本発表会は、文部科学省の後援を受けて、全国の国立・公立・私立の大学・短期大学における教員を対象に、教育改善のためのICT利用によるFD活動の振興普及を促進・奨励し、その成果の公表を通じて大学教育の質的向上を図ることを目的として、平成5年(1993年)から令和3年(2021年)で29回目になっています。
今年度も引き続きオンラインによる発表会とし、発表者全員に13分による発表映像の提出を事前に求め、8月25日に会場から54件の研究発表を配信しました。その上で参加者と発表者の質疑応答は遠隔リアルタイムで行いました。当日の発表会終了後、1次選考を行い、2次選考の対象8件を選考しました。発表会のオンライン参加者は、発表者を除き171名(68大学、8短大、賛助会員4社)でした。その後、9月25日(土)に第2次選考を実施し、授賞者を決定し、11月29日(月)の本協会第32回臨時総会冒頭に文部科学省専門教育課長立ち合いの下、表彰式を行いました(表彰式等の詳細は、次号にて紹介します)。
新型コロナの関係で従来対面授業により実施していた「コラボレーションスキル」科目のオンライン実施の取組みについて報告された。オンラインでのコラボレーションスキルを育成するため、グループワークに「小テーマ」「小グループ」の二つの方法を取り入れることにより、創造的なコラボレーションを実現するための「自分なりの秘訣」を理解・実践する授業の到達目標を多くの学生が達成できた旨の報告があった。コラボレーションの本来の意味である異質な他者との協働作業を通じて新しい価値を創造する取組みは、オンラインにおいても円滑なグループワークの運営を通じて可能となった。
A-2 |
オンラインテストを利用した繰り返し再試有り型の単元別通貨型授業内外テスト |
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FORM Timerを利用し繰り返し再試が可能となる理解度到達型の試験を、コロナ禍での試みについて報告された。一発勝負の試験の場合、理解度不足を補いやり直す手段が存在しないが、対面筆記とくに記述を含む対面筆記の場合は、その場でやり直させるにしても、採点等の事情でその場での判定や深夜・早朝など担当教員に過重な負担となる。その解消策としてタイマー型オンラインテストで、理解度を上げるための再試が可能となる旨の報告があった。
A-3 |
コロナ禍オンライン授業で学生はいかに学び合ったか 〜メーリングリストの可能性への一考察〜 |
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コロナ禍により孤立化する学生に対して、メーリングリストを活用し、学友どうしの気づきの共有や学びあいの実践に関して報告された。感染不安を覚えながら自宅で孤立している学生に共に学ぶ仲間の存在を強く意識させ、学友の気づきからも学びを得られるという思いから、途中から提出課題を手書きに変更し、また学生の意見を反映して授業運営に工夫を加えた結果、学期末の成績分布が例年にない顕著な向上を示し、対面授業では得られないオンラインのメリットを実感できた。
A-4 |
LMSを積極的に活用したオンデマンド授業〜動機づけと学習意欲の向上を目指して〜 |
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コロナ禍による授業のオンライン化を契機とし、「基礎マクロ経済学」の授業と成績評価方法の根本的な再設計を行い、LMSを活用したオンデマンド授業の実施結果について報告された。そこでは、成績評価において「保障等級」の概念を用いて、知識を地道に習得していくことを促すとともに、学生の努力に報いる仕組みを導入している。また、仮想的な学習コミュニティを創り、ピア効果を働かせるための情報を公開する場としてLMSを用いた。このような工夫によって、学生の満足度、授業外学習時間、成績等級の分布に望ましい変化が起こったことなどが報告された。
A-1 |
オンライン授業の高度な活用による大規模授業の革新、学びの深化、学生の満足度の向上 |
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一方的な講義スタイルとなりがちな大規模授業は、基礎的な知見を習得する重要な授業であるが、学生の関心や集中力を高めることは容易ではない点を踏まえて、大規模授業改善への取組みについて報告された。リアルタイムのオンライン授業の仕組みを活用し、大規模授業では実施が困難であったグループディスカッションを効率的に実施するとともに、ディスカッションテーマをグループ毎に定めるという授業運営の細かな配慮を行った。これらにより、学生の学びを深め、授業満足度の向上を図り、オンライン授業システムの高度な活用例として大規模授業の革新につながる可能性を示したことなどが報告された。
