就職活動でした。本学では学内で合同企業説明会を実施する時期(2020年3月初旬)に差しかかっており、実施について慎重に検討した結果、就職活動の変更は学生の不安に直結していくのではないかと考え、予定どおり5日間の当該説明会を全日程開催しました。すでに学外説明会の中止が相次いで決定されていたため、学内の説明会に参加した学生からは好評で、これまでの中で一番良いリアクションとなりました。特に、早くに就職活動を始めていた当時の3年生は、突然3月以降足踏み状態になったことに加え、面談方法が対面からオンラインに切替わったこと等変更を余儀なくされたことにより、一層不安が募った状態でした。キャリアセンターは、各種情報の収集とともに採用手法の変化に応じた支援が即求められました。
初めに対処したのは、対面で行っていた個別相談の切替えでした。前述のとおり、職員にもZoomアカウントがすぐに付与されたことにより、環境基盤が整えられたことは幸いでした。また、個別相談の申込みは、対面時からキャリア支援に特化した業務システムを採用していたため、学生と面談者をマッチングするホスト担当を置くことで、4月8日に発出された緊急事態宣言とともにオンラインによる個別相談を開始することができました。図5のとおり、6月以降は過去3年間の相談実績よりも2020年度のほうが多くなっていることがわかります。夏以降一部の企業が採用を見合わせたり、縮小する動きがでてきたことから、志望する企業を変更して業界研究や自己分析をやり直す学生もおり、通常であれば夏を過ぎると落ち着いてくる個別相談が8月は前年比約2.5倍となりました。4年生の就職活動の長期化に加え、3年生の就職活動の早期化が見受けられ、その結果、現時点(2021年1月)まで個別相談件数は増加傾向が続いています。2020年4月から9月に個別相談を利用した学生を対象に行ったアンケート調査(723人中322人回答、回答率45%)では、同相談を複数回利用している学生が半数以上を占めました(図6参照)。前年度との比較は難しいですが、対応した職員はリピーターの増加を実感しており、学生の不安によるものと推測されます。また、今後相談する方法については、予想に反して対面よりもオンラインでの相談を希望する学生が多い結果となりました。一部エントリーシートの添削や対面面接のアドバイスがやりにくい点はあるものの、学生は対面とオンラインの隔たりを面接する側が思っているほど意識していないことが読み取れます。但し、一番多かった回答は「対面・オンライン双方の選択肢があること」でしたので、対面でのサポート体制はコロナ禍でも維持する必要があることがわかりました。
図5 個別相談数の推移
図6 個別相談についてのアンケート
キャンパスの入構制限中も、キャリアセンターは資料やパソコンがある閲覧室を入室制限しながら開室を続けました。しかし、多くの学生は入構できない状態であることから、当センターから発信するすべての情報・サービスを集約したポータルサイトを構築することにしました。学生にとっては自宅から各種サービスへのアクセスが可能となり、地方や海外在住者含め利便性の向上が図られました。
学外の告知も含めると年間約400本のガイダンス・セミナーを開催しており、これらもすべてWeb対応に切替えました。キャリアセンターの一画には動画配信の手作りスタジオを設置し、配信しやすさのみならず動画の質も格段に向上しました。これは、前年度から業務の見直しの一環としてガイダンス・セミナー業務の委託化に着手し、日々現場対応の中でテクニカルサポートを受けられたことなくしては実現できませんでした(図7参照)。7月には留学生やグローバルなキャリアを求める日本人学生を対象とした「Virtual Career Fair」を開催し、約150人の学生が参加して日本で就職機会を得るための一助となりました。
図7 キャリアセンターのコロナ禍対策
新規の試みとしては、学生同士の情報交換がうまくできない状況になっていることから、Zoomを活用した「オンライン・キャリアカフェ」を開催しました。職員がチャットで学生の声を拾い、焦る気持ちや不安な思いを参加学生と共有する方法は、対面よりも質問しやすいというリアクションが寄せられ、その後も継続開催となっています。コロナの終息が先に延びれば、就職への影響が拡大することは避けられないので、学生の反応をより丁寧に見ながら、柔軟に対応することが重要と感じています。
学生のメンタルヘルスは、多様な学生を抱える本学としてはコロナ禍以前から喫緊課題として認識しており、大学の長期計画及びリスクマネジメントの点からも重要視していました。したがって、4月以降も優先業務として大学の入構制限中も、カウンセラー及び精神科医師による相談体制は中断することなく維持しました。大学内にある機関のためキャンパスに来る学生がほとんどいない中では相談件数は限られたものでしたが、電話による相談から始め、7月からカウンセリングセンターがZoomによる相談を導入したことで徐々に予約が増えていきました。全国大学保健管理協会の報告によると、オンライン相談について「これまで相談に繋がらなかった層が相談に繋がった」[3]とあります。セキュリティ面の担保を引続き図りながら、相談のしやすさにつながるオンラインの有効活用についてさらに検討していく必要があります。
