分野別教育におけるアクティブ・ラーニングの事例研究対話集会開催結果報告

開催の目的

　本協会で作成した教育改善モデル及び教員の実践事例を踏まえて、アクティブ・ラーニングを実現するための様々な教育方法、学修環境を整理・研究する中で、ICTの活用を含めた効果的な取り組みの促進を目指します。

開催のねらい

①学生の主体性を引き出し・伸ばす学修の重要性を認識します。
②一方向的な授業とは異なり、学生の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学修法を認識します。問題発見学修、問題解決学修、体験学修、調査学修等が含まれますが、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等、有効なアクティブ・ラーニングの方法・環境について探求します。

プログラム（編集後順次掲載いたします）

1．社会学教育分野
開催日時

平成26年8月21日（木）13：00～16：00

開催場所

株式会社内田洋行ユビキタス協創広場 CANVAS

参加者

18名

話題提供
1. ①「地域活性化プロジェクトにより創造性を育む協働型体験学習」
  青谷　実知代　氏（神戸松蔭女子学院大学人間科学部）
2. ②「100人以上の大人数クラスでの学生参加型双方向授業」
  小泉　眞人　氏（東海大学文学部）
3. ③「チームベースドラーニングの実践―自らの考えを語り、他者の考えを聴く、そして自らの考えを内省できる学生の育成をめざして―」
  大橋　健治　氏、天野　緑郎　氏（筑紫女学園大学短期大学部）
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①地域や産業界と連携して、社会学の理論と現場を結びつける体験型のアクティブ・ラーニングの事例が紹介され、評価方法や教員の負担を低減すため大学組織としての支援が望まれることなどが話し合われた。
2. ②アクティブ・ラーニングの運営には事前・事後学修が必須であり、教員は個人、チームの学修状況を観察、把握した上で質問を誘発し、助言に徹することが重要である。
3. ③アクティブ・ラーニングでは教員は教え込むのではなく事前・事後学修を通じて自主性を引き出すことが大切である。このため教員の意識、役割の転換が必須となる。
2．機械工学教育分野
開催日時

平成26年8月26日（火）13：30～15：30

開催場所

法政大学（市ヶ谷田町校舎）

参加者

19名

話題提供
1. ①「企業経験者の相談・助言を取り入れたPBL型授業」
  角田　和巳　氏（芝浦工業大学工学部）　
2. ②「学科統合型の初年次教育の試み」
  青木　義男　氏（日本大学理工学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①PBL等で学生をチームに分けて行う教育では、達成度評価の基準や方法が課題であり、チームの評価に加えて個人の評価を反映させる必要がある。
2. ②チームワークを高めるためにリーダの配置等の工夫が必要である。
3. ③授業の計画・実施・改善には教員同士の協力が不可欠である。
4. ④クティブ・ラーニングに関しては、程度の差はあるが大学として全ての科目で取り入れる機運が高まっている。
5. ⑤特に初年次でアクティブ・ラーニングの教育を行うことの重要性が確認された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
3．生物学教育分野
開催日時

平成26年8月28日（木）13：00～15：00

開催場所

金沢工業大学（虎ノ門キャンパス）

参加者

14名

話題提供
1. ①「専門基礎知識定着のための事前学修」
  佐野　元昭　氏（金沢工業大学基礎実技教育課程）　
2. ②「調査技術の定着と活用方法」
  須田　知樹　氏（立正大学地球環境科学部）　
3. ③「協同学習およびグループレポートの活用と効果」
  木下フローラ聖子　氏（創価大学工学部生命情報工学科）　
4. ④「データ解析の効果的学修を目指した取り組みと課題」
  相良　純一　氏（金沢工業大学基礎実技教育課程）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①社会との関連付けの中で生物学を学ぶ意義を学生に理解させることが重要で、その手段としてアクティブ・ラーニングが必要であることを教員が認識する必要がある。
2. ②自然に触れる機会が少ない学生に気づきを与え、モチベーションを高めていくには、実習などの体験型学修から始めることが効果的である。
3. ③事前学修では、学生の負担増とならないよう他の科目との関連の中で課題の分量調整、回答方法の工夫などが必要となる。
4. ④グループ学修の評価について客観性をどのように持たせるかが課題である。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
4．統計学教育分野
開催日時