当該校の社会科学系学部の授業科目(経営領域)においては、オンライン実施以前も双方向・参加型を重視する授業形態を採用していたが、2020年度のコロナ禍での講義においては、急遽オンラインの選択肢しかなくなり、学生、教員とも混乱の中で、オンラインで授業が実施された。学生の授業への参加を確認しながら講義を行う方法で授業を実施したところ、対面授業の地理的なデメリットを無くすことができ、効果的な学びの成果が得られた。担当している学部学生は、オンライン授業に対して好意的な印象を持っているものの、効果的で大変な授業から避けたいと考える学生が多かったこと、学生の希望を聞く際には背景の理解が必要であること、さらには担当授業の範囲内では、通信環境に起因する問題はほとんど発生しなかったことなどが報告された。
A-7 |
バーチャル研究室から生まれるゼミの一体感〜学生の研究意欲向上の取り組み〜 |
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コロナ禍により阻害されている学生間の密な交流をどのように行えば良いのかという課題のもと、バーチャル研究室における学生の活動が、学生の一体感と研究意欲に与える影響を明らかにすることを目的としている。具体的には、バーチャル研究室には、学生のたまり場であるキャンプ場をイメージした研究室、プールがあるバー風のオンライン飲み会用の部屋、ゼミナールで利用するアクティブ・ラーニング風の部屋を用意した。バーチャル研究室の運営には、メンター制(先輩が後輩をサポートする体制)を導入している。その結果「たわいもない話をする」ことが、学生の一体感と研究意欲を促進する重要な要因であることを実証することができた。
A-8 |
遠隔による国際協力実習〜フィリピンの貧困地区の子どもたちと学ぶSDGs〜 |
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コロナ禍により現地留学が不可能となった状況下において海外体験授業の新しい方向性を示している。ICTを利用して異文化理解のための基礎力、コミュニケーション力、実践力を修得させることを目的としている。長期留学制度の対象国であるフィリピンのセブ島にある英語学校とオンラインで結び2週間にわたる遠隔授業をした。英語教材については、セブ島の英語学校のプログラムを受講し、英検準1級のテキストを用いて、労働問題、少子化問題、環境問題などを学習し、またディカッションを行うための語彙力の養成も行った。そして現地NGO団体の支援する子どもたちとのブレークアウトセッションにも参加した。この結果、既存ICT環境上で、双方向型研修が海外拠点との間で効果的に運用できることが確認している。
発表中止
A-10 |
ポストコロナの大学教育における持続可能なDX試論:講義科目編 |
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2020年度、従来から実施していたアクティブ・ラーニング授業について急遽DX対応を図ったが、ディスカッションへの対応で教員の負担が激増した。2021年度は2020年度の反省を元に、反転授業を採択し改善を図った。具体的には、LMS上で講義資料を事前に配布すると共に、LMSのアンケート機能を用いて内容に関する質問を受け付けた。さらに、同時双方向型授業で実施するディスカッションの論点も事前に提示し、意見聴取を行った。その結果、教員の負担は減少し、受講生の参加度は、2019年度より高まったことなどが報告された。
A-11 |
ハイブリッド授業における反転授業の実践と効果 |
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2020年まで反転授業を7年間実施してきたが、2021年はハイブリッド授業となり、受講形態の異なる受講生に対して、いかに公平にかつ有効に授業内容を修得させるかが課題となった。この課題を改善すべく、オンライン受講生にも、対面と同様に授業開始時に確認テストを実施し、時間外学修内容の定着を図りつつ、教室内での演習と同様の内容をオンラインで実施する授業を行った。また2020年の私情協報告で課題とした「学修過程の可視化と習得状況の確認」については、これまで以上にWEB演習ソフトの活用を図った。これらにより、ハイブリッド授業での反転授業の成果を得たことなどが報告された。
A-12 |
ICTを活用した簿記・会計教育〜実用科目の成果(簿記検定)を求めて〜 |
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簿記・会計教科科目は実践的科目であり、一方的な授業ではなく、学生による主体的な学習活動が中心の授業が望まれる。しかし、学生を指導する中で簿記・会計用語は外国語のように理解が難しく、多くの学生が挫折する一因となっている。加えて、近頃、留学生が増え、日本人と留学生を同時に指導する際は理解の度合いが異なり、苦慮する。本報告では、ICT(具体的にはTeams)を活用し、留学生や日本人学生の学習問題を解決し、良い教育環境と機会を提供できる可能性を探ることができたこと、ICT活用に関するいくつかの課題があることなどが報告された。
A-13 |
ICT活用によるキャンパス内での海外研修の再現と異文化理解の促進 |
