開催趣旨
近年会計専門職大学院の登場により、会計専門家育成は専門職大学院で行い、学部の会計教育は、専門的教養育成を行うという棲み分けができつつあるが、教育の到達目標をどのように捉えるのか、授業担当者間での共通理解は得られていない。学部教育では、会計情報の利用・活用を通して生活面での充実や企業経営への参画を可能とする思考、すなわち会計マインドの育成が新たな教育目標として認識されるようになってきている。とりわけ、今後学士課程教育での身についた能力の一環として、会計的素養を培った人材育成に関する議論の展開が予想されることも踏まえ、大学関係者のみならず、企業関係者も含めて広範に教育目標や授業の在り方について検討する必要がある。
そこで、私立大学情報教育協会会計学教育 FD/IT 活用研究委員会では、会計力に関する産業界との意見交換することを目的として、本研究集会を開催するに到った。プログラムは、第一セッションでは、「社会で求められる会計力」をテーマとしたシンポジウムにおいて、大学側と産業界との意見交換を行う。第二セッションでは、会計力育成のための具体的な教育方法として、委員会より2件の新しい会計の授業モデルを紹介する。
本研究集会が、会計力育成教育の発展に寄与することを切に願い多くのご参加をお願いしたい。