賛助会員だより
富士通株式会社
室蘭工業大学
情報メディア教育センタにおける
授業支援システム「telecture」導入の事例
1.背景
室蘭工業大学情報メディア教育センタは、学内共同利用の教育研究施設として『マルチメディア技術を利用し、情報基礎教育、情報処理入門教育、情報処理専門教育等の実施及び工学専門教育、副専門教育等に使用される』ことを目的として、平成9年4月1日に設置された。このシステムを用いた情報基礎教育等の授業を、計算機とネットワークを活用して支援するために、富士通が開発したネットワーク対応型授業支援システム『telecture』を導入した。
2.システムの構成
室蘭工業大学情報メディア教育センタのネットワークはATMスイッチを中心とした構成になっている。
ATMスイッチに対して、並列計算機『AP3000』を用いた総合演算サーバ(WWW・メール・ニュースの各サーバ機能を含む)、WindowsNTサーバを用いた端末統合管理サーバ、VSS(VIDEO Storage Subsystem)を用いたビデオサーバなどが直接接続されている。また、ファーストイーサネットスイッチを介して第1、第2端末室、講義室等に設置される端末システム(WindowsNT WS4.0)220式が接続されている。
その他に視聴覚教室、実習室、図書館、センターに情報コンセントが設置され、DHCPサーバを介してネットワークに接続される。また、学外からのダイヤルアップ接続用にリモートアクセスサーバが設置され、学生や教職員の学外からの利用が可能となっている。
3.授業支援システム『telecture』
授業支援システム『telecture』は、計算機システムを用いて行われる授業において、教師による課題の登録・配付や学生によるレポートの提出といった作業を支援するためのソフトウェアシステムである。
telectureのシステム構成を以下に示す。
telectureでは、利用者・授業・課題・レポートの管理を行うサーバ部と、サーバにアクセスするクライアント部からなる。
telectureは次の機能を提供する。
- 教師が、学生に対する課題を登録する機能
- 学生が、指導者の提示した課題を取り出す機能
- 学生が、課題に対するレポートを登録する機能
- 指導者が、学生が提出したレポートを回収/評価する機能
- パソコン教室の利用状況を取得し、出席情報として提供する機能
- 授業に対する部外者(授業に参加していない者)をチェックする機能
4.室蘭工業大学における『telecture』の導入事例
4.1 サーバ部
AP3000の4ノード(4台のUNIXワークステーションに相当)をtelectureサーバとして使用している。
各ノードはtelecture環境をNFSで共有しており、どのノードに接続しても全く同じ状態でtelectureの機能を使用することができる。
telectureサーバの動作する4ノードの内の1ノードはWWWサーバと兼用になっており、WWWブラウザを用いてtelectureの機能を使用するためのWWWオプションがインストールされており、学生は各自の自宅からリモートアクセスサーバを経由してWWWサーバにアクセスすることで、自宅からレポート提出といった利用が可能となっている。
4.2 クライアント部
telectureのパソコン専用のクライアントを以下の様に導入している。
実習室:61台×2教室
端末室:66台
その他:32台
授業に使用される実習室では、telectureの出席状況管理機能をインストールしており、授業における出欠管理と、各パソコンのログイン状況を指導者が把握できるようになっている。
4.3 利用状況
実際の授業における、教師および学生の利用形態は以下のようになっている。
教師
教師用のパソコンから、専用のtelectureクライアントを用いて利用し、授業で使用する課題の登録、学生の提出したレポートの回収、学生の出席状況の把握といった機能を使用する。
学生
教室あるいは自宅のパソコンからWWWブラウザを用いてtelectureを使用し、教師の登録した課題の取得およびレポートの提出の機能を使用する。
授業登録は半期分の時間割に相当する課題がすべて登録済になっており、学生は自分の進捗に合わせて学習を進めることができる。
また、レポートの提出開始日を設定しているので、教師はある程度の余裕を持った採点・返却ができるようになっている。
問い合せ先 |
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富士通(株) |
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第3システム事業部第一文教システム部 |
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TEL:3778-8265 |
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