平成26年8月29日（金）14：00～16：00

開催場所

多摩大学（品川サテライト）

参加者

29名

話題提供
1. ①「体験と主体的参加を特徴とする統計活用教育」
  村上　征勝　氏（同志社大学文化情報学部）　
2. ②「産学連携によるデータサイエンス初年次教育」
  森川　富昭　氏（慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科）　
3. ③「ゲーム感覚を取り入れた統計教育の動機付けへの試み」
  竹内　光悦　氏（実践女子大学人間社会学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①グループ学修を活性化させるには、学生によるテーマ設定やデータ収集などの自由度を与えて学生のモチベーションを高める工夫が必要である。
2. ②アクティブ・ラーニングの評価は、出席点、グループでの貢献度、グループの発表点、個人のレポート点などの評価基準を詳細に設定した上で、学生・教員による評価が望まれる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
5．土木工学教育分野
開催日時

平成26年9月6日（土）13：30～15：30

開催場所

東京都市大学(世田谷キャンパス）

参加者

13名

話題提供
1. ①「初年次教育における土木教育を志す学生への動機づけの工夫」
  武田　誠　氏（中部大学工学部）　
2. ②「講義科目での対話学修を目指した予習・復習サイクル」
  北詰　恵一　氏（関西大学環境都市工学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①土木では知識をしっかり教える部分など必ずしも全てアクティブ・ラーニングにする必要はないが、協働学修で教え合うことで学びを深める効果が期待される。
2. ②アクティブ・ラーニングでは分野横断の多様的な学びが必要とされ、教員同士が専門以外の分野や社会等との連携する努力が求められる。
3. ③初年次に理解できなくても、高学年で振り返る中で理解ができるようにするため、基礎と応用を担当する教員同士が情報共有しながら学修支援する体制が求められる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
6．看護学教育分野
開催日時

平成26年9月8日（月）14：00～16：00

開催場所

東京医療保健大学（五反田キャンパス）

参加者

40名

話題提供
1. ①「看護学生の学習意欲向上を目指したWeb教材導入による看護技術教育の取り組み」
  中山　栄純　氏（北里大学看護学部）
2. ②「周手術期患者の看護授業の一例　～Moodleを活用した事前学修とストーマケア演習～」
  石橋カズヨ　氏（活水女子大学看護学部成人看護学）　　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①主体性を持って事前学修に取組めるようにするには、授業と実習での活用、小テストなど知識定着と理解促進、グループディスカッションでの確認などを行う一連の仕組みが必要である。
2. ②学生へのフィードバックは教室やネット上で必ず行い、迅速に対応することが重要である。その際、意欲のある学生には学びを助長させる助言などが必要。
3. ③事前学修の過密化が主体性を阻害する可能性もあることから、授業科目間の調整、授業科目の統合などが必要となる。
7．数学学教育分野
開催日時

平成26年9月9日（火）14：00～16：00

開催場所

流通経済大学（新松戸キャンパス）

参加者

21名

話題提供
1. ①「教養数学における失敗を恐れないチーム基盤型学修」
  井川　信子　氏（流通経済大学法学部）　
2. ②「eラーニングとファシリテータを活用した個人指導の徹底」
  曽布川拓也氏（早稲田大学グローバルエヂュケーションセンター）　
3. ③「数理モデルを活用した現象理解への取り組み」
  鈴木　秀幸　氏（東京大学大学院情報理工学系研究科）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①初年次にアクティブ・ラーニングを導入することの是非について、教え合いによるグループ学修は効果的ではなく、ある程度の構成主義を考え学年が進んでからTBLを考えてはどうかなどの意見があった。
2. ②答えのない教育にはアクティブ・ラーニングが適しているが、答えのある数学教育には適していないのではないかとの意見があったが、参加型学修には適している。
3. ③今後、入学してくる学生が初等中等教育で課題探求型学習を受けてくることを踏まえ、大学としても数学を活用して社会現象を考察させる授業へ転換することを意識する必要がある。
4. ④ファシリテータによる支援内容や水準を維持するためには、教員による指導やファシリテータ経験者による指導などが必要である。
5. ⑤グループ学修に馴染めない学生や事前事後学修で一人で学ぶことに不安のある学生には、電子掲示板を活用した学生同士による情報共有が有効である。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
8．経営学教育分野
開催日時