メンタルケアの一環として、カウンセラーからは相談を補うかたちでストレスや不安との向き合い方等について週一回のペースで学生のみならず教職員へも秋学期の授業終了まで情報発信を続けました。学生同様に様々な変更を余儀なくされた教職員にも負荷がかかったことは言うまでもなく、支援する側のサポートも忘れてはならない点です。教員からは、コロナの発生前よりメンタル不調の学生対応の負荷が年々増加しているという声もあったため支援の必要がありました。メンタルケアにおいて、深刻、複雑、緊急な事案はオンラインで対応できることがかなり限定されているため、周囲と連携したサポートがより求められます。授業や個別指導で直接学生と接する教員の負荷は今後さらに増えることが予想されますので、FD(ファカルティ・ディベロップメント)等を通じた情報提供や個別相談体制の強化を次年度以降図っていく予定です。
保健センターでは、例年授業開始前(4月)に行っている学生定期健康診断が実施不可となり、その後も計画変更を繰り返し、8月下旬から9月初旬にかけてようやく学内で実施することができました。新入生を対象に毎年定期健康診断時に実施しているMHA(精神保健アセスメントテスト)は、学期開始直後から慣れない大学生活に戸惑う声が上がっていたことを受け、学生の状況を早期に把握し、深刻化させないために実施時期を別途、検討する必要があると判断しました。紙ベースでは60項目ある質問を15項目に絞り混み、急遽MHAのWeb版を作成して5月に実施することにしました。回答率は70%弱で、例年の90%を超える状況には届きませんでした。また、留学生が多い9月の秋入学者にも同様に実施しましたが、こちらは入国ができない学生もおり回答率がさらに50%弱と下がり、ケアが必要な学生の把握ができたか否かという疑問が残りました。回答内容から気になる学生については個別に連絡をとって状況の確認に努めましたが、海外在住の学生については対応の難しさに直面しました。メンタルに対する捉え方の違いや面識もない大学の担当者から突然連絡を受けることの負担や不安を考えると、余計に症状が悪化することも考えられます。日本であれば医療機関の紹介もできますが、海外では簡単にはいきません。文化や習慣によっては家族に協力を求めることも難しい場合もあるため、さらに難易度が上がります。オンラインは場所を問わず連絡できる点においては非常に有効ですが、コミュニケーションの下地がない場合は反対に誤解を招く可能性もあるツールであり、このようなケースはオンラインでは対応できない大きな課題です。
オンラインは直接的な接触がないため感染リスクの面では安全で安心ですが、オールマイティではないことは紹介した取組みからも自明です。安藤氏は「学生相談の中で物理的距離を保つことは必要であっても社会的・人間的距離はむしろ近づけていきたい」[4]と述べていますが、このことはオンラインの学生対応全般に言える重要なポイントだと思います。学生と向き合う際、この点を常に意識することによってオンラインはより安心なツールとなるのではないでしょうか。
今回オンラインによる学生支援を通じて感じたことは、全学的なICT環境の整備は大前提ですが、新規の取組みや方針変更を迅速に決定するリーダーシップとマンパワーの多様さの違いが対応の差となったということです。刻々と変わるニューノーマルに対応するためには、臨機応変かつしなやかで充実したスタッフを備えた組織の強化は必須です。
今(2021年1月)は、コロナの初年度対応をなんとか乗り切った地点にすぎず、今後大学生活に馴染めた学生とそうでない学生の二極化がさらに広がること、馴染めない学生は対面の機会が増えれば一層孤立し、これまで以上に困難な環境になりうる可能性があります。本学の設立母体であるイエズス会には“Cura Personalis”(一人ひとりへの配慮)という伝統がありますが、この継承には所属や身分という垣根を超えて学生支援に向き合う姿勢が何より求められると感じています。
参考文献および関連URL | |
[1] | 畑山浩昭(2020)今後のキャンパス,コミュニティ,メンバーシップ「IDE:現代の高等教育」No.627,23-26 |
[2] | 渡邉慶一郎(2020)コロナ蔓延期の学生のメンタルヘルス「臨床精神医学」第49巻第9号,1531-1536 |
[3] | 公益社団法人全国大学保健管理協会(2020)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報 http://health-uv.umin.ac.jp/info/covid-19.html#2020-10-08_02 |
[4] | 安藤寿康(2020)いま大学学生相談室にできること「大学時報」No.395, 74-81 |