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コロナ禍で海外での研修ができなくなったが、Web会議システム、SNS、オンデマンドコンテンツなどのICTを活用し、キャンパス内で「行ったつもりFW(フィールドワーク)」を実施した。本来海外に行く研修がキャンパス内での展開となり、学生の期待度は高くなかったはずであるが、期間中に実施した40数件の授業後アンケートの結果や自律的な異文化体験に関する特設のSNSアカウントへの投稿などから、期待以上の効果が得られた。また、海外に行けるまでの間に「できることをやろう」という前向きさを見出した学生や、多文化間の絆を作ろうとする学生が多く見られたことなどが報告された。
A-14 |
学生の主体的な活動による地域貢献及び教育的資質能力向上の取り組み |
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教職を目指す学生にとって有効な学びは、学校現場での実践である。当該校で実施している「学校応援プロジェクト」は、学校のニーズに応じた教育プログラムを学生自身が作成し、学校現場での実践を通して教育力の向上を図るものである。学校からの依頼により、研修を積んだ学生がプログラミングの授業をデザインし、学生同士が主体的に授業検討や模擬授業を行い、授業の完成度を高める実践を行った。実施後は振り返りを行い、次の実践に生かすPDCAを繰り返した。この間、学校現場からは高い評価を受け、学生は着実に教師として求められる資質の向上を図っていることなどが報告された。
A-15 |
自己調整学習力を育むオンラインPBLの実践とルーブリック評価 |
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PBLの「L(学び)」の部分に改めて焦点を置いて、問題発見・解決のために必要な知識や技能の学びを創出するスキルを学ぶことを目的としたオンラインPBLを実施した。この教育実践では、学習者が、学習状態に対する自己評価と他者評価を比較検討するための教材として、自己調整学習および経験学習に関する理論を基にルーブリックを開発した。ルーブリックの事前事後評価の分析から学習効果を検討したところ、自己調整学習の循環モデルにおける自己内省段階の評価に統計的に有意な向上が見られたことなどが報告された。
A-16 |
下仁田町の活性化に資する新作パン創造のためのビジネスゲーム開発とその効果 |
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SDGsのバックキャスティング(現状から改善策を積み上げていく考え方)アプローチを活用して、課題解決のためのビジネスを創造できる人材育成を主題とした教育改善の報告である。ゼミ生(3年次演習)を中心に、民間企業に協力を求め、「パン屋さんゲーム」というビジネスゲームを用いて、下仁田町の地域活性化に資する社会実装を行った。学生が中心となって何種類かのパンを考案して、下仁田町の「道の駅」にも協力を仰ぎ、パンの購買に関するマーケティング調査も行い一定の成果を得ることができたが、コロナ禍でもありビジネスゲームを活用したが、実際のフィールドワークの必要性も改めて認識した旨の報告があった。
A-17 |
ピアノ個人レッスンにおけるICT利用による効果的な指導と自主的な学習への導き |
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本報告は、「器楽A・B」の講義におけるピアノ個人レッスンにICTを活用し、効果的な指導及び学生の自主的な学習へ導く実践事例である。2020年度の対面授業が困難な教育環境下で、実習をともなう講義の限界に対してZoomやYouTubeを活用しながら教育の改善を試みた報告である。大規模な設備投資を要しないWebカメラとZoomであっても、教員間で授業方法の研究を行い、対面とそん色ない講義を行っている。また成績評価の対面時との比較分析では、ICT活用の受講生が高い教育成果を獲得したと分析結果を報告している。学生の自主的な学習意欲の涵養についてもICTを活用したグループワークやYouTube視聴といった教育方法の工夫が行われていた。
A-18 |
日本古典文学領域におけるICT利用による授業改善と国際化 |
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日本古典領域における「くずし字」解読を、ICTを活用して授業改善を行い「くずし字」の国際化を意識した報告である。毛筆で書かれた文字の解読トレーニングは、紙媒体と対面講義が通常であったが、ICTを活用したことによって大きな教育効果が得られた。具体的には、多くの日本古典籍を所有するフランス国立ギメ東洋美術館とのコラボによるワークショップを実施することができた。この結果LMSを用いた遠隔授業やICTを利用による国際性を視野にいれた講義実践が可能となった旨の報告があった。
Bグループ
B-1 |
コロナウィルスの影響に伴う土木工学科水理学の教育について |
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土木工学の主要専門科目である水理学において、オンライン授業を実施した。中間試験および定期試験は行わず、毎週提出するレポートの内容や出席状況等に基づく減点評価システムを開発し、総合的に達成度評価を行った。学生との意思疎通に時間を要するなど課題は残ったが、個々の学生の主体的な取り組みの促進、授業内容の構成力の育成、判断力・自己表現力の向上につながる仕組みを工夫・構築できた旨の報告があった。
