JUCE 社団法人 私立大学情報教育協会
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平成18年度 教育改革ITフォーラム 開催報告

開催日 平成18年6月16日(金)〜17日(土)
会  場
帝塚山大学 (6/16学園前キャンパス、6/17東生駒キャンパス)
     
主  催 社団法人 私立大学情報教育協会
後  援 文部科学省
     
開催趣旨 教育改革のための課題を確認し、解決のための戦略を討議の中で模索することを目的として、教員に求められる教育力、ファカルティ・ディベロップメントとしてのIT活用対策、社会支援を取り入れた新しい教育システム、職員による教育支援組織の運営、個人学習指導での学内情報の活用などについて、問題提起を踏まえ討議する。
     

参加対象

国公私立大学・短期大学の教職員、賛助会員
参加者数 318名(118大学、19短大、賛助会員16社)


6月16日(金)

13:30 開 会
開会挨拶 社団法人 私立大学情報教育協会 戸高 敏之 会長
会場校挨拶 学校法人 帝塚山学園理事長    山本 順英 氏
運営委員紹介

 
会場校挨拶(山本理事長)
会場校挨拶 山本順英理事長(学校法人帝塚山学園)
 
13:40 「大学戦略としての教育の情報化」
 本セッションでは、教育の質的向上を目指して、教員の教育活動や学生の大学生活への支援をITを活用して組織的に推進するため、「教育の情報化推進本部」を設置された明治大学から、設置のねらい、経緯、具体的な活動内容、学内の反応などについて詳細に紹介いただいた。その上で、全学的なファカルティ・ディベロップメントを展開するための組織作り、目標設定、教員の意識改革、プロジェクトマネジメントなどについて、フロアを交えて討議した。
  事例紹介
「教育の情報化推進本部の発足の理念」   明治大学 教育の情報化推進本部長 吉田 悦志 氏
「教育の情報推進本部設置までの経緯とその意味」  〃            副本部長  安藏 伸治 氏
「教育効果向上のための教育支援」  〃       教育支援推進部長 阿部 直人 氏
「時代に対応した情報教育の推進」 〃     前情報教育推進部長 和田   悟 氏
「教室の復権のための情報環境整備」 〃       情報環境推進部長 石前 禎幸 氏
   

16:40 本協会活動紹介

17:30 懇 親 会



6月17日(土)

10:00 テーマ別自由討議
  各テーマに応じた課題提起を踏まえ討議した(5つの分科会は同時並行で実施した)。
 
分科会E 坪井 和男氏(中部大学)
   
A
「学生サービスとしての学内情報の活用」
 
課題提起 : 名古屋学院大学学術情報センター課長補佐 高橋 公生 氏
 学生の学習や就職活動のためのオンライン学生サービスの充実が、大学の価値を高めるための今後の方策の一つとなろう。これらを充実させるには、学内情報や個人情報をうまく連携させて活用し、学生個々の能力や希望に応じたサポートやアドバイスなどを行っていく必要がある。本分科会では、名古屋学院大学が早くから取組んでいる、全学生へのノートパソコン配付と、種々の学生向けオンラインシステムの構築事例を紹介いただき、教職員の連携のもと学生サービスや教育支援として学内情報をどのように活用していくべきかについて、個人情報保護法への対応も含め討議した。

 キーワード:学生支援、教育支援、オンライン、学内情報、個人情報
B
「教育目標を達成するためのe-Learning活用」
 
課題提起 : 早稲田大学教育学部教授 中野美知子氏
明治薬科大学薬学部教授 梶原 正宏氏
 近年、多くの大学でe-Learningが導入されているが、e-Learningの利用範囲は広く、その基盤となるシステムについても独自に開発しているものや市販など様々である。本分科会では、Web上の予習復習教材の活用とチュートリアルレッスンを組み合わせて長年英語教育でe-Learningを実践されている事例、および、薬学部で国家試験自習用をはじめ、基礎科目の復習用コンテンツを数多く開発し、利用されている事例について、学生の反応と効果、作成側の負担の軽減法など実演を交えて紹介いただき、教育目標を達成するための効果的なe-Learningの活用方法について討議した。

 キーワード:予習用教材、復習用教材、基礎科目コンテンツ、専門科目コンテンツ、コンテンツ作成ツール
C
「教育改革実現のための教育支援と組織的取り組み」
 
課題提起 : 帝塚山大学副学長、経済学部教授
         〃   TIES教材開発室
玉川大学eエデュケーションセンター副センター長
伊原 豊實氏
堀 真寿美氏
橋本 順一氏
 社会から期待され要求される大学の役割は、何よりも次代を担う人材の育成である。そのため、学生の質を保証するための教育が問われ、それが大学評価と直結する。元来研究志向が強く、教育についての専門的教育を受けていない教員からなる大学の教育力向上には、個々人の努力のみではなく、大学全体としての組織的な取り組みが必要である。本分科会では、教育の質の向上に向けてe-Learningを導入した先駆的大学から、導入の経緯と問題点、支援体制、実施状況と今後の課題などを紹介いただき、教育支援として必要な組織的取り組みについて討議した。

 キーワード:教育支援、e-Learning、ファカルティ・ディベロップメント、教育改革、支援組織
D
「社会の支援を取り入れた新しい教育システム」
 
課題提起 : 帝京科学大学コミュニケーション科目教授 山本 涼一氏
  帝塚山大学経済学部教授   中嶋 航一氏
 教育の最大の課題は、学生に学ぶことの動機付けを徹底し、学習意欲を高め、持続させることである。そのためには、学生の目線で学ぶことの重要性や意義を理解させる工夫が必要で、教員一人の授業に加えて社会の支援を取り入れることも一つの方法である。本分科会では、社会での現場情報や体験情報による理論の裏付けや、学生への社会からの指導・助言による通用性のある授業を実践されている事例を紹介いただき、社会の支援をどのように効果的に教育に活用していくべきか、その可能性について討議した。

 キーワード:産官学連携、教育改善、ファカルティ・ディベロップメント、教授法開発
E
「教育への意識改革を目指した教育評価・点検への取り組み」
 
課題提起 : 私立大学情報教育協会 井端 正臣事務局長
  中部大学大学教育研究センター長   坪井 和男氏
  現在の学生の基礎学力、人間力の問題などにより、従来の教授法では十分な教育成果をあげることが不可能となっている。一方、教員側でも研究活動が中心で、教育への対応は必ずしも十分とは言えない場合があり、教員一人ひとりに教育改善を徹底することは難しい。大学の課題は、教員に教育重視の意識改革を促すことにあるが、そのためには教員自身に教育への自己点検・自己評価を実践いただくような教育評価の制度が必要である。本分科会では、教育評価について先駆的に実施されている大学から、導入の経緯、教育改善への効果について紹介いただき、大学戦略としての教育業績に関する評価制度の意義について理解を深めるとともに、教育に求められる教育指導能力の在り方についても模索した。

 キーワード:ファカルティ・ディベロップメント、教育評価・点検、教育能力、意識改革

13:10 キャンパス見学
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