患者さんは自分から接触を求めていますが、押しつけには敢然と拒絶反応を示します。それは迷いを持ち、絶えず不安な心理状態にあっても、確固たる「自己」を持っているからです。もし、薬剤師の押しつけがそれに触れると、強烈に目覚め、執拗な意見の押し付けをうるさがります。つまり,患者さんの不安な立場とは、知識と情報の不足のために、欲求をうまく表現できないといういらだたしさからくる心理状態をいうのです。その不安な状態から解放されるために、患者さんはすすんで話し掛けようとします。だから、欲求があれば、患者さんは言葉少なにそれを購入又は調剤に納得していきます。このことがわかれば、意見は押しつけるものではなく、また売るものでもないことがはっきりするでしょう。