B-2 |
理工系オンライン授業のためのマルチメディア教材作成システムの開発 |
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理工系教育において、数式を含み視覚・発達障害者でもアクセスできるマルチメディア教材を教員自身が作成することは著しく困難である。理工系オンライン授業に対して、PowerPoint、理数系電子書籍の編集ソフトウェア、OCRソフトウェアを連携させ、既存の教材を利用しつつマルチメディア教材を少ない労力で作成可能なシステムを開発した。アンケート調査によって、学生の理解度向上が確認できた旨の報告があった。
B-3 |
オンデマンド教育における体験的学習をもたらすシミュレータ教材の効果について |
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オンデマンド授業では学生に一方的に知識を伝達するだけになることが多く、学生が不満を感じてしまうことが問題となる。体験的な学習を重視し、音声のフーリエ変換や弦の振動を学生自身が可視化するシミュレータ教材を開発して、授業前に学生に模擬実験を行わせるアクティブ・ラーニングを促した。アンケート調査の結果から、本研究で開発したシミュレータ教材が授業の理解度向上に役立つことが確認できた旨の報告があった。
B-4 |
工学英語授業の複合的オンライン化による学修成果の伸長促進 |
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研究発表者が担当する工学部2年次英語科目「工学コミュニケーション英語基礎a/b」は、従来から学生の受講満足度は高いものの、学修達成度の自己評価や授業外学修時間の頭打ちが見られていた。コロナ禍に伴う本授業のオンライン化に際して、オンデマンド/リアルタイムの複合的解説を導入し、授業前小テスト、週課題、中間課題、期末課題を連関させる学修タスクの立体的設計に取組んだ。対面授業の受講生と比べて、オンライン授業受講生の授業外学習時間、受講満足度、授業理解度などに改善が認められた旨の報告があった。
B-5 |
給食経営管理実習におけるVirtual場面を用いたオンライン授業の開発と効果 |
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コロナ禍の実習において、対面授業と同等の教育の質担保が課題となっている。Virtual場面を用いたグループワークを取入れ、Teamsを活用してPowerPointを用いた作業用プラットフォームを作成し、画面共有しながらグループ全員で献立を作り、食品衛生の重要管理事項に配慮した工程表の作成を通して知識・技能の定着を図った。アンケート調査によって、管理栄養士教育のモデル・コア・カリキュラムにおける「給食の理解」に関する学修目標の到達度が本プラットフォーム導入前よりも有意に向上した旨の報告があった。
B-6 |
視聴学生リクエスト型反転授業による講義意義の向上 |
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学修意欲は科目の修得に直接的な影響を与えるため、他科目との関係や学生が興味のある内容を授業内容に組み込むなどして学修意欲を誘起することにより、講義意義を学生に実感させることが求められる。反転授業を実施した上で、トピックに応じた質問リクエストを募集し、リクエストに回答していくことで学生の学修意欲向上を試みた。アンケートの結果から、事前事後学修および到達目標への到達度が向上した旨の報告があった。
B-7 |
Teamsを活用した遠隔授業による不自由さ軽減及び講義効率化への取り組み |
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遠隔授業は学生と直接コミュニケーションが取りにくいなど、学生にとって不便な面が存在する。遠隔授業の良いところを活かしつつ対面授業の双方向性の確立を目標として、授業をオンタイムのビデオ会議として実施し、リアルタイムでの双方向性の実現を図っている。質問は声掛けとチャット機能を併用し、声掛けが苦手な学生にも配慮した。アンケート調査により、遠隔授業においても双方向性を一定程度確保できる旨の報告があった。
B-8 |
オフラインで利用できる軽量な講義視聴システムの開発 |
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リモート環境における講義の諸課題を解決するため、PDFによる講義内容のスライドと音声を組み合わせることにより、講義の様子を再生できる軽量な講義視聴システムを開発している。本システムの講義データは動画像を含まないためにデータ量が少なく、一旦PCにダウンロードすれば、オフライン環境でも講義を繰り返し視聴できる。アンケートの結果、本システムが動画と変わらない程度の機能、品質を提供できた旨の報告があった。
B-9 |
基礎化学実験におけるLMSを活用したハイブリッド授業の試み |
