賛助会員だより
東海大学では、第II期中期目標として「自ら考える力」「集い力」「挑み力」「成し遂げ力」の四つの力を身につけた人材の育成に力を入れ、講義形式の授業だけではなく、グループ授業や問題解決型授業に取り組まれています。
今回、「自ら考える力」の養成に向けた取り組みのひとつである「アクティブ・ラーニング」において「ICT機器をどのように授業に活用できるのか」から一緒に考え、パイロット教室の導入についてお手伝いをさせていただきました。
「次世代型アクティブ・ラーニング用パイロット教室(以下、パイロット 教室)」には、3面の電子黒板、クリッカー、塗装式スクリーン(壁面投影大型プロジェクター)、3カ所の録画用カメラ、FD 用講義収録装置を設置しました。
3面電子黒板(教室前方)
3面の電子黒板は、先生の意見をもとに構築。これは、横長黒板を3分割した板書は理解しやすいという学生の評価を先生が採用し実現しました。3面ある電子黒板にどんな組み合わせで資料を投影するかイメージしていただきシステムを構築。実際の授業では、1面に資料を表示しながら別の面に板書する、あるいは前後の複数ページを並べるなど、活用いただいています。
教室後方には、塗装式スクリーン(壁面投影大型プロジェクター)を設置。壁一面を大型スクリーンとして活用するため、スクリーン効果を引き出すことができる塗装を壁に施しました。これは、語学の授業で海外の街角といった、外国語を使うシチュエーションの映像を表示するなど「臨場感」を高めつつ学習するのに活用されています。また、電子黒板が前方、大型スクリーンが後方にあることで、学生は座ったままキャスター付きの椅子の向きを変えるだけで、変化に富んだ授業が可能になりました(上掲の写真参照)。
クリッカーシステムは、学生の理解度の確認や出席確認のため提案させていただきました。クリッカーなら問題ごとに正答率がわかるので、全員が正解するような問題は回答の説明を省き、間違いが多かった問題を重点的に解説するなど、双方向対話型の機能を活用いただいています。
教員のスキルアップが狙いの「ビデオ収録」の要件に対しては、3カ所のカメラと講義収録装置を設置しました。教員のアクションに対して学生のリアクション分析ができるよう、カメラは前方、後方、天井に設置し収録後は、担当教員自身がUSBメモリで持ち帰れるようにしました。
「授業が進むにつれ、難易度が高まり、意欲や理解度が下がることが問題でしたが、パイロット教室での授業は難易度が高くなっても学生の意欲が高いままで、手応えを感じています」(東海大学 情報教育センター 授業担当教員)。
「この教室の活用は、アイデア次第。より多くの授業で活用していただきたい。そのノウハウの蓄積が、アクティブ・ラーニングの可能性を広げます」(東海大学 教育支援センター 管理部局次長)。
今回の試みは、「講義のアクティブ化」、深い理解をもたらす「ディープ・ラーニング」をパイロット教室で実践する、というコンセプトを明確に していただいておりました。そのため、以上のお話にもあるように完成後のパイロット教室での授業は、「時間が短く感じた」「集中できた」「参加意識が高まった」などの学生の評価とその後の導入効果を先生方よりお聞きしています。
映像センターでは、「ICT機器」ありきではなく「活用されるシステム導入」を先生方と一緒に考え、導入後の運用方法や操作トレーニング、保守まで提案をさせていただき、教育のためのシステム構築のお手伝いをして参ります。
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