平成26年9月18日（木）14：00～16：00

開催場所

青山学院大学（青山キャンパス17号館）

参加者

17名

話題提供
1. ①「ビジネスゲームを活用した協働型体験学習」
  岩井　千明　氏（青山学院大学国際マネジメント研究科）　
2. ②「課題発見・解決を目指した大人数授業」
  佐々木　利廣　氏（京都産業大学進路センター長経営学部）　
3. ③「マネジメント能力を高めるためのビジネス・ゲーム演習への試み」
  小笠原　宏　氏（流通科学大学商学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①アクティブ・ラーニングで教員が心がける点として、多様な視点や考え方を前提として学ばせること、教え過ぎないように学びの支援に徹すること、外部者による評価を取り入れることの重要性などが確認された。
2. ②教員に協働学修の認識が不十分であることが話題になった。経営学分野の教員だけでは限界があり、他分野の教員との連携、さらには大学全体の取り組みが必要になる
3. ③大人数授業において受講生の主体性を持たせる工夫として教員と学生の双方向性の工夫などが必要であることが確認された。
4. ④今後の課題として、評価、組織的な取組み、教材開発など大学全体で取り組むことが重要であり、対話集会を継続していく必要がある。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
9．化学教育分野
開催日時

平成26年9月27日（土）14：00～16：00

開催場所

東邦大学（大森キャンパス）

参加者

18名

話題提供
1. ①「ICTを用いた能動的な対面学修と事前･事後学修」
  及川　義道　氏（東海大学理学部基礎教育研究室）　
2. ②「進度別個別学修を志向したファシリテータ活用のグループ学修と事前･事後学修」
  木村　隆良　氏（近畿大学理工学部）　
3. ③「化学基礎授業におけるNHK高校講座VODと、Moodle、詳細シラバスを活用した反転授業」
  滝澤　昇　氏（岡山理科大学工学部バイオ・応用化学科）　
4. ④「一般化学の授業における問題解決型学習の試み―実感する化学をめざして―」
  中村　朝夫　氏（芝浦工業大学工学部共通学群化学科）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①実験・実習などが多い中でアクティブ・ラーニングを実施することは学生の負担増となり困難なのではないかとの意見があったが、実験・実習の中でも自己学修を組み入れる工夫ができるのではないか。
2. ②アクティブ・ラーニングでどれだけ知識量を与えられるのかが話題となった。この懸念に対して事前に課題本を読ませたり、さらにビデオで反転授業する方法が有効との意見があった。
3. ③学力不足の学生への対応をどのように考えるか話題になった。一つの工夫としてチームで役割を与え、チームで支えることで自己の立場を気付かせるTBLが必要であった。
4. ④学生間の相互評価がJABEE等の外部評価に適合するのかが話題になったがシラバスで授業の進め方、事前・事後学修の内容・程度、学生の相互の扱いなどが明示されていれば問題ない。
5. ⑤国際基準に対応するには知識偏重から知識を活用する教育への転換が急務である。それには大学として科目統合やカリキュラム編成に取組むことが最重要である。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
10．経済学教育分野
開催日時

平成26年10月11日（土）14：00～16：00

開催場所

法政大学（市ヶ谷キャンパス）

参加者

21名

話題提供
1. ①「電子書籍とYouTubeを用いた時間外学修の試み」
  中嶋　航一　氏（帝塚山大学経済学部）　
2. ②「大教室における学修支援システムを活用した基礎知識定着の試み」
  児島　完二　氏（名古屋学院大学経済学部）　
3. ③「初学者の興味関心を高めるアクティブ・ラーニングによる経済学教育」
  水野　英雄　氏（椙山女学園大学現代マネジメント学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①アクティブ・ラーニングでは如何に能動的に学修に取り組ませるかが重要で、それぞれの教員の立場で実現に向けて取り組むことが必要である。
2. ②経済学は抽象度が高い中での学びであるため、理論と現実の経済問題を結びつけて考えさせるることが難しい。アクティブ・ラーニングによる体験型学習を通じて、課題を与え主体的に考えさせるのは効果的である。
3. ③アクティブ･ラーニングの取り組みが個人レベルか、大学レベルかが話題になリ、まだ個人レベルに留まっていることが確認された。今後はカリキュラム全体の中でアクティブ・ラーニングや反転授業の展開を進めることが重要となる。
4. ④学士力の最終要件である「知識を総合的に活用し、課題を解決する能力」の育成に向けて今後もアクティブ・ラーニングの研究を進め、対話集会を続ける必要性が確認された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
11．教育学教育分野
開催日時