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基礎化学実験では、様々なバックグラウンドを有する学生に対して、事前・事後学習の充実によって学習習慣を定着させ、更に安全教育を含めた理工系の基礎を習得することを目標としている。明治大学のLMS「Oh-o! Meiji」を活用したハイブリッド授業を行い、その有効性を検証している。オンライン実験教材のLMS配信は、事前学習や安全教育に効果的で、学生が主体的に実験に取り組んでおり、有効性を確認できた旨の報告があった。
B-10 |
LMSを活用した一般教育科目の学修時間の確保 |
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文系学部向けの初年時物理学に既成ビデオコンテンツの視聴、レポート作成とレポートの学生間での共有、相互評価に基づいた改良レポートの作成という一連のプロセスを導入している。その結果、知識の習得に加えて思考力、表現力、判断力が向上し、併せて他受講者のレポート参照による考え方の多様性の認識、振り返りの誘導が図られ、学生の主体的学習を効果的に支援できた旨の報告があった。
B-11 |
透明蛍光黒板(ライトボード)を使った遠隔授業の改善 |
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ライトボード(ラーニンググラス)を初年時科目である土壌学のオンライン授業に導入し、教員と受講者がアイコンタクトできているかのような講義を実現させることで板書に慣れている初年時学生に違和感が少ない授業の実現を図っている。併せて、ライトボードがオンライン授業だけでなく大教室における対面授業にも有効であった旨の報告があった。
B-12 |
開示情報からの試験問題自動生成による公平性を担保した遠隔試験の実施方法 |
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知識グリッドを用いてキーワードから試験問題を生成・抽出する試験問題自動作成システムを開発してLMSおよびクラウドベースのサービスと組み合わせ、獣医核医学の基本的な学習項目に関する知識の定着を図っている。このシステムと学生が自ら知識グリッドを整理した「まとめ表」の作成とを組み合わせることで、オンライン環境下であっても学習効果の維持・向上が認められた旨の報告があった。
B-13 |
オンラインによるチーム医療人養成のための学部横断型初年次コミュニケーション教育 |
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チーム医療を実践できる医療人を育成する最初のステップとして、医療系3学部5学科の初年次学生にライブ双方型オンラインPBLによる学部横断型の省察的学習サイクルモデルに基づいたコミュニケーション教育を実施し、ENDCOREsを用いて効果を評価している。その結果、学部、学科によって個々のスキルのスタイルに違いがあることを明らかにした旨の報告があった。
B-14 |
ICTを活用した診療放射線技師教育における課題解決型学習の理解度と学習効果向上 |
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4年次科目「総合放射線技術学I」にICTを活用したPBLを導入し、専門基礎科目と臨床実習を終えた学生の問題解決能力の向上を図っている。その結果、アンケートで問題解決能力を獲得できたと感じる学生の割合が増加し、知識およびコミュニケーション能力を獲得できたと考える学生が著増した、また、オンライン環境下においても学習効果が維持できた旨の報告があった。
B-15 |
医療教育におけるDXを目指した早期体験学習オンライン成果報告会の実践と普及 |
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AIによって学修ログを処理することで個々の学生が興味を持つと予測される発表にその学生を誘導するシステムを開発し、早期体験実習のオンライン成果報告会で活用し、学修者本意の教育を実践している。その結果、学生の多角的視点獲得の機会の提供に加えて他者の発表について興味を持って正確に分析・評価することが可能となったことで、学生の相互評価と教員の評価に高い相関を得た旨の報告があった。
B-16 |
ICTを活用した医学教育における水平的統合型TBLの試み |
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臨床医学教育に複数の関係する診療科のスタッフが参加する医学部4年次の水平統合型TBLにオンライン会議システムを活用し、オングループ人数の適正化やリアルタイムの問題提示・回答、フィードバック等の活用を試みている。その結果、コロナ禍におけるオンライン環境下でも効果的なTBLの実施が可能となり、従来と同等の学修のレベルを維持できた旨の報告があった。
B-17 |
体験型学習にICTを導入した実践例における教育効果の検証 |
