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板書の代わりにスライドを使う

PowerPointの最も基本的な使い方は,板書の代わりに1画面ごとに切り替わるスライドを利用することでしょう。図,写真,動画,表,グラフなどをスライドに含めることができますが,まずは文字だけでかまわないのでPowerPointのスライド作りに挑戦しましょう。

文字だけのスライドであっても,実はとても便利に使うことができます。

板書の代わりに使うことを目的としているので,対面講義でプロジェクタを使用してスクリーンに投影することを前提にしています。

スライドに書き込む文章は,板書と同様に要点を簡潔に書くことが大切です。つまり,必ずしも文章になっている必要はありません。と言うより,きちんとした文章ではなく,要点を示す語や,文節を書くほうが学生に興味を持たせることができます。

PowerPointでは一まとまりのスライドをプレゼンテーション(presentation)と呼んでいます。WordやExcelと同様に,プレゼンテーションがファイルとして保存する単位になっているので,適当な長さのプレゼンテーションを作る必要があります。講義に利用するときには,1コマ分のプレゼンテーションを作っておくと便利です。あるいは,一まとまりの話題ごとにプレゼンテーションを作っておき,講義の進捗状況に応じて必要なだけのプレゼンテーションを利用するという方法もあります。

1. 新しいプレゼンテーションを作るには, メニューバーの[ファイル],[新規作成]を選択すると,PowerPointのウィンドウの右側に[新しいプレゼンテーション]の枠(フレーム)が開きます.その中から,新規作成の見出しの下の[新しいプレゼンテーション]をクリックします.

2. 最初のスライドとして,“タイトルスライド”が作られ,そのスライドにはタイトルとサブタイトルの文字列を入力する枠が自動的に配置されています.これらの枠をプレースホルダー (place holder) と呼びます.プレースホルダー内部にマウスポインタを移動して,マウスの左ボタンをクリックすると点滅する縦棒の文字入力のカーソルがそのプレースホルダーの内部に表示されます.タイトルとサブタイトルのプレースホルダーには,中央揃えの書式があらかじめ設定されているので,カーソルはプレースホルダーの中央に表示されます.この状態で文字を入力すればそのまま表示されます.

3. プレースホルダをクリックしてタイトルとサブタイトルを入力します.

4. タイトルスライドの入力が終わったならば,ツールバーの[新しいスライド]ボタンをクリックすると“タイトルとテキスト”のスタイルの新しいスライドがタイトルスライドの次に挿入されます.“タイトルとテキスト”スタイルのスライドは,文字だけのスライドを作るときにはもっとも普通に使うスライドなので,使い方を覚えておきましょう.

5. タイトルのプレースホルダーは,スライドの見出し(タイトル)を記入する部分なので,見出しとして適切な文字列を書き込んでください.

6. テキストのプレースホルダーは,文字列を入力すると自動的に箇条書きになります.

  1. 文字列の色を変更するには,色を変更する文字列を選択して反転し,メニューバーから [書式],[フォント] を選択してフォントの色を選択します.強調するために文字列の色を変更するのも一つの方法です.
     
  2. 1枚のスライドには,7行以内,1行の文字数は20文字以内,色は3色以内にするという原則があります.

 

7. 箇条書きを入れ子にすることもできます.

 
  1. テキストのプレースホルダーに文字列を入力して,Enterキーを押すと,自動的に箇条書きになります.
     
  2. 箇条書きを入れ子にするには,行の先頭でTabキーを押します。前もって決められた規則にしたがって行頭の記号が変わり,フォントのサイズも小さくなります.
     
  3. 内側の箇条書きが終わったならば,次の行の先頭でShiftキーを押しながらTabキーを押します.一段外側の箇条書きに記号が表示されます.

8. 発表者用のノートのフレームをクリックして,スライドを表示したときに説明するためのメモ書きを追加しておくことができます.このプレゼンテーションは,コンピュータリテラシーの多くの講義の中で使うことを目的としているため,各スライドに発表者用のノートを記入してあります。


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