社団法人私立大学情報教育協会 �機テ�時：平成１５年８月２７日（水）午後３時より５時まで �供ゾ貊蝓Щ箴雍┿�務局会議室 �掘ソ仞兵圈Щ害�副委員長、松山副委員長、齊藤、黒澤、梶原、鴫原、大嶋、岩城各委員 井端事務局長、木田 �検ジ‘せ�項 これまで委員会の議論において、薬学教育へのEBMの導入に関して議論が幾度かなされたことに鑑み、今回は福井医科大学（現福井大学医学部）薬学部長の政田 幹夫氏を講師として迎え、「EBMと今後の薬学教育について」と題してお話いただいた。要旨は下記の通りである。 EBMの歴史的背景から考えると、まず「medicine」という単語には、「医学」、「内科」、「医薬品」という意味の他に「まじない」、「魔法」という意味も含まれている。また、William Oslerが、Medicineは不確実なサイエンスであり確率のアートであるとも語っている。以上のことから考察すると、EBMとは、科学的根拠のみならず、経験的に判断された医療法との組み合わせにより、初めて成立し得るものであると考えられる。 EBMのプロセスは、（１）個々の診断での疑問点を抽出、（２）疑問点に沿った情報を得るために文献を検索、（３）得られた情報を批判的に吟味、（４）診断への適用妥当性を検討、（５）その医療行為を評価し新たなEvidenceを創成 という段階を経るものであるが、日本では、（３）以降の過程がうまく機能していない感がある。 というのも、EBMの学問的基盤は臨床疫学であるが、これは生物統計学、行動科学、コンピュータ科学的手法を応用し、適切な臨床的判断を下すための方法論である。しかし、日本の医学教育においては、疫学的、統計学的教育・研究が十分に行われていないため、文献の批判的吟味能力が身に付いていないが現状である。EBM教育を充実するためには、その充実を図ることが今後の課題となる。 また、今後薬剤師に求められるEBMの具体的手法として、臨床現場での薬物療法における医薬品の適正使用のために信頼しうる根拠を創り出すこと、臨床に適応する時の評価・判断指針の根拠を創り出すこと、患者に適応した後の臨床評価を行うこと、あるいは患者に適応した時に発生するであろう事象を予測することなどが考えられる。医薬品の適正使用を遂行する目的で、臨床現場にフィードバックし得る情報を収集・解析・評価・提供すること、さらに、薬剤疫学的思考に基づきEBMの根拠を生み出す研究、即ちエビデンス・メイキングの実践が21世紀の薬剤師に求められているのであろう。 次に梶原委員より、メディク・クエスト社のコンテンツ作成及び電子黒板システムEducanvasを用いた教材開発並びにLAN配信に関する報告があった。Educanvasの主な機能は、前回配布された資料を参照されたい。 以上の講演内容に基づき、EBMに対し委員会として如何に関与していくべきか意見交換したところ、下記のような意見があった。
以上、次回委員会では、今後のEBMと委員会活動の関連性を模索するため、自由討議を行うこととした。 |