平成26年11月22日（土）14：00～16：00

開催場所

早稲田大学（早稲田キャンパス）

参加者

20名

話題提供
1. ①「授業の実践力を促進するための協調型学修の工夫」
  舟生　日出男　氏（創価大学教育学部）　
2. ②「授業アンケートを用いたアクティブ・ラーニングの検証」
  三尾　忠男　氏（早稲田大学教育・総合科学学術院）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①「教える・伝える」授業から転換するために導入しいるコンセプトマップを用いた協働学修は、学生同士の学び合いを通じて多様な考え方の中で自分の考えと比較・吟味することで理解の深化に効果があることが確認された。
2. ②協働学修を進めるためには、事前準備や授業時間の確保、内向きの学生に対する支援、優れた学生への学習指導など個別的な対応が必要となることからファシリテータの導入が必須となる。
3. ③ICTを用いて意見を書かせたり、グループでKJ法を用いて書かせることが効果的である。なるべく多くの意見を書かせる工夫がアクティブな学びを引き出す。
4. ④クリッカーを用いることで「学生の授業参加を促す」、「授業中に理解度・反応が把握できる」、「グループ学修の進捗が確認できる」等に効果的であるが、質問の出し方を工夫することが重要になる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
12．経営工学教育分野
開催日時

平成26年11月29日（土）14：00～16：00

開催場所

青山学院大学（青山キャンパス）

参加者

14名

話題提供
1. ①「知識の実践的活用と創造的能力を向上させるPBLの試み」
  鴻巣　努　氏（千葉工業大学社会システム科学部）　
2. ②「産学連携とICTを活用したPBLの取り組み」
  吉本　一穂　氏（早稲田大学理工学術院創造理工学部経営システム工学科）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①チームの到達度評価は、例えばPBLの成果物とチーム学修のプロセスを評価する方法もあるが、学生同士や外部の講師から評価を受けることで効果が期待できることが紹介された。
2. ②アクティブ・ラーニングで伸びる学生とそうでない学生の2極化を防ぐには、役割分担させるなどの工夫が重要であることが認識された。
3. ③チーム学修はリーダーに依存してしまうという心配があるが、リーダーに過度に依存しないようにするには、学生が個別的に取組むこととチーム全員で取組むことの役割分担を明確にしてそれぞれの進捗状況を全員で確認するなどの工夫が考えられる。
4. ④社会や企業が直面している問題を解決していくには、経営工学の管理工学・技術だけでは限界があることから、さまざまな学問分野と連携した授業が必要となる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
13．栄養学教育分野
開催日時

平成26年12月6日（土）14：00～16：00

開催場所

東京家政大学（板橋キャンパス）

参加者

22名

話題提供
1. ①「地域の健康課題を抽出して栄養学的に対応を考えるグループ型授業」
  香川　雅春　氏（女子栄養大学栄養研究所）　
2. ②「地域と連携した食育弁当に取り組むフィールドワーク授業」
  酒井　映子　氏（愛知学院大学心身科学部）　
3. ③「給食経営管理実習への電子掲示板の活用～PDCAサイクル実践実習の取り組み～」
  松月　弘恵　氏（神奈川工科大学応用バイオ科学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①時間外のグループ学習にインセンティブを与えるこを認識した上で、学修した内容を教員がいつ確認し、いつまでにフィードバックするかを取り決めて学生に周知しておくことが重要である。
2. ②グループ学修でのフリーライダーを防ぐには、グループ内で得意分野に応じた役割分担をさせることで逃げ場を作らせないようにすることと、不得手な部分を自覚させグループ内で助け合うことが大切である。
3. ③事前学習に取り組ませるための方法として、授業前に確認テストを行うことで予習の状況を把握する、授業後に授業で学んだこと、気づいた点などをポートフォリオに記録させることで学修する習慣を付けさせることが認識された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
14．社会福祉学教育分野
開催日時