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LMSに入力された感想文のテキストマイニングによって薬学部1年次のハンディキャップ体験学習の教育効果の客観評価を試みている課程で、コロナ禍による体験学習の変容によって学生が感じるべき項目に欠落が生じていることを明らかにしている。また、学生が想起する感覚の統計学的解析が可能となったことで、解析結果に基づいて学習内容の的確な改善が可能となった旨の報告があった。
B-18 |
薬学部5年生のICT支援型国試対策における課題形態に対する選好 |
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薬学部5年次学生に対して国家試験対策目的の4種のタスクをオンデマンドで提供し、その課題実施率から学生の好む課題の形態が国家試験の過去問に解答するタスクであったことを明らかにしている。この結果に基づいて、支援を要する学生に向けて学習効果の高いICT支援型の課題の開発を検討している旨の報告があった。
B-19 |
統計授業における“R”の活用とオンライングループ活動による相互評価の試み |
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「情報のための統計」は、統計の基本的な知識・技能を統計分析フリーソフト「R」を用いた演習を通じて修得するとともに、チームで統計分析に取組み、ポスターセッションを通じてデータサイエンスに関する理解を深めることを目的として開講されている。チーム活動やポスターセッションでの相互評価をオンライン化したハイブリッド授業により、対面授業と同様の教育効果が得られることが確認された旨の報告があった。
Cグループ
C-1 |
学生自らの学び改善のためのワークショップ(導入科目) |
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知識の修得は学生個々の学修に対する解釈によって決まり、適切な解釈に基づき効果的に学修できた者がアイデンティティーを形成できたという報告であった。学生の成長を促すには問題意識を高め、その解決方法を見いださせることが大切であり、その過程においては学生間のコミュニケーションが重要な役割を果たす。コロナ禍では対面によるコミュニケーション能力を育成することが困難であるため、ICTを活用した図解とチャットによる文章のやりとりを行うという方法でコミュニケーション能力を育成した。その結果、グループディスカッションなどを通じて学生たちの学修姿勢に変化が見られたという旨の報告であった。
C-2 |
大学生としての勉強・研究土台であるリサーチ・リテラシーを体得する授業改善取り組み |
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「情報処理」等の科目において、受講生が主体的に問題発見や課題解決(PBL)に取組み、グループで課題を解決させる作業(TBL)を通じて、学生たちにリサーチ・リテラシーを体得させたという報告であった。授業にあたってはmanabaとZoomを用いて双方向のライブとオンデマンドによる遠隔授業を行い、かつ授業でのスライドを事前配布して反転学修を行った結果、閲覧回数も増え教育効果も上がった旨の報告であった。
C-3 |
系統的な初年次ライティング教育による表現力を育むブレンデッド教育の実践 |
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文章表現を主目的とする「ロジカルライティング」科目でのブレンデッド教育に関する報告であった。文章表現は基本的に対面形式で教育効果を上げやすいと考えられている科目であるが、対面形式に加えてICTを活用して遠隔オンデマンドと遠隔同時双方向の授業を組み合わせ、教授された知識を活用している授業が紹介された。手法としては、LMSであるCourcePowerやGoogleMeetを活用して行われ、対面では不足しがちであった学生間のコミュニケーションを密にさせ、習熟度の確認を頻繁に行わせることにより、対面型授業を上回る授業満足度を得ることができたという旨の報告であった。
C-4 |
オンライン授業におけるミーティングツールを活用した強調学修の促進 |
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対面授業と同時双方向型オンライン授業のどちらにおいても実施可能な協調学修手法の実証的提案。SDGsに関する対面・オンライン授業において、ミーティングツールによる情報集約、会議録音、新たな見出しの3点を併用し学生の協調学修の促進を図っている。教育効果については、対面・オンラインにおける学生の成長実感及び見出し数の比較分析、成長実感を従属変数、授業形態・実施週を独立変数とする分散分析を行っている。その結果、3点を併用した協調学修は対面からオンラインへの切り替えにおいても有効であることが示唆している旨の報告があった。
C-5 |
英語ライティング学習におけるソーシャル・ネットワーク的学習支援システムの活用 |
