社団法人私立大学情報教育協会
平成18年度第3回経営工学教育IT活用研究委員会

T.日時:2006年7月3日(月)午後5時から午後7時まで

U.出席者:渡辺委員長、玉木、佐々木、小池各委員、木田

V.場所:私情協事務局会議室

W.議事進行

はじめに、渡辺委員長より配布資料「An Introduction To Engineering & Engineering Design」について説明がなされた。要旨は以下の通り。

  • この資料は米国のエンジニアリングデザインの目次を抜粋したものである。
  • 技術者を目指す学部生を読者対象としている。
  • 欧米では40年前からエンジニアリングデザイン教育が確立しており、それに基づきPEの制度が設けられている。
  • 目次中「2.Engineering Problems」にて様々な事例(将来経営工学を学んだ者が就くべき職業)
  • 技術者が解決すべき問題、課題の抽出と問題・課題の定式化、代替案の提出に至るプロセスが記述されている。
  • 39ページからはエンジニアの身につけるべき知識態度が記述されている。具体的には、a知識、b技能、c態度、d自己啓発能力。ただしここには技術者倫理が抜け落ちている。

 次に、玉木委員より配布資料「経営工学人材のキャリアプラニング」について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、本報告について協議した結果、下記により修正いただくことなった。

  • 「『経営工学』」のイメージが大学人の間でも企業人の間でもバラバラであるから、その標準化のための今回のキャリアプラニング作成に至ったという旨を冒頭に持ってきたほうが良い。
  • 実務経験5年程度の項目については触れないことにする。

 なお、本資料をもとに、渡辺委員長、玉木委員に(1)コア・カリキュラムを意識した教育の到達目標、(2)教育現場での課題、(3)教育改善のための授業設計・開発・運営の方向性」を取りまとめていただくことにした。また、前回(2001年度版)との相違点については「3.教育改善のための授業開発・運営・設計の方向性」で触れることにした。

 次に、小池委員より授業事例「データ処理」について報告がなされた。その後本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

  • 授業の狙いとして、(経営工学出身者のキャリアプラニング表の)ドキュメンテーション能力、プレゼンテーション能力育成といかに結びつけるか。
  • 動機付けの一つの科目として位置付けることは可能である。
  • 線形計画法を具体的にどのような場面で扱うか、といったところまで踏み込めば経営工学的な内容になるのではないか。

 次に、渡辺委員長より報告書執筆に関するガイドラインについて、配布資料に基づき説明がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。なお、配布資料は以下の点を修正することにした。

  • 2.授業の運営」と「3.授業時間の学習内容」は順番を入れ替えた上で、「2.シナリオ」、「3.IT活用の詳細」と名称変更する。
  • 「5.今後の課題」を「5.問題点」に変更する。

 次に佐々木委員より、授業事例「システムシミュレーション演習」について報告がなされた。詳細は配布資料を参照されたい。その後本報告について意見交換したところ、下記の旨の意見があった。

  • 「問題発見」とは混沌とした状況から問題を抽出することのできる能力を指しており、学部生がそれを習得することは極めて困難である。なのでここでは課題設定という表現に改めた方が良いのではないか。

 最後に、ITを活用した授業モデルの執筆分担について協議した結果、以下の通り担当いただくこととなった。

○ 渡辺委員長(工程管理)

○ 小池委員(統計解析)

○ 佐々木委員(シミュレーション)

○ 細野委員(IT)

 また、(5)IT活用に伴う課題については、渡辺委員長、玉木委員に担当いただくことになった。 以上を踏まえ、次回委員会までに執筆担当者は原稿を提出いただくことになった。