本協会では、情報社会を秩序ある社会とするためには、技術や法制度を超えた人間の心に根差す問題があると考え、人々が自己責任の中で、加害、被害を防止する情報の取り扱いを適切に行えるよう、日本で最初に情報倫理と称した教育を発足し、普及することにした。
最初は、平成6年に情報倫理の重要性を強調するため「情報倫理教育のすすめ」をとりまとめ、翌7年には、教材として体系付けを行い「情報倫理概論」を刊行した。さらに、11年には、教育を実践するためのモデルを提示するため「インターネットと情報倫理」をとりまとめた。その後5年を経た現在、被害防止、加害防止を内容とした情報倫理教育の普及に、本協会での授業モデルの開発が期待・要請されたことから、2年の歳月をかけて授業で活用いただくためのe−ラーニング教材を情報倫理教育振興研究委員会にて開発した。
そこで、e−ラーニング教材の内容について、より充実したものとするため、授業を担当されている先生方からご意見を伺い、広く教材が利活用されるよう、内容および使い易さなどについて機能を高めることにしている。また、これを機に、大学間の連携による情報倫理教育の可能性についても模索することにしたい。
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