社団法人私立大学情報教育協会
平成17年度第3回被服学教育IT活用研究委員会議事概要
T.日時:平成17年9月21日(水)午後4時30分から午後6時30分まで
U.場所:私情協事務局会議室
V.出席者:高部委員長、猪俣、小原、鈴木、山口、伊左治、雲田各委員
井端事務局長、木田
W.検討事項
1. 被服学教育のコア・カリキュラムについて
学系別教育IT活用研究委員会では、18年度に発刊を予定している報告書では、コア・カリキュラムをテーマとして、ITを活用した授業モデルを紹介することとした。それに伴い、本委員会では、被服学の各科目間の連関性を学生が把握することができるよう、まずは本委員会で作成した被服学授業科目データベースの15分野を、衣服を「作る側」の視点(生産・流通・設計)、「使う側」の視点(衣生活)、共通項目の3分類に整理することとなった。
(1)染色加工学
雲田委員より提出いただいた、染色加工学のコア・カリキュラム案をもとに、意見交換したところ、大項目「繊維加工」については被服材料学と内容的に重複することから、削除することとした。また、大項目「概論」についても名称を変更しては良いとの意見もあったが、適当な名称を発案するには至らず、保留とした。
(2)被服材料学
小原委員、山口委員より提出いただいたコア・カリキュラム案をもとに、意見交換した結果、両委員の案を下記の通りに統合することとした。
1. 被服材料の種類
2. 繊維
3. 糸
4. 布
5. 被服材料の性能
6. 新素材と加工
(3)テキスタイルデザイン
伊佐治委員より提出いただいたコア・カリキュラム案について意見交換したところ、鈴木委員より、社会で活躍する人材を育成するためのカリキュラムを考案するのであれば、より現場的な内容を盛り込んだ方が、当初の「作る側の視点」に適しているのではないかとの意見があった。それを踏まえ、以下の通りに変更することとした。
1. デザイン考案
2. 素材設計
3. 表現技法
なお、次回委員会までに鈴木委員には詳細な案を提出いただくこととした。
(4)被服整理学
猪又委員、小原委員より提出いただいたコア・カリキュラム案をもとに意見交換した結果、両者の案を以下の通りに統合することとした。
1. 性能低下
2. 洗浄
3. 漂白・増白
4. 加工
5. 保存
なお。猪又委員の案では「しみぬき法」が大項目「漂白・増白」下に配置されていたが、ここでは大項目「保存」へ移動することとした。また、小原委員の案では「のりつけとアイロン仕上げ」が大項目「漂白・増白」と並列されてていたが、大項目「洗浄」下へと移動することとした。
(5)アパレル設計論
協議した結果、下記の項目を暫定的な案とした。
1.パターンメーキング
・ドレーピング
・サイズ展開
2.縫製プロセス
3.検査
なお、次回委員会までに鈴木委員には詳細な案を提出いただくこととした。
(5)被服構成学
協議した結果、暫定的に下記の項目とした。
1.人体の把握
・こども、大人、老人
・測定、動作
2.人体と衣服の関わり
・ 既製服サイズ
・ 原型論
・ グレーディング基礎
3.被服デザイン・素材・パターンの関係
4.縫製科学
なお、次回委員会までに鈴木委員には詳細な案を提出いただくこととした。
(6)被服衛生学
猪又委員、伊佐治委員より提出いただいたコア・カリキュラム案をもとに意見交換した結果、以下の通りに統合することとした。
1. 身近な環境としての被服
2. 温熱・湿度環境と被服
・ 環境の温熱条件
・ 温熱環境と人体
・ 衣服気候を左右する被服の要因
3. 被服の運動機構成
・ 人体の運動機構
・ 運動機能性を左右する被服の要因
・ 被服の運動機能性・拘束性の評価
4. 被服による身体清潔の保持
・ 皮膚の構造と機能
・ 被服の汚染
5. 被服の防御性・安全性
(6)被服心理学
伊佐治委員より提出いただいたコア・カリキュラム案をもとに意見交換したところ、大項目「被服の選択動機」を「被服の着装動機」に名称変更することとしたが、時間的制約のため、その他の項目については、他の分野と併せて次回委員会にて検討することとした。
|