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従来のLMSを補完するものとしてコミュニケーション機能を重視したシステムDialogbookを提案し、英語ライティング教育において活用した報告である。Dialogbookはコミュニケーション機能とルーブリックによる自己評価機能を備えたコミュニケーション・システムである。英文ライティング教育ではDialogbookによりPPP手順による指導と振り返り、及び英文による学生・教員間の交換日記的なやり取りを実施している。Dialogbookに蓄積されたデータからは、語彙数の向上、心的辞書へのアクセス増加などの学習効果が見られた旨の報告があった。
C-6 |
ICTが活用できる次世代の日本語教師の養成〜DX化とポストコロナ時代を見据えて〜 |
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DX化、ポストコロナを見据えて授業カリキュラムの構成を改変し、機器活用・教育理論を踏まえたオンライン教育のできる日本語教師育成を目指した旨の報告である。コロナの影響でオンライン授業となったため教材のオンライン化、資料のデジタル化、クラス専用ホームページの作成、練習問題等のLMSへの設置などを行い、インターネットを通じて学習者がこれらをアクセスできるようにしている。事前事後アンケートからは、教材作りへの意欲が見られた反面、フィードバックに関する要望が多かった旨の報告があった。
オンデマンド型授業において、従来は複数のサイトに分かれていて学生が混乱していたため、テストと学習を一体化したシステムを構築・実践している。これにより得られたデータを統計的に分析し、弱点に絞ったフィードバックを実施することで、学生の正答率が向上している。従来よりもユーザビリティを考慮して構築したため、受講者の課題の提出率が向上した。このシステムはコンテンツがあればどの教員も構築可能で、他の授業への応用が期待されるという旨の報告があった。
C-8 |
上級英語コースにおける「気づき」という概念 や批判的思考の一貫性に向けて |
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ICTの活用が英語教育の向上に貢献している要因について考察した。7セットのオンライン資料が、教育のコンテキストに最適な形に適応する方法で実装され、パイロットプロジェクトで使用している。11人の教師と602人中355人の学生が調査に回答し、その結果は、学生の大半は、資料が適切な難易度で目的が明確であると感じ、より一貫した方法でコミュニケーションするために必要なディスコースマーカーの積極的な利用を向上させることを示しているという旨の報告があった。
C-9 |
大人数zoomクラスにおける心理的・技術的サポートの工夫:弱さを活かす |
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オンライン授業において、ICTに不慣れな教職員・学生たちが、いかにして密なコミュニケーションをとりながら学習成果をあげていくかが大きな課題となっている。そこで、テクニカルサポート以前の心理的サポートの重要性から、大人数授業においても個別・双方向にどう対応していくか、試行錯誤しながらの実践を行っている。その結果、様々な工夫による心理的サポートと助け合いコミュニティの創造があり、そこから当然の帰結として現れてきた学修効果についての報告があった。
C-10 |
オンラインによる就職支援「就活シミュレーションシステム」の構築の実践と教育効果 |
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オンライン会議システム使って、オンラインでの就職活動に必要な適応力を分析した報告であった。実際の就職活動を疑似体験できるオンライン会議システムを利用した「就活シミュレーション」を実施して、学生に就活の早期動機づけと自己の気づきを体験させている。面接官が記載したテキストデータを基にテキストマイニングによる量的分析を行い、企業が重要視している項目を分析し、オンライン特有の適応力を明確にしてキャリア教育の指導・強化を図ったという旨の報告であった。
C-11 |
コロナ禍でのフルオンライン環境によるインターンシップの事前・事後指導と教育効果 |
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インターンシップのフルオンライン環境による教育実践についての報告であった。事前指導としてのガイダンスをオンラインで実施し、インターンシップ参加届・報告書、最終レポートなどを学修管理ソフトやICTを活用したオンデマンド環境で提供している。また、LMS内の「リンク集・資料集」にインターンシップ関連情報まとめ、オンデマンドで提供を行っている。随時相談できるように連絡先等の公開も行った。その結果、学習管理ソフトへのアクセス数が大幅に伸び、エントリー数の顕著な増加につながっている。学生たちがこれまで対面形式で行われてきたインターンシップに関する指導をオンラインに切り替えることにより、就職活動のスキルアップや成長につながった旨の報告であった。
C-12 |
コロナ禍における初年次教育の情報環境整備に向けて |