平成26年12月15日（月）14：00～16：00

開催場所

株式会社内田洋行（ユビキタス協創広場CANVAS）

参加者

15名

話題提供
1. ①「現実を直視し、実効性を高める演習（社会福祉入門）の取り組み」
  山路　克文　氏（皇學館大学現代日本社会学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①社会福祉に明確な目標を持っていない学生への対策として、初年次に社会福祉の重要性を理解させるために、グループで教え合い・学び合いする中で思いやりや信頼の心を培うアクティブ・ラーニングが効果的である。
2. ②学生のモチベーションを引き出すためには、社会福祉協議会や地域ボランティアなどの連携授業、外部の有識者による評価を受けることが効果的である。
3. ③きめの細かい学習指導を展開するには教員目線よりも学生目線でのファシリテータの導入・整備が必要であり、学内雇用制度等を大学として整備することが望まれる。
4. ④アクティブ・ラーニングでの最大の課題は、事前学修であり、課題の出し方、整理の仕方、的確なフィードバックを教員が心がけることで学生の取組み姿勢が全く変わってくる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
15．被服学教育分野
開催日時

平成26年12月20日（土）13：30～15：30

開催場所

文化学園大学（新都心キャンパス）

参加者

19名

話題提供
1. ①「基礎課程における服飾造形学修の授業コラボレーション」
  水野　真由美　氏、水越　綾　氏、数井　靖子　氏（杉野服飾大学）　
2. ②「多様な価値観を醸成する地域連携型造形教育への提案」
  鈴木　美和子　氏（杉野服飾大学）　
3. ③「短大生のファッションビジネス力を形成する演習型学修」
  渡部　旬子　氏（文化学園大学短期大学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①グループワークを成功させるには、個性を尊重して役割分担を行い、消極的な学生を引き込む工夫が必要である。また、グループでの成果物に加えて個人の学習成果も報告させることが必要である。
2. ②アクティブ・ラーニングのスマホ等の活用は学修のモニタリングやグループ間での学びの様子を把握する上で有効であるが、学習意欲を高めるには適切なフィードバックが必須となる。
3. ③生涯役に立つような被服学教育にするためには、教員が変わりつつある学生の捉え方、問題意識、興味・関心をしっかり把握し、アクティブ・ラーニングに取り組むことが大事であることが確認された。
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16．物理学教育分野
開催日時

平成26年12月21日（日）14：00～16：00

開催場所

東京理科大学（森戸記念館）

参加者

27名

話題提供
1. ①「初年次の物理学教育における反転学修」
  満田　節生　氏（東京理科大学理学部）　
2. ②「ジグソー・メソッドによる教え合い学び合い学修」
  徐　丙鉄　氏（近畿大学工学部教育推進センター）　
3. ③「オンラインフォーラムによる振り返り学修」
  寺田　貢　氏（福岡大学理学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①パターン化した問題を解くための授業ではなく、物理現象を理解することで何に役立てることができるかを考えさせるためにアクティブ・ラーニングは有効である。
2. ②物理教育では高校で物理の授業を受けていない学生に事前学習をどのよう進めるかが焦眉の課題となっていることが認識された。
3. ③事前学修の対策として、例えば実験で物理現象を体感させグラフ化するなどの方法や、反転学修などで基礎知識を体系的に理解させるアクティブ･ラーニングが必要であることが認識された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
17．電気通信工学教育分野
開催日時

平成26年12月25日（木）14：00～16：00

開催場所

東海大学（高輪キャンパス）

参加者

18名

話題提供
1. ①「グループワークにおけるシステム開発～要求定義から試験まで全開発工程の体験型学修～」
  新津　善弘　氏（芝浦工業大学システム理工学部）　
2. ②「電子回路基礎教育におけるICT活用による実践とその効果」
  桜庭　弘　氏（仙台高等専門学校電気システム工学科）　
3. ③「パイロット教室の実証データから考える支援機器の効果」
  白澤　秀剛　氏（東海大学情報教育センター）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①事前学修を行わせる仕組みとして、予習してきたことを発表させる方法が学修習慣を身に付けさせることに有効である。
2. ②全学的にアクティブ・ラーニングを進めるためには、教員間や教職協働の体制が求めらる。FD・SD活動を強化することにより教員の教育力を高め、振り返りを通じて授業改善にフィードバックする教職員の意識改革が必要である。
3. ③電気通信工学では新しい発明やビジネス展開が速いことから、PBLなどのアクティブ・ラーニングを通じて知識の活用・創造に取組むことが重要となる。
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18．政治学教育分野
開催日時

