社団法人私立大学情報教育協会
平成16年度第1回被服学教育IT活用研究委員会議事概要
Ⅰ.日時:平成16年7月16日(金)午後5時から午後7時まで
Ⅱ.場所:私情協事務局会議室
Ⅲ.出席者:高部委員長、小原、鈴木、雲田、小倉、山口、伊佐治、芦澤、高橋、橘委員、井端事務局長、木田
Ⅳ.検討事項
1.本年度の活動について
事務局より本協会の本年度事業計画及び学系別教育IT活用研究委員会の活動方針について説明がなされた。ポイントは下記の通り。
- 平成17年度より大学に対して第三者機関による外部評価が義務付けられる。私情協でも大学情報化評価委員会を設置し、情報化の視点から大学評価の指針を取りまとめることにしている。しかしながら、第三者機関が個別の授業内容を評価し、質的保証を与えることは不可能であることから、個々の教員が主体的に授業内容を公開し、評価を求めることが必要とされる。
- そのためには、社会からの大学教育を支援いただくことの可能な基盤環境が必要となる。例えばインターネットを利用した外部講師の授業参画や授業内容に対する講評などにより、授業内容の質的向上に与することが期待されている。
- 私情協では、大学教育への社会支援の基盤環境整備に向け、7月に開催される理事長学長等会議において文部科学省や経済同友会の関係者を招き、提案を行うことにしている。
- 平成18年11月には、報告書の上梓を予定しているが、そこでも授業の質的保証や社会との連携を念頭に置いた授業モデルを展開いただきたい。
以上の説明に対して、高部委員長、橘、伊佐治、山口委員、鈴木委員より、被服学教育と企業・社会とのコラボレーションの状況について報告がなされた。
高部委員長
- ある学会で、将来の起業家を育成するために、小学生を対象とした被服の体験授業の報告がなされたが、その授業では、小学生が企業家から商品開発の説明を受け、実際にマフラー、スカート、バックのデザインを行い、実際に作り上げた製品を百貨店で販売し、最終的には利益の分析まで行っている。これは企業が販売している教育プログラムであり、小学校のみならず実際の企業に対しても販売している。
橘、伊佐治、山口委員
- 神戸市がコーディネーターとなり、神戸ファッションの向上を目的とした、アパレル企業による神戸近隣の大学生に対する講習会が開催されている。講習内容としては企画からデザイン、パターン、コーディネートまで学習し、作品の製造は企業が行う。大学の授業と重複するものもあるが、企業人による実務教育が中心であるため、学生のモチベーションは高い。企業による講習では、マーケティングも考慮していることから学生の意欲が高まるのではないか。
鈴木委員
- 杉野服飾大学では、テキスタイル産地、商品化産地、企業、小中学校などとの多種多様なコラボレーションをカリキュラム外で全学的に実施しているが、そのために校則や組織編成を変更したり、また企業サイドとのスケジュール調整などの労力はかなり大きい。鈴木委員は、中学校、アパレル企業と連携したファッションショーを実施しているが、学生は通常の授業では味わうことのできない達成感を覚えるように思われる。しかしながら、単に企業と連携するだけでなく、必ずその結果を大学教育にフィードバックしなければならない。このようなコラボレーションを通じて大学・企業が相互を理解し、学内に企業連携のための組織作りや、カリキュラムの見直しに繋げなければならない。
2.被服学授業情報データベースについて
前回の委員会での分類に修正を加えた一覧表が事務局より提出された。それに基づき今後の方針等について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。
- 一大学で各年次に配当される同一の授業科目(ex..被服整理学実験I、被服整理学実験II、被服整理学実験III、被服整理学実験IV)は一つにまとめた方がよい。
- Webに掲載する場合には、各分類ごとに授業科目の一覧を表示させ、Web上でシラバスを公開している科目に関してはリンクを貼れば良い。当初は大学名を公開せずに掲載するとしていたが、シラバスが公開されている学校に関しては記載しても良いのではないか。特にシラバスが公開されていれば、授業科目間で教育内容を相互参照することが可能となるので、有益である。
以上に基づき、今後は短期大学のシラバスを含め、さらに情報を追加していくこととした。なお、入手済みのシラバスで未分類のものについては、担当委員に再度分類いただくこととした。なお、次回委員会までには、私情協加盟短期大学で被服系科目を有する短大のカリキュラムを、本データベースの分類コードに基づき分類することとした。なお、担当は下記の通り。
高部委員長 大妻女子大学短期大学部、比治山大学短期大学部
猪又委員 聖徳大学短期大学部
小原委員 昭和女子大学短期大学部、青山学院女子短期大学
鈴木委員 杉野服飾大学短期大学部、筑紫女学園短期大学、江戸川短期大学、
雲田委員 東京家政大学短期大学部、東京家政学院短期大学
芦澤委員 相模女子大学短期大学部、京都女子大学短期大学部
高橋委員 名古屋女子大学短期大学部、千里金蘭大学短期大学部
小倉委員 東横学園女子短期大学、戸板女子短期大学
橘委員 夙川学院短期大学、大谷女子短期大学、四天王寺国際仏教大学短期大学部、神戸松蔭女子学院短期大学
山口委員 大阪成蹊短期大学 神戸女子短期大学
伊佐治委員 武庫川女子大学短期大学部、神戸山手女子短期大学、園田学園女子大学短期大学部
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