特集
ネットワークの運用・管理(事例6)
嘉悦女子短期大学
1.ネットワークの概要
当校では全学生にノート型パソコンを無償貸与している。このため、全学生及び教職員がメールアドレスを所有し、学園生活に関する、各種情報がホームページ上及びインターネットメールにて取り交わされている。
ホームページは一般公開用、教職員用及び学生用に区分されており、一般公開用以外は、ユーザー名とパスワードをチェックすることによりアクセス制限を実施している。
学生は商用プロバイダに加入しており、学内サーバにはプロバイダ経由でアクセスすることを基本としている。教室はノート型パソコンを使用して授業を行うため、LANカードでネットワークに接続する設備とネットワークプリンタを設置している。
教室数は4教室であり、それぞれ定員は40名である。その内1教室は、マルチメディアルームとして9台の画像処理用のコンピュータを設置している。デスクトップタイプのコンピュータも2教室あり、ノート型パソコンでは利用できない、ソフトウェアを使用するために稼動している。
当キャンパスは低層分散型の建築構成になっているため、マシン室から各施設間の距離がケーブル長で100m程度ある。このためマシン室からの信号線には光ケーブルを敷設した。ネットワークシステム構成図からも解かるとおり、マシン室のセンタースイッチと各施設のワークグループスイッチ間は100BASE-FXを2本束ね、ポートトラッキング機能により、200Mbpsの速度を達成している。これは40名の学生が同時アクセスを行っても、充分実用に耐えるものと考えている。現状では40名が同時にインターネット接続をしても、遅延なく応答されている。サーバは、基本的にはUNIX系を使用した。機器の一部に既設機器を流用して経費の圧縮を計った。インターネット接続に関しては、平成10年3月にTRAINを解約し、NTT社のOCNスタンダード(1.5Mbps)に接続している。また、学内サーバへの直接ダイヤルアップ接続用の機器も継続使用している。
2.運営・管理要員の構成と割合
専任職員は、情報処理センター3名で実施している。外部委託は1名の常駐者をメーカーと契約しており、ネットワーク構築当初から実施している。
3.業務内容と役割分担
センタで対応している業務内容は、次の通りである。
- 学内に設置されているコンピュータシステム、及び学内ネットワークシステムの管理、運用
- 学生に貸与するノート型パソコンの管理
- 学内コンピュータの運用計画の立案、運用の調整、利用登録、登録番号の決定、保守、修理業務。
- 各実習室の管理。
4.外部委託について
委託業者への指示・報告は、全て情報処理センターで実施している。委託形態はメーカーのエンジニアに常駐してもらう形式をとっており、授業のある期間は、月〜金の9:00〜17:00の駐在とし、それ以外の期間は週1日の駐在としている。平均して週3日間の駐在となっている。
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図 嘉悦女子短期大学ネットワークシステム構成図 |
5.運営・管理上の問題点・課題
運営・管理の決定機関として情報処理センター管理運営委員会があり、重要事項の決定、確認を実施している。またホームページの内容に関しては、ネットワーク委員会にて運用してもらっている。
なお、運営・管理上の問題としては、ノート型パソコン利用による設定ミス等によるトラブルが発生しているので、各教室特有の設定データ等の取扱いを標準化する必要がある。
文責: | 嘉悦女子短期大学 |
| 情報処理センター長 勝村 文彦 |
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