平成27年1月24日（土）14：00～16：00

開催場所

明治大学（駿河台キャンパス）

参加者

15名

話題提供
1. ①「多人数教育で政治理解へのモチベーションを高める対話型学修」
  川島　高峰　氏（明治大学情報コミュニケーション学部）　
2. ②「政治制度の理解を深めるためのICTを用いた討論・レビュー型学修」
  名取　良太　氏（関西大学総合情報学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①基礎的な知識を教え込むのとは逆の発想で「知らないと駄目なのだ」という気付きを学生に与えるためには、アクティブ・ラーニングは効果的である。
2. ②教員は、知識伝授型の授業に精力を集中しているが学生は消化不良をおこしている。解決のためには、学士力の視点に立って授業にアクティブ・ラーニングをどのように取り入れて行くべきか、大学として考えなければならないことが認識された。
3. ③社会経験が少ない学生に政治学を理解させるには、政治に関する身近なテーマを掲げて多様で多面的なグループ議論を行わせ知識の定着を図る取組みが有効である。
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19．薬学教育分野
開催日時

平成27年2月8日（土）14：00～16：00

開催場所

帝京平成大学（中野キャンパス）

参加者

42名

話題提供
1. ①「症例にもとづく統合型薬物治療学」
  大津　史子　氏（名城大学薬学部）　
2. ②「産学連携による学生の主体性を引き出す授業の取り組み
  ～Future Skills Project(FSP)研究会　産学協同PBL講座～」
  高橋　勇二　氏（東京薬科大学生命科学部）　
3. ③「学生の意識を高める統計学教育の試み」
  松野　純男　氏（近畿大学薬学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①アクティブ・ラーニングを実現させるためには、授業設計の中で何をどこまで学ばせたいか、その際にどのような手法を用いるのかデザインすることが重要。
2. ②アクィブ・ラーニングの問題点としては、問題解決に応用できない学生がいるので、評価を工夫する必要がある。評価は知識・技能・態度についてルーブリックで行い、評価の低い学生には応用性のある練習問題で自己学修させるなどの仕組みが必要である。
3. ③グループ学修で留意すべき点は、様々な能力の学生を組み合わせることで多様性をいかに確保するかであり、数回のグループ変えなどの工夫で教え合い、学び合いが可能となり、学生にディスカッションの面白さを実感させることができる。
4. ④アクティブ・ラーニングを学内に広めていくには、ICTの活用を前提としなくても授業改善ができることを教員が共有していけるような工夫が必要。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
20．美術・デザイン教育分野
開催日時

平成27年3月3日（火）14：00～16：00

開催場所

東京家政大学（板橋キャンパス）

参加者

26名

話題提供
1. ①「異年齢・多文化コラボレーション型視覚表現学修」
  宮田　義郎　氏（中京大学情報理工学部）　
2. ②「地域創生に連動したワークショップ型デザイン学修」
  井澤　幸三　氏（大手前大学メディア・芸術学部）、谷村　要　氏（大手前大学メディア・芸術学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①プロジェクトの評価方法の一つの考え方として、レポートやフィールドノート等による学習プロセスの評価に加えて、学生同士の相互評価、連携先の評価を総合的に組み合わせることが大事である。
2. ②アクティブ・ラーニングを効果的に進めていくには、過去にその授業を受けた上級学年生がボランティアのファシリテータとして助言・評価する仕組みづくりが重要である。
3. ③アクティブ・ラーニングはテクニックや指導法でなく学生の心にどうやって火をつけるかが大事なポイントであり、初年次に主体性を持たせる工夫や多様性をもって他分野の方々と美術・デザインについて語り合う場面を大学が組織としてどのように教育プログラムを構築するかが大事になる。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
21．英語教育分野
開催日時

平成27年3月6日（金）14：00～16：00

開催場所

早稲田大学

参加者

52名

話題提供
1. ①「自律的な学習者を育てる英語教育の取り組み」
  原田　康也　氏（早稲田大学法学学術院）　
2. ②「英語で習得･考察･協働･遂行するグローバル教育の取り組み」
  吉田　研作　氏（上智大学言語教育センター）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①英語教育では、専門分野を英語で学ばせることが効率的である。その際、単に英語による授業だけでなく、専門分野を理解するための語彙、視覚的な教材などを多用することが重要であることが確認された。
2. ②教員が一方的に授業をすすめるのではなく、課題を出して学生たちに協働作業をさせ、ディスカッションやプレゼンテーションへと高めていく場面をいかに設けるかが重要である。
3. ③パターン練習や簡単な会話の暗記などの授業は定着しないので、学んだことを実践させる授業の設計が重要であることが確認された。
4. ④これからの英語教育では、英語力、専門分野の知識・理解力、コミュニュケーション・対人関係力を総合的に高めることが不可避となる。そのためには専門分野の教員と英語教員の連携による教育体制の構築が急がれることが確認された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
22．コミュニケーション関係学教育分野
開催日時