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コロナ禍における授業形態の変化に伴い、学生に向けたあらたな情報環境提供の方向性を論じた報告であった。コロナ禍でオンライン授業となった結果、学生たちの間でPCやスマートフォンなどの情報機器の利用時間数が増え、キーボード入力のスキルもアップしている。しかし、コロナ禍が終息するとふたたび情報機器の使用頻度が下がる懸念がある。そのためコロナ禍を経て恒常的な教育環境・教育方法のスタンダードを構築する必要があり、大学での座学におけるPCの活用や高大連携教育においても情報機器を活用した教育が望まれるという旨の報告であった。
C-13 |
遠隔授業における大学初年次のプレゼンテーション活動の実践例 |
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同時双方向型遠隔授業における、コンピュータ等に関する知識定着を目的としたプレゼンテーションとその相互評価の大学初年次実践の報告である。授業内外の教育活動をサポートするために、Moodleによりe-Learningサーバを構築し、何時でも何処でも履修者が学習活動できるようにした。授業では履修者を協働作業班に分け、TBLによるPBL活動を指示し、班毎にプレゼンテーション、班間の相互評価を行わせている。その成果物は授業終了後もアクセス可能なよう蓄積した。相互評価の分析では班間における有意な差は見られなかった旨の報告があった。
C-14 |
ハイフレックス型による体育実技「バスケットボール」の有効性 |
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ICT導入困難な「体育実技」科目において実施したハイフレックス型授業の実践の報告である。授業では、実技を行う受講生グループと、その実技をオンラインで観察評価する受講生グループに分け、毎回改善点を検討しつつ役割を交代させている。授業実施においては、実技全体の撮影と配信、オンライン授業への参加率の向上と到達度評価に工夫を図っている。学生アンケートからは対面・オンライン授業間の有意差は見られず、実践面では対面だけの場合と比べ団体競技のスキル向上が短期間で実現できたといえる旨の報告があった。
C-15 |
動画教材の客観的なふりかえりの効果に着目した新しいICT教育の実践 |
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動画による客観的な振り返りに着目した保育指導教育の実践の報告である。連携授業によるICT教育授業デザインを新たに構築し、協働学習によるPDCAサイクル(保育指導案考案・作成、保育実践の動画撮影・編集、動画視聴による振返・プレゼン、保育指導案改訂)を学生自らが回す授業を実施している。学生レポートのテキストマイニングからは、連携授業と協働作業の意義理解、動機づけと学修意欲向上、ICTスキル獲得、コミュニケーション力醸成、客観的分析力深化などの効果が見られた旨の報告があった。
C-16 |
ハイブリット授業を通じたPBL型協働学修における協働力・批判的思考力の効果測定 |
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対面授業とオンデマンド授業の違いが初年次PBL科目の学習成果に与える影響を検討している。オンデマンド授業において協同作業認識尺度における協同効用のスコアが対面授業より高い傾向がみられた一方で、協同作業をネガティブに評価する尺度である互恵懸念のスコアが対面授業より低い傾向が見られている。加えて、学習成果全体を観察した場合,オンデマンド授業において、授業に適応的でない学生数が減少し適応的な学生数が増加するなどの改善がみられたとの報告があった。
C-17 |
オンデマンド型授業の導入がPBLの学習成果に与えた影響 |
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初年次PBL科目の一部にオンデマンド型授業を導入することの意義を検討している。具体的には協同力および批判的思考力の育成に与えた影響を、事前事後のパネルデータを3ヶ年用意し交差遅れモデルにより推定している。ハイブリッド型でのみ見られるポジティブな傾向と、ハイブリッド型でのみ消失するネガティブな関係性があることから、オンデマンド型にはグループワークを好まない学生から知的関心が消失することを予防するなどの学習支援の可能性がある旨の報告があった。
C-18 |
授業支援システムを用いたドキュメンテーションによるPBL型協働学修の効果評定 |
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PBL型授業における授業支援システムを活用したドキュメンテーションの効果を検討している。テキストマイニングの手法を用いて自由記述されたテキストデータの分析を行い、共起ネットワークからは情報のインプットの重要性を示唆するクラスターなどが見いだされ、対応分析からは活動の進行に伴った使用語句の変容が見られている。これらの結果は、ドキュメンテーションを通じてPBL型協働学修における学修効果や体験の深化を促す可能性を示唆している旨の報告があった。
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