平成27年3月7日（土）14：00～16：00

開催場所

成城大学

参加者

22名

話題提供
1. ①「異文化コミュニケーション協働学修」
  鈴木　利彦　氏（早稲田大学商学学術院）　
2. ②「多様性を育むための問題解決型学修の考察」
  北根　精美　氏（常磐大学国際学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①グループ学修の評価では、学生の貢献度をメンバーが相互に評価した内容を教員やファシリテータが確認して総合評価することが効果的である。
2. ②アクティブ・ラーニングでは教員と学生の双方向性が重要であり、学修ログをつくることが大切である。その際一つの方法として、アンケート項目などを用いて学生の質問・感想をイントラネット上に掲載し、教員と学生が共有することが大事であることが確認された。
3. ③反転授業を用いて事前・事後学修を進めている例として、教室授業で学修してきた内容について学生に説明させたり、問いかけすることでかなり学生自身で学ぶことができるようになったことが紹介されその重要性について共通理解された。
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23．心理学教育分野
開催日時

平成27年3月17日（火）14：00～16：00

開催場所

学習院大学（目白キャンパス）

参加者

31名

話題提供
1. ①「チーム学修で課題に取り組む実験演習の工夫」
  今井　久登　氏（学習院大学文学部）
2. ②「ファシリテータを用いた教え合い学び合い学修」
  横山　恭子　氏（上智大学総合人間科学部）
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①知識伝達型の授業では学生は学んでいないという問題があ。アクティブ･ラーニングにチャレンジしているがモチベーションの高い学生には効果的であるとおもわれるが低い学生にどう取り組ませるかが課題である。
2. ②モチベーションを引き上げる方法として、学生たちに興味のあるテーマを設けて学生主体にしすぎても心理学の知識の定着が低くなってしまうという課題があるので、目が届く範囲で見てあげることやうまく誘導していく教員の力量が課題となる。
3. ③上級学年、院生などがピアサポートとして下級生を指導する学修形態は、指導を通じて上級学年生・院生も振り返り学修ができることから双方の学びに効果があることが紹介された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。
24．建築学教育分野
開催日時

平成27年3月19日（木）14：00～16：00

開催場所

芝浦工業大学（芝浦校舎）

参加者

13名

話題提供
1. ①「ロールプレーイングによる協働設計授業
  ～卒業生及び学生によるデモンストレーション～」
  衣袋　洋一　氏（芝浦工業大学）、澤田　英行　氏（芝浦工業大学システム理工学部）　
2. ②「配置図集を用いた建築設計教育プログラム」
  松岡　聡　氏（近畿大学建築学部）　
意見交換
（特徴的な意見）
1. ①アクティブ・ラーニングは一部の教員だけの取組みでは効果が持続しないので、学部として教員が一体となり取組むことの重要性が確認された。
2. ②アクティブ・ラーニングに関心を持たせる仕掛けとして、シラバスの中でどのようなアクティブ・ラーニングなのか、どのような社会学的解決能力の授業なのかを提示することと、グループワークによる学修の中で学生個人の評価をどのように行うかが重要であることが確認された。
3. ③学部の教育方針に沿ってアクティブ・ラーニングを考えるべきであり、教員個人の経験や個性ではなく、あらゆる科目が関連付けされる中で社会に対してどのような建築での対応が必要なのか、学生への問いかけと共に教員も問いかけをしながら進めていくことの必要性が確認された。
　＊加盟大学宛にお送りしたID、PWが必要です。

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お問い合わせ

開催の目的

開催のねらい

プログラム（編集後順次掲載いたします）

1．社会学教育分野

2．機械工学教育分野

3．生物学教育分野

4．統計学教育分野

5．土木工学教育分野

6．看護学教育分野

7．数学学教育分野

8．経営学教育分野

9．化学教育分野

10．経済学教育分野

11．教育学教育分野

12．経営工学教育分野

13．栄養学教育分野

14．社会福祉学教育分野

15．被服学教育分野

16．物理学教育分野

17．電気通信工学教育分野

18．政治学教育分野

19．薬学教育分野

20．美術・デザイン教育分野

21．英語教育分野

22．コミュニケーション関係学教育分野

23．心理学教育分野

24